≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

芸大美術館で 『驚きの明治工藝』 をみた。その1

2016-11-03 21:54:14 | 展覧会に行った話


これもまたちょっとまえの話なのだが、芸大美術館で 『驚きの明治工藝』 というのをやっていたので、
喜び勇んで見に行った。

吹き抜けの螺旋階段が素敵だったので写真を撮ろうとしたら、すかさず止められてしまった。
今回の展示会は殆ど撮影OKだったのだが、建物がダメらしい。
なんでかなぁ?
ということで、階段の写真はナシ。 ネットにはあるので、気が向いたら探してください。


まず目に入るのがこの自在置物の龍(宗義)。
影を効果的に演出している。

頭部アップ。


ヤドカリ(明珍宗国)。


なんで自在なのかっていうと、動かせるから。
いじって楽しい。

ちょうど見始めたところで会場で説明が始まって、たぶんレプリカと思しき自在置物を触らせてくれた!
皆で回して見たよ。 いやあよい体験であった。 ちなみにこれは夫の手。
これは真鍮製だと思う。 展示されていたのは鉄が多かったよ。
金属には疎いけれど、素材の性質がいろいろ違うんだろうなぁ。

コイキング!  じゃなかった、鯱(無銘)です。


ほかにもチラシにも載せてある蛇とか海老とか何点も展示してあった。
鱗とか外骨格が自在置物と相性が良いのだろう。

写真には取らなかったが、松尾新次郎の自在鷹もあった。
国立近代美術館工芸館に 鈴木長吉十二の鷹 があったのを思いだした。
うっかり早合点のわたしは、てっきり十二の鷹も自在なんだと思い込んでいたが、
ネットで調べてもそこらへんは分からない。 触れていないし。


小さい小さい、背負い籠香炉(海野勝眠)。 高さが14.0cm しかない。

これに限らず、ともかく小さくて細工の細かーいものが多い。
「昔の日本人こびと説」 を冗談で言いたくなるほど。
北斎の絵で浮世絵の彫り師が眼鏡をかけているのを見て、ちょっと安心しましたよ。

籠が反っているのは背負うため。
いやこの香炉を背負うわけないけれど、動きがあって、これをモチーフにしたセンスがいい。


古獣文壺(山田宗美)。




鉄をたたいて作ったらしい。 そんなことができるんだ!
わたしは糸を触っているし夫は木で、金属は全くの門外漢なのだが、
削ったり曲げたりのばしたりとかしたり、金属はほんとうに色々な技法が用いられる。
熱も力も日常生活にないレベルでうっかりするととても危なくて、なんだか凄い。 かっこいい。


狸置物(大島如雲)。 底までちゃんと作ってある。 面白いけど、なんで!?
タヌキ、っていうとこういうイメージだな。 森見登美彦氏も膝を打つであろう。




          芸大美術館で 『驚きの明治工藝』 をみた。その2 へつづく



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