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フェイスブック暗号資産リブラについて

2019-07-21 00:22:08 | 政治

G7でフェイスブックのリブラが大変議論されたようである
それはそうであろう、これは世界の基軸通貨に関わる問題であるからである

仮想通貨を持ったことがない人には理解が難しいだろうが、ビットコインがなぜ取引量が多いのか?
その理由を知れば、リブラの利便性と危険性も垣間見えてくる
実は、ビットコインはブロックチェーンの技術としてはもっとも初歩の技術である
イーサリアムという仮想通貨以降を第二世代とすれば、ビットコインは第一世代と呼ばれるものであり
いまだ、日本で正式に通貨と認められているのはビットコインのみなのである
他はすべて、通貨ではなく”トークン”と呼ばれているが、これは余談である

なぜ技術の古いビットコインが基軸通貨のようになっているのか?
それは、ただ単に”先行した”からである。
つまり、ビットコインは先行の利を生かし、ほぼ全ての取引所において取引されており、どんなコインにも、米ドルにでも交換が可能になっている。
だから”基軸仮想通貨”になっているのである
当然、交換頻度が一番多いため、一時的な保有を含め世界中で保有されるビットコインの量は必然的に一番多くなるのだ。
しかし、これらはパソコン内でインターネット上の取引所を介して行われるものである
だが、フェイスブックの場合は少し事情が違う

フェイスブックのプラットフォームを通じて個人のアドレスを知っていれば、取引所を介さない送金が簡単にできる
銀行業務のような政府による監視がないので、違法な送金や税金逃れの所得隠しも簡単にできうるのだ
世界中の個人につながるネットワークというプラットフォームのあるフェイスブックは
まさに管理不能、マネーロンダリングと所得隠し送金の温床になるだろう

それを回避するために、リブラには銀行並みの制約を課すというのは、これはある意味当然の処置なのだ
一方、リブラ側から見れば、制約は事業コストと利便性の低下で、保有するメリットがなくなってしまいかねない
だから本当は制約が少なければ少ないほど良いはずである。

しかし今、リブラが何の制約もなく発行されてしまえば、多くの混乱と国際情勢の不安定をもたらすだろう
まず、北朝鮮などへの経済制裁にも抜け穴ができる
テロリストなどのマネーロンダリングと違法集団への資金供与がたやすくできるようになる
大企業や資本家の資産隠しが頻発し、摘発できなくなる。

こうしたデメリットもあるのだ

そしてもう一つ指摘しておきたい
それは仮想通貨は信用創造ができず、勝手に発行することもできないという理由により、弱小国にはデフォルト(財政破綻)の危険が伴う
以下は仮定の話だが、こうしたこともあるということを覚えておくといいだろう

弱小国が経済的に困窮している時に、資金提供を申し出るもの(企業やファンド)が出てくる
その国の通貨は信用がなく米ドルが調達できないとすると、必然的にリブラで資金調達をするようになる
弱小国の通貨は信用がなく、リブラの方が信用があるので、当然その国の主要通貨では返済はできない。
だから返済は米ドルやリブラでの返済になる
しかし、リブラは勝手に発行することができないので保有量が足りなくなると返せない
当然、貸している側は、次は返済の代わりに利権をよこせという話になる
こうやって、その国の国民の税金がリブラへの返済に使われるようになる...こうなれば、国民はほぼ奴隷状態だ

その国の主権通貨はその国の責任において発行ができる
しかし、リブラを借入れした国は、通貨発行ができず借金奴隷となる
これがおそらくはフェイスブックの考える

「国家の上に立つ企業」の構想だろうと、私は考えている
まさにグローバリズムだ。国民の幸福より企業の利益が優先する世界なのである

トランプ大統領の懸念は、まさにもっともなのだ










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