湧水めぐり・まち歩き 藤川格司

水を調べている日々を書き込む予定です。最近は熱海のまち歩きを楽しんでいます。

熱海まち歩き(22)ヒマラヤ桜が咲いていました。

2019年11月26日 | 熱海のまち歩き
熱海まち歩き(22)ヒマラヤ桜が咲いていました。



渚親水公園のヒマラヤ桜(2019/11/25)

原木が植えられている熱海高校前の傾斜地でも先週末から淡いピンク色のつぼみを膨らませていたが、11月20日に市観光建設部公園緑地課の職員が開花を確認した。(熱海ネット新聞)
ヒマラヤ桜は熱海高校校門付近の傾斜地に原木(1本)があり、渚親水公園(2本)、多賀中学校体育館脇(2本)、さくらの名所散策路(15本)、長浜海浜公園(29本)にもあります。(熱海ネット新聞)
ヒマラヤ桜は11月下旬から12月初旬にかけて咲き始め、柔らかなピンク色の花です。これはネパールのビレンドラ国王(当時は皇太子)が東大に留学中、伊東市のシャボテン公園を見学された際、皇太子に拝謁した熱海植物友の会が桜と梅の種子を献上したことの返礼に、翌年の昭和43年5月、同皇太子から送られてきたヒマラヤ桜の種子から育てたものです。同年7月、下多賀の市営農場で播種育成し、昭和48年に開花、原木は熱海高校と月見ケ丘公園の2本のみです。渚親水公園のスカイデッキに2本あります。花の校長の角田春彦さんが開花させました。(伊東と熱海の名木物語 あい懇話会2013)



渚親水公園のヒマラヤ桜の位置






熱海ではヒマラヤ桜が咲いているだけでなく、ブーゲンビリアも今年2回目の開花です。





中央町 市役所の近くです。糸川にも咲いています。

熱海は冬でも、ヒマラヤ桜が咲き、梅まつり、あたみ桜まつりと続いて、花でいっぱいのまちです。
どんな花が咲くのかな?(私が認識できる花)
ヒマラヤ桜、紅梅白梅、あたみ桜、大寒桜、枝垂桜、ソメイヨシノ、スイセン、ジャカランダ、ブーゲンビリア、キングプロテア、エリスリナ(アメリカン梯梧)、エンゼルトランペット、アガパンサス、シコンノボタン   (カタカナが多いな)・・・・。


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熱海まち歩き(21)熱海のひもの 老舗めぐり

2019年11月26日 | 熱海のまち歩き
熱海まち歩き(21)熱海のひもの 老舗めぐり



熱海は干物が有名です。
老舗は熱海銀座通りにある青木、小沢、釜鶴の三軒のひもの屋さんです。もとは漁師さんだったらしいです。



青木干物店 



伊藤博文が宿泊した樋口旅館で、海が時化て不漁なときに、青木干物店の先代が、アジの一塩生干しを食膳に出したところ、旨いと評価された。これが干物販売、拡販の始まりとされています。



小沢干物店 



小沢干物店の先祖が漁師だったころ(710年頃)、熱海沖合で神像のような切株を網にかけ、場所を変えて三度も同じ切株がかかるため、これを松の木に安置したところ、夢で枕元に神が立ち、「七株の楠がある山に切株を祀れば、里人を守護すべし」とのお告げがあり、麦こがしを添えて切株を祀ったのが来宮神社の起源です。
来宮神社の例大祭のこがし祭りで、天狗の面を被った猿田彦神(祭神)が小沢干物店の前で麦こがしを群集に撒くことが行われています。




釜鶴干物店 





親水公園のムーンテラスに像がある釜鳴屋平七の子孫が経営しています。安政大地震で熱海の魚が販売不振で網元は漁民に賃金不払いとなり、漁民一揆が起こりました。釜鳴屋平七は1859年、マグロ網漁で網元(地方)と網子(村方)が対立したとき、村方の立場に立って韮山代官所に直訴して八丈島送りの刑を受けた郷土の義人です。平七は1864年、八丈島へ送られる途中、伊豆大島でなくなっています。この平七をしのぶ「釜鳴屋平七夫婦像(澤田政廣作)」は1971年、海浜公園に設置されたが、2000年に現在の位置に移されました。


