教育基本法ね

教育基本法をさまざまな角度から視る

”戦後教育”を終わらせよう

2006年05月26日 | 戦後教育

 日本の戦後教育で、もっとも不幸だったこと。
 それは、日教組と文部省の闘い。

 学校がいつも緊張してた。子供心に、学校にはなにかしらタブーの世