DR.BRAIN~脳から読み説く~You are what you ate~自然流健康ダイエット教室~since1979

・ダイエットとは「生き方を改める」こと
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禁煙のコツ~脳を働かせること。

2009年06月22日 | 脳と健康
ある大病院に入院見舞に行った。
帰りに食堂に入った。
窓ガラス越しに中庭が見える。
そこに喫煙場所がある。
見ていると、その場所に次から次へと医師たちが喫煙にくる。
この光景、何かおかしい。

駅構内や公共の場所、飛行機やタクシー、
多くの民間ビルでも全面禁煙である。

喫煙は魔女狩りのように追いやられている。
それは肺ガンだけでなく、
全身のガンの誘因であることが判明しているからだ。

年間で30万人を超える人がガンで亡くなっている。
3人に1人の割合である。
そして毎年ガン死亡者が増えている。
アメリカは年々ガン死亡者は減っている。

先の光景は、患者に禁煙を勧め、病気を治療する人たちが、
自らを病気に追い込んでいるのである。
考え込んでしまう。

タバコに含まれているニコチンは、
脳内で覚醒作用のある神経伝達物質のニセの物質として働く。

喫煙しない人の脳は、覚醒作用のあるその物質を脳内で生成する。
喫煙している人の脳はニコチンに依存して、
その物質の生成を脳がサボっているのである。

喫煙したくなるのは、
血中のニコチン濃度が低下していることを脳が感知し、
「タバコを吸え」と催促しているのである。

この繰り返しが「タバコが止められない」という人たちである。
この依存症的な状態から脱出するコツは、
喫煙と禁煙の意味を正しく理解することである。

それは、「喫煙でサボっていた脳を働かそう!」と思うことである。
禁煙によってニコチンが供給されなくなった脳は、
「ニコチンが来なくなった。自分で造ろう」となる。

1週間ぐらいで、脳は必要な「アセチルコリン」という
覚醒作用のある神経伝達物質を造る。

脳が造りだすと「禁断症状」から解放される。
禁煙の成功である。

脳のこの自律的な活性と作用は、
「快」を求める脳のシステムの合目的的な働きである。

この脳の機能は、すべての人に備わっている。
だから、現在、喫煙しいる人は、
喫煙と禁煙の意味を理解し、
その気になれば、
誰でも「禁煙成功者」になれる。


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