ひもの屋さんの由来を聞いたら、干物がより一層おいしくなるでしょう。たぶん。

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熱海まち歩き(20)ガイド養成講座最終回 熱海梅園、丹那神社、来宮神社

2019年11月25日 | 熱海のまち歩き
熱海まち歩き(20)ガイド養成講座最終回 熱海梅園、丹那神社、来宮神社

今日(2019/11/23)は熱海市まち歩きガイド養成講座の最終回です。熱海梅園から丹那神社、来宮神社をめぐりました。



熱海梅園入口に梅が一輪咲いていました。(2019/11/23)
梅園ではもみじ祭り(11/16~12/8)を開催していましたが、もう梅が咲いています。



梅園入口でコースの説明を聞いている。ここは紅梅白梅が咲いてきれいな所です。梅まつりの時に写真を撮りに来ましょう。



漸佳橋(ざんかはし)
梅園最初の橋で、これから佳境の地への入口の橋という意味だそうです。橋を渡った向こう側が佳境(景色の良い所)なのでしょうか。こちら側は何?普通の景色?
紅葉がきれいです。



駐杖橋(ちゅうじょうはし)
4番目の橋で、唯一朱色に彩色された橋です。駐はとどまる、杖は歩行を助けるためにつく棒、よる、たよるです。要は景色がいいのでとどまったという意味かな?

この後、足湯、韓国庭園、中山晋平記念館をまわりました。




供養梅
梅園の真下を通っている丹那トンネルの工事の際、この場所の下で土砂崩れにより、生き埋めで殉職した16名を慰霊するために植樹した梅です。


梅園を出発して次は丹那神社に向かいます。



熱海水力発電所跡
丹那神社の横には熱海水力発電所跡があります。明治28年、熱海に電気燈会社ができ、崩場(丹那トンネル入り口付近)の初川べりに日本で8番目、県下初の水力発電所が作られました。当初、出力30馬力の発電機で34本の電柱を立て、温泉宿、商店、民家等、360軒に送電したそうです。







丹那神社



丹那神社と救命石の説明を受けている。



救命石については、吉村昭さんの小説「闇を裂く道」に詳しく書かれているので読んでください。はらはらドキドキしますよ。





丹那トンネルは熱海~函南間の長さ7804mの複線鉄道トンネルです。大正7年に着工し昭和9年に開通しました。当初の工期予定は7年でしたが、多量の湧水、温泉余土、断層などのため難渋し、16年の歳月がかかりました。工事中の大事故は4回、殉死者67名を出し日本トンネル史上、最大の難工事であった。

このトンネルの開通により、東海道線が熱海を通過するようになり、熱海への観光客が大幅に増加した。熱海では4月に工事殉職者の慰霊祭、感謝祭が行われている。




来宮神社
「別表」の説明を受けたが、忘れてしまった。神社の中でも偉いらしい。たぶん。
調べました。
規模の大きな神社や重要な神社の神職の進退について「役職員進退に関する規程」において特別な扱いをすることと定めている。その対象となる神社が同規程の別表に記載されていることから「別表に掲げる神社」(別表神社)と呼ばれる。

それより重要なのは、本殿にハートのマークがあります。これが一つ目。探して見てください。



これが二つ目のハートのマーク。



そして、これが三つ目のハートです。探して見てください。




来宮神社と言えば、大楠です。




実習を終えて、市役所に戻りまち歩きガイド養成講座の修了式です。


斎藤市長から直接、修了証書をもらいました。

8回の講座を皆勤賞で受講しました。頑張りました。今日もビールで乾杯です。

熱海のことを、もっと詳しく知りたくなりました。そして、知るだけでなく、伝えることも重要と思いました。
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熱海のまち歩き(19) 熱海温泉の特徴

