風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

明石の釘煮

2011年03月06日 | こたろう語録
毎年、春に先駆けて神戸のおばさんから届く荷物がある。

明石の海で取れたちりめんで作る釘煮。

ことしは、宅急便ではなくて、はがきが届いた。

今年から、釘煮は送るのをやまましたと

この釘煮は、煮るのに大変な労力がいるうえに、手に入れるのがまた、大変なんだそうだ。
もうそろそろかなと見当を付けた日に、港まで買いに行くんだけど、荷揚げが無い日はすごすごと帰ってくるらしい。
そして、また、、、毎年、何回か繰り返すらしいよ。

きっと、叔父さんも叔母さんも、年を重ねて、体力がなくなったんだねぇ。

とっくの昔から、叔母さんの子供たちはちっとも喜ばないと言ってたし、母さんも、大変なんだからそろそろ卒業しては・・・なんて言ってたなぁ。


イザ、その知らせが来てみると、ショックだったらしい。
夜更けまで、何度も、手紙の下書きを書いては消していた。
遅きに失するって、どういう意味?

無くなってみて、そのほんとうのありがたみがわかるなんて、、、言ってるよ。

僕も、味付けの魚は苦手なんだけど、この叔母さんの釘煮は、食べるんだ。
少し周りの味をお湯で落としてから、2匹ほど届いた日にくれるんだけど、おいしいよ。

毎年とどいたら、一番小さいタッパーに、まず取り分けて冷凍庫の奥深くにしまうんだよ。
それは、全部食べてしまっても、ずっと食べないでとっておいて、新しい釘煮が届いたら、ご苦労さんとバトンタッチをして、食べる。
だから、届いた日なのに最初に食べる釘煮は、一年前のだ。

なんだか不思議な習慣だよね。なんで?ときいても、かあさんにもこたえられないんだ。
母さんは、時々わからないことをする。



     byかあさん

いろんな習慣を、そぎ落とし始めている私よりも一回り上の姉夫婦。

私も、モンゴルから帰ったときに、いろんなものをそぎ落としにかかったけれど、それが、相手にこんな思いをさせるとは、思っても見なかった。

今、巷では「断捨離」がはやっている。
正に、私はそれを数年前にやり始めたのだけれど。

まだ、現役であることもあって、未だに、そのダンシャリは、続いていて完了する気配が無い。
というのも、捨てたり離れたりしても、新しい拾いものがあったり、捨てたつもりで捨て切れてないものがあまりに多いから。

とりあえず、狭い我が家に積みあがっている物たちを、どうにかしようとしているのだが。

その前に、物が入ってくるのを断つことをせねばねぇ。
これって、間違うと物事に対する好奇心まで失いかねないから、そうならないように。

こたろうの身軽さがうらやましい。


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