人見知り

ほんとに今となっては誰も信じてくれないでしょうけれど、ひどい人見知りです。
人見知りなものだから人と喋らなくても平気。

でも、この歳にもなって人見知り、というのもナンだから、わざとべらべら喋って人見知りを隠そうとするのもほんと。
知らないお店には入れないし、でも、どうしても入らなきゃならないような場合は、せいぜい自分がおどおど挙動不審にならないように気をつける。

そんな私だから・・・・なのか？

映画の帰りの地下鉄の中でのこと。
私と、隣に麗しきをのこ？　その隣に若いお姉ちゃん。（若い女性と言いなさいって？）　向かいの優先座席におぢさんが一人。

若いお姉ちゃんが、どうもメールをしていたらしい。
向かいの優先座席のおぢさんが彼女に向かって「悪いけどな、わし、心臓があかんのや、携帯ならあっちでやってくれんか？」と。
胸をかばうように押さえてるけど、血色もいいし、酒のんでる風。

彼女、すみませんと言って、さっさと離れていきました。
おぢさん、言い訳がましそうにべらべら喋りかけてくるんです。
どうも、ペースメーカーを入れているらしい。　７５歳だと言ってました。
機械が入っているので電気が恐い・・・と。電波・電磁波じゃないかと思ったし、手で胸を押さえるぐらいでそれが遮られるのかどうかも疑問だったんだけど、まぁ、気ぃよく席を移動した彼女に敬意を表して、適当に相槌打っておきました。

おぢさん曰く、ペースメーカーが入っているので携帯はやめてくれないかといってもなかなか聞いてくれないとか、マナーモードだからいいだろうとか、そういう人にずいぶん出くわしているようで。
「ええ、ええ、命のほうが大切ですから」
「75歳？　お元気そうに見えますよ」とか、ほら、また私ったらいい加減な心にもないお追従。　これをしたばっかりに、何度も同じ話をするおぢさん・・・。
通路はさんでまともにまん前の席だから露骨にムシもできないし、ほんとは知らない人に喋りかけられてもお話しちゃいけない○○子ちゃんだったけど（へっ？）適当を絵に描いたように受け応えしてしまった。　ピアノの先生も去年ペースメーカー入れて、話を伺ったんですけど、ペースメーカーから２０センチ離れていれば携帯も大丈夫なんだって。だから、電話は右耳で受ければ問題ないそうな・・・。
まあそれも人によりけりかもしれませんけど（地下鉄の中で携帯に夢中になる様も不細工だわね）正当なことかもしれないけど、主張する酔っ払いもいかがなものか？と感じたしだい。　人見知りの私はにこやかに受け応えしながら、利き手でこぶしを作ってました（笑）