2019年11月21日 | 熱海のまち歩き
熱海のまち歩き(19) 熱海温泉の特徴

熱海の温泉の特徴をまとめてみました。共同浴場の成分から推定するなど無謀ですがやってみました。
熱海の温泉を楽しむための基礎知識です。



熱海の温泉の泉質は3つの種類がありそうです。比較のために海水のヘキサダイアグラムも示しました。

一つ目は大湯型です。熱海を代表する大湯の泉質の特徴は、ナトリウムの方がカルシウムより多いのが特徴です。ナトリウム・カルシウムー塩化物泉(高温)と呼ばれています(日航亭大湯)。

二つ目は伊豆山温泉型です。雨水により地層から石膏類が溶かし出されてカルシウム・ナトリウムー硫酸塩泉の温泉ができました。大湯の熱水とは異なり、成分量は少ないです(伊豆山温泉)。

そして、三つ目は海岸付近の温泉型です。最近は温泉の汲み上げ量が増加して、塩水化が起こっているようです(最近の走り湯、山田湯)。塩水化と言っても、海水の成分と全く同じではありません。安心ください。海水を呼び込んでいますが、海水はじっくりと地層を通って地熱で温められ、地下水と混合して温泉となっています。私のマンションの源泉もこのタイプです。

熱海温泉誌(2017)の由佐による熱海を想定した温泉系モデルを紹介します。

1936年頃は大湯を中心とする糸川左岸に高温帯が分布し、その分布範囲は限られているのに対して、硫酸塩泉と単純温泉は高温帯の外側、東北と南西の広い地域に分布していました。

伊豆の火山が活動を始めた場所は、4000mもの深い海底であった。それから2000万年をかけて、現在の位置まで到達するまでに、伊豆の火山体は4000mを超える高さまで成長した。
今の位置に到着したとき、その巨大な火山体内にはナトリウム・カルシウムー塩化物泉型熱水が蓄えられ、火山体を構成する地層は、石膏を含むグリーンタフに変質していた。

陸化した伊豆では、新しい火山が噴火した。次いで、火山帯は浸食されて土地の高低が出現した。ここに、天水起源の地下水の流動系が構築された。

高地の浸透域では地層から石膏類が溶かし出されてカルシウム・ナトリウムー硫酸塩泉の温泉水が生じた。低地の流出域では地下水で希釈されたナトリウム・カルシウムー塩化物泉の温泉水が沸き上がった。



1936年ごろの温泉の泉質(熱海温泉誌(2017)をもとに勝手に作成)

1936年頃は大湯を中心とする糸川左岸に高温帯が分布し、その分布範囲は限られているのに対して、硫酸塩泉と単純温泉は高温帯の外側、東北と南西の広い地域に分布していました。



1990年ごろの温泉の泉質(熱海温泉誌(2017)をもとに勝手に作成)

海岸側はほとんど塩化物泉、内陸側は硫酸塩泉及び同タイプの単純温泉となり、1936年時より塩水化が進展しています。特に、南の初川、和田川付近はCa-Cl型で占められています。大湯ではナトリウムに比べカルシウムは少なかったです。この塩水化に伴う特徴は、カルシウムを主成分とする塩化物泉の分布が大きく拡大されている点です。

温泉の泉質の分布は、少し複雑ですが、掘削深度を入れるとわかりやすくなります。多くの温泉は200m前後の深度ですが、標高の高い所などは1000mの深度の温泉もあります。そのため、内陸側の硫酸塩泉及び同タイプの単純温泉が分布する地域でも、1000mも深く掘ると塩化物泉が出てきます。そのため、パッと見た感じでは分布がバラバラで複雑に見えます。掘削深度を考慮すると上の分布となります。たぶん。

3種類の温泉を楽しむ

熱海の3種類の温泉を堪能するには、ハートピア熱海(硫酸塩泉)のさっぱりした酸性の温泉からスタートする。次に山田湯(塩化物泉)か伊豆山浜浴場(塩化物泉)で地元の人と一緒にレトロな温泉を楽しむ。そして、腰に手を当てコーヒー牛乳を飲む。最後は日航亭大湯で熱海の代表的な塩化物泉の高温泉にたっぷり浸かるのはどうでしょうか。最後は、もちろんビールで乾杯です。
たぶん、一日でまわると湯あたりします。
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熱海のまち歩き(18) 熱海の共同浴場

2019年11月15日 | 熱海のまち歩き
熱海のまち歩き(18) 熱海の共同浴場

熱海の共同浴場を紹介します。もちろん温泉です。
ヘキサダイアグラムを使って泉質を示して。熱海の温泉の特徴を明らかにしようと試みました。



位置図



今回の共同浴場の料金等を示しました。熱海にはこの他にホテル・旅館が日帰り温泉を行っています。少し料金が高めです。一番料金が高い後楽園ホテルは2500円です。


日航亭大湯




熱海を代表する大湯の泉質の特徴は、ナトリウムの方がカルシウムより多いのが特徴です。ナトリウム・カルシウムー塩化物泉(高温)と呼ばれています。成分量が多く、塩からいです。













湯前神社の目の前です。



走り湯浜浴場




現在の走り湯の泉質はカルシウム・ナトリウムー塩化物泉です。走り湯浜浴場の成分表がないので、走り湯の成分表を示しました。温泉に入ると塩っぽく成分量が多そうで、そして酸性ではないので走り湯と同じでしょう。
伊豆山温泉の泉質の変化で説明しましたが、以前の走り湯は現在の伊豆山神社周辺の温泉のカルシウム・ナトリウムー硫酸塩塩化物泉の酸性です。さらっとしていたそうです。


1965年より前の走り湯の成分量は大湯より格段に小さい。カルシウムイオンが最も多く、次にナトリウムイオンが多く、マグネシウムイオンはごく微量です。一方、陰イオンは硫酸イオンが最も多く、次に塩素イオンが多く、炭酸水素イオンは微量しかない。大湯のヘキサダイアグラムにカルシウムイオンと硫酸イオンを加えたものになります。
昔の走り湯タイプの温泉は、ハートピア熱海ホテルで入浴可能です。日帰り入浴は920円ぐらいです。





山田湯




ここは探すのが大変でした。和田川沿いはあまり来たことがなかったので、迷いました。



Ca・Na-Cl・SO4泉
カルシウム・ナトリウムー塩化物硫酸塩泉で、陽イオンではカルシウムイオンの方がナトリウムイオンより多いのが特徴です。陰イオンでは塩素イオンが一番多いのですが、硫酸イオンも含まれる温泉タイプです。成分量は大湯の三分の一くらいです。
カルシウムイオンと硫酸イオンが多く含まれるこの温泉タイプは、塩水化現象と呼ばれ、概して比較的深層で長い時間地層に滞留されて海水―岩石相互作用が進展し、海水がかなり変質したものと考えられている。さらに、地層中には変質鉱物である粘土鉱物類、特にモンモリロナイトが関係しているらしい。


清水町共同浴場




清水町共同浴場のヘキサダイアグラムは、大湯のものと似ていますが、少し成分量が少なく、硫酸イオンが少し含まれています。大湯タイプの源泉に地下水が多く加わったという感じですか。


地域の人に愛されている共同浴場です。午前11時からというのはなぜでしょうか。朝は遅いという地域性があるのかな。

福島屋旅館





福島屋旅館の温泉の泉質は見つけられなかったので、近くの「夢いろは」ホテルの泉質を持ってきました。大湯タイプです。水の湯があるので、もう少し地下水で薄まっているかもしれません。



駅前温泉浴場



ここは14:00~21:00の営業です。成分表が見つけられませんでした。以前、温泉に入った感じでは、塩分が多く塩辛かった記憶があります。大湯に似た泉質でしょうか。
駅から1分くらいの距離ですから、体験してみてください。駅前の足湯「家康の湯」で満足できない人はどうぞ。


ここも温泉の泉質は見つけられなかったです。ブログ等で調べるとカルシウム・ナトリウムー塩化物泉となっていました。
一日にすべてを回るのは無理でも、種類の違う温泉を試してみてください。


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