風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

ピンクの似合う女の子

2006年03月27日 | こたろう

協力隊員のNさんを隊長とする孤児院訪問のグループに入れてもらっています。
私以外の人は、月曜から金曜日まで仕事をこなしその貴重なお休みを使ってのボランティアです。
今日の訪問先は、私立の孤児院で12月に行ったときまた来るねと約束したところです。

ここは、ちゃんと自立できたらここを出て行くということになっているので、メンバーの入れ替わりはほとんどありません。
一番の年長は20才で日本語がとても上手な女性です。
私たちが行くと、とても張り切って通訳をしてくれます。

今日、とても可愛くいとしかった女の子はピンク色の服の最年少の子です。
ここに居る子どもたちは、明るく目を合わせてにっこりと笑ってくれる中で、なかなか目を合わせて笑わない恥ずかしがり屋の子です。
それでも、手を伸ばすとすっと手を差し入れるようにして手をつなぎ、しっかりと握り締めてきます。
折り紙を教えてあげると、誰よりも長い時間集中していろんなものを作り出していました。
やがて、年長のお姉さんに日本語を教えて欲しいと言われその場を動いたのですが、遊びの時間が終わって食堂に向かうとき、いつの間にか私の手を握っていました。
階段の上り下りは、私と一緒にと決めたようです。そのちっちゃくて冷たい手の感触が今もよみがえります。
食堂で、カレーの出来上がるのを待ちながら、テレビを見ている子どもたちに加わって一緒に待っていました。
思わず、膝に乗せてしまいました。
周りを見ても、それをうらやましがったりする子は居ません。
他の施設だったら、大騒ぎで奪い合いが始まるのですが。。。
安心してそのまま座って居ると今度は両手をしっかり握り締めてきました。
膝に暖かいものが伝わってきます。

ご飯よと大きいお姉さんの声がしたら、自分から膝を降りていつも座っているらしい席に自然に行きました。
十分に余韻を残して行ったので、行ってしまったという思いもなく、かといって未練がましくもなく。

すると次は、今日ここに来たばかりの10歳くらいの女の子が、ここにおいでと席を半分空けてくれました。
ありがとうと言ってぎゅうっと座るとうれしそうにしていました。長いピアスが揺れていました。
この子は、院長先生の、公平な大きく深い愛情を注がれて聡明な女性に育つことでしょう。

また来るよと返事をしたけれど、ここには来る必要がないのかもしれません。
コメント    この記事についてブログを書く
« TISの地質の学生さん | トップ | 約束 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。