ある晴れた日に

アンナちゃんライブの日のことをもう１話。
甲南山手の駅から・・・戸惑いながらもなんとかたどり着いた大学は、懐かしい雰囲気がありました。
ここから先は大学仲間しか分からないと思うけれど、うちらの学校も山の斜面を切り拓いて建物が建ってるような作りだったでしょ？

甲南女子大もそうなの。で、詳しくは知らないけどここも女子大だから、そんなにいろいろな学部もなさそうで、点在する校舎の雰囲気なんか、わがへぼ大と似てるのよ。
規模も同じくらい。

ただ・・・見える景色が圧倒的に甲南女子大のほうが良かった。
メインの芝生のお庭？からは神戸の街、海が一望できます。
橋も架かっていて・・・私が写真を撮っていたら・・・おそらくよ、おそらくひとりぼっちの学生と間違えた男の子二人組が近づいてきて「明石海峡大橋だよ」って。
（おそらく・・じゃなくて絶対間違えてたね。なんせ、後ろ姿だし）

彼らをがっかりさせない為に、もう、振り向くことも出来ず蟹さん歩きでその場を離れる楽母。　歳をとると、やたらと気を使うことが多いです（笑）。

学校の雰囲気が似てたので、なんていうのかな・・・学内にいる限り方向オンチの欠片もでない。　まるで知ってるかのようにあちこち移動して。
ほんとはトイレを探していたんだけど。　どうでもいいけどトイレ表示はどこにもなかった。あれは・・・不親切かも。
前日に髪も染めてるし、格好がなんといっても今時若者ルック（この言葉自体古いか？）なうえにサングラスしてると、遠目はごまかせるんだ・・・。これは嬉しかったね！　　
ちょうど、入試に備えてなのか学校案内も同時に行なわれていて、母子連れもチラホラ。　まったく興味なし。心は既にライブに飛ばしてた。

そうしたら一組の母子のが近づいてきて・・・
「あの～すみません。帰りのスクールバスはどこから出るんでしょう？」
「はいっ？」でございますよ。　知るわけないじゃん。
わたし、その時になっておもむろにサングラス外しまして・・「ごめんなさい、お役に立てなくて。私も学祭見に来ただけなもので・・・」

と・・・そばに大学の腕章をつけたおじさん？？がこられましたので、あちらの方にでもお聞きになれば、と。
あ～、これ、今気がついた。
私を学生と思って訊ねたんじゃなくて、気の良さそうなおばちゃん・・・と見て取れたのだろうか？
だとするとさっきの二人連れの男の子も、ろーがん風のおばちゃんに親切にしてくれただけだったのか？　　うわっ、いきなり凹んできた。