今や、松下政経塾出身というと、少し前までは一種のブランドとさえ言われていましたが、すっかり評判を落としてしまいました、首相の野田佳彦氏の口先ばかりの優柔不断さもありますが、その政治姿勢が、他の政経塾出身者との共通点が、ある程度見え始めてきたからだと思います。
何が,このグループに足りなくて、過っての期待を裏切っているのでしょう。それはやはり三十八人もいれば、外れもいるかもしれません。現に今、評判の悪い野田佳彦、原口一博、樽床伸二、前原誠司、玄葉光一郎、それと名前が売れている中田宏前横浜市長。松沢成文前神奈川県知事などが思い浮かびますが。三十八人のうち名も知らぬほかの議員は、どんな議員なのでしょう。
政経塾出身者は、松下幸之助氏が重視した、「人間観」、「国家観」を身に着けていないとこの政経塾創立に立会い今「みんなの党」に所属する一期生の野田佳彦氏が入塾する時の面接官を努めた、江口克彦氏は言います。
「リーダーにとって一番大事なのは理念を打ち出すことだが、野田さんにはそこが見えない」。その一方、「政経塾では、政治家としては傑作でも失敗作でもない普通の作品が出来上がった」と言っていますが、要するに社会人として一人前に育てたのであって、政治家という命がけの、重圧に耐える、腹の座った人物は一人も生み出さなかったということだと思います。
そんな今の政界にあって、商人が作った政経塾では限界があるように思えます。
・・・・そんな中、雑誌『WiLL』6月号に、総力大特集の中で、《昏迷日本の処方箋》より、【女性宰相誕生は歴史の必然】という記事が載っています。筆者は時事通信社解説委員長・加藤清隆氏です。加藤氏によると自民党に飽き足らず、「政権交代」のスローガンに期待と、好奇心を寄せ、熱病にかかったように一票を投じた「民主党」のここ三年間近くの無様な姿に有権者も悔しい思いを強くしているだろう。
そんな中、大阪市長の橋下徹氏率いる「大阪維新の会」が、人気をとりそうですが、まだまだ危機意識が国民全体や、政権党にあるのか極めて疑わしい、というのです。
ところがこの十数年に、今まで男が担ってきた政治の社会全般に変化が出て来たと言うのです。その最大のものが、自民党であろうと、民主党であろうと、物事が決まらなくなってきたと筆者は書いています。総理大臣が何人代わろうとも、重要な決断が出来ない。仮に決断しても実行できない、そういう事態が続き、筆者も、有権者全般に、政治に対する失望感が極限近くまで高まったというのが筆者の意見です。
まさにその通りです。そこの部分をちょこっと書き写してみます。
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・・・・思い当たったのが、「女性による政治である」。端的に言えば。総理大臣をはじめ主要閣僚を女性議員に任せてみてはどうか、という考えである。何も筆者が女性議員に媚びているわけではない。とにかく女性議員は皆勉強熱心で、しかもぶれない国家観をもち、篤い志を抱き、地に足をつけた実行力を有し、あらゆるしがらみに捉われないのである。
(※感想・・・・このしがらみがないということが、はなはだ肝心なところだと思います、特に外交におけるしがらみは利権を生み、日本の国力を著しく貶めています)
・・・しがらみは、男性議員にとって有害以外の何者でもない。男性議員とて最初は青雲の志を抱き政界に参画してくる。しかも残念なことに、男性議員の多くは、出世のステップを踏み始めると、このしがらみに次第に捕らわれる。同じ党の先輩であったり、もっと露骨には、総理大臣など任命権者から言われると、ポスト欲しさに自らの説を曲げてしまう。これでは政治そのものが大きく歪むわけである。
《安全保障を軽んじている》
その点、女性議員の多くは、もう頑固なばかりに、いったんこうと決めたら梃子でも動かない。ポストには決してつられない。嘘はつかない。直球一本勝負である。このたび私が上梓した『女性宰相待望論』(自由社)で取り上げた九人の女性議員・・・・★、小池百合子・★、有村治子・★、丸川珠代・★、高市早苗・★、稲田朋美・★亀井亜紀子・★、山谷えり子・★、佐藤ゆかり・★、三原じゅん子の九氏。
九氏が全員必ず将来、総理大臣になるなどと思っているわけではない。しかし、この中から必ず最初の女性宰相が誕生するであろうことは、本書の推薦文を書いていただいた安倍晋三元首相の言葉通りである。
今、確実に「女性議員の時代」がやって来たと感ずるのは、別に筆者ばかりではあるまい。今回取り上げたのはほとんど自民党議員だが、もちろん民主党など他党にも優秀な女性議員がいる。女性議員の発言の分かりやすさは、本書に登場する議員の発言を拾ってみれば一目瞭然である。
たとえば、女性宰相候補のトップを走る小池百合子氏は、民主党政権の外交方針について、厳しく批判する。
「今、改めて広い視野から日本の戦略を決めなければならないが、点と点を決めなければならないが、点と点をつなぐような対症療法的な民主党の外交は話にならない。特に領土問題などでは相手に付込ませるチャンスばかり与えている。攻めるどころか守ることも出来ない」。
また、自身も努めた経験がある防衛相に田中直樹氏を起用したことについては、「野田さんは基本的にいい人。ただいい人だけではやっていけない。これは田中大臣の問題ではなく、任命権者の問題(一川保夫全大臣の任命と)同じ過ちを繰り返すというのは、まだ政権を担う真剣さが足りない、もしくは安全保障を軽んじている」と極めて手厳しい。
《野田首相は「空っぽ」》
有村治子氏も「政権交代の選挙で、民主党に政権を渡したら、安全保障、外交、防衛はがっちゃがちゃになりますよと話しましたが、聞いてくださる方は、ごく僅か。あの時は民主党じゃなければ、政治化にあらずというような、凄い逆風でしたが、実際、この二年六ヶ月で、外交、安全保障はがっちゃがちゃになりました」と、自らの見通しの正しさを改めて強調する。
女性議員の中堅ナンバー1と目される、稲田朋美氏は、野田政権が重要な外交課題の一つに掲げるTPP(環太平洋経済連携協定)について、「私は日本の進むべき道を考える時、TPPに入るということは、果たして日本にとって利益はあるのか、確信が持てないので反対している。もう一つは、こんな難しい交渉は、何を守るかということをはっきりして入らないと、譲る一方になってしまう。野田政権のように二代続けて安全保障の素人を防衛大臣にすえるようなお目出度い政権に、こんな難しい外交交渉は出来ない」とバッサリ切り捨ててみせた。
さらに、稲田氏は、返す刀で野田首相についても、「保守だと思い込んでいる人もいらっしゃいますが結局野田さんて、空っぽ。総理大臣として何がしたいかというのがなくて、単に松下政経塾に入り、政治家になりたくて、その延長で総理大臣になりたかっただけの人」。的を得た指摘である。男性議員では中々こうはいかない。(中略)
・・・・《戦う姿勢が見えない》
当然のことながら、彼女らの批判の目は、自ら属する自民党にも向けられている。稲田氏は同等の現状について、「やっぱり、リーダーに戦う姿勢が見えない。例えば、TPPにしても消費税にしても、はっきりと明確なメッセージを国民に対して発信しないといけない。TPPも反対ということで発信すべきです」と強調。
さらに、「野党第一党の役割は、批判の集中砲火。断固政権を批判していかなければならないのに、なぜか、世論を気にして腰が引けている。国益のためには民主党政権ととことん戦う姿勢を見せること」とはましに正論。谷垣禎一総裁も、さぞかし耳が痛いことだろう。・・・・・・・・・(後略)
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女性宰相と言えば、昨年の『正論』 4月号に《総力特集として・これが日本再生の救国内閣だ!》に何人かの女性が。宰相候補として載っています。救国と言う言葉がこの時代ほど真剣に考えられた時代はないと思いますが、まだ東日本大震災の前です。まだまだ大変な時代になるとはだれも気が付いていない時代ですが、それでも女性を宰相に選んだ人たちを紹介します。
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●評論家・大宅映子・・・・・・・・・・・・・・・・・首相・緒方貞子
●立命館大学教授・加地伸行・・・・・・・・・首相・小池百合子
●長部日出雄………………・・・・・・・・・・首相・稲田朋美
●台湾研究フォーラム会長・永山秀樹・・・首相・稲田朋美
●皇学館大学教授・・新田 均・・・・・・・・・・首相・稲田朋美
●皇學館大學教授・松浦光修・・・・・・・・・・首相・稲田朋美
●元 陸将・・福山 隆・・・・・・・・・・・・・・・・首相・桜井よしこ
●作家・・工藤美代子・・・・・・・・・・・・・・・・首相・桜井よしこ
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一応、保守系論客として今となってはかなり疑わしい人もいますが、50人がそれぞれ主要閣僚を選んだ特集でしたが、中でも稲田朋美人気は抜群でした。小泉チルドレンとして、郵政選挙で当選した中の一人でしたが、政権交代の掛け声でメディアの応援を受けたマニュフェスト選挙(内容はばら撒き?つき詐欺公約)の中で、生き残ったのはごく少数でした。
稲田朋美議員はその中の一人ですがその切れ味のいい国会代表質問で、一躍注目され、しかも常にぶれずに、政府を追い詰める質問は、一躍日本のサッチャーと騒がれ出しました。まだいろいろありますが今日はこの辺でやめます。