≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

トヨタ産業技術記念館に行った。繊維機械館編その1

2018-08-15 11:56:48 | 展覧会に行った話
トヨタ産業技術記念館に行った。自動車館編 よりつづく


トヨタは車よりまえに織機を作ってたんです。って知らない人いないか。
豊田佐吉がG型織機を作り、その特許を売ったお金とそれまでに蓄積した機械工作のノウハウで車を作り始めたんです。

↑写真はトヨタ産業技術記念館繊維機械館の、無停止杼換式豊田自動織機(G型)発明までの経緯、というブース。
みんなちゃんと動くところがすごい。この時刻に動かしますよ、みたいでなく、担当のおじさんが人の顔を見るとどんどん動かして説明してくれる。ケチ臭いところがないんだよなあ。そういう写真を撮ればよかった。
繊維機械館はぱっと見 工場っぽい雰囲気で、新旧の織機のほか紡績の機械が並んでいて、すごい音で動く。もともと豊田自動織機製作所栄生工場の敷地で建物も保存/活用しているから、雰囲気が出ているのも納得。


とはいえ、写真は時系列に並べたくなるものなので、もっと古くからある技術から始める。↓


伝統的なスタイルの整経です。機に掛ける経糸(たていと)の準備をしているところ。
愛知のここらへんはこういうスタイルだったのか。糸を巻く枠が円くてあまり見慣れないタイプだ。

整経台から経糸を下ろして、男巻き(おまき)に経糸を巻いたり、筬(おさ)に通したり。
まず筬に経糸を通してから(↓写真下)、男巻きに経糸を巻く(↓写真上)。↓写真上の筬は倒れています。
綾棒と筬の並び順が変わっている。男巻きに巻くときに綾返しをするのだろうか?


整経台(上の上の写真)を見て思ったのが、綾が端から離れていない、ということ。糸の端を切り離したら綾までが短すぎて作業しづらいんじゃなかろうか?と思ったが、この筬通し(写真下の方)を見て納得した。切ってないね。
整経台の綾のイメージのリンクを貼る。

普通、筬目1つに経糸は2本通す。丸羽(まるは)といいます。ちなみに筬目を数える単位は羽(は)です。
折り返しているところでいっぺんに2本通す勘定になるわけだ。これは賢いやり方だ。通したら折り返しの輪に棒を通して抜け防止にしているな。何本か通したら束にして仮に縛ったほうが本数を勘定しやすいとは思うけれど。
ただ、この折り返して2本分をいっぺんに通すやり方だと経糸のデザインを偶数基本に限定されるな。大した限定ではないか。


整経をもそっと自動的に/大掛かりにできないものか?という次の段階がコレ。ドラム式整経機、っていう方がメジャーな呼び方な気がする。小型のものを欲しい、と願ったときもありました。
経糸を巻き取ってます。



↑大がかりなこれは一体何か? 書き写すのが面倒なので読んでください。手前から


その次。糸を集約している部分。


一番奥。要するに糸巻を大量にセットする棚ですな。



  トヨタ産業技術記念館に行った。繊維機械館編その2 へつづく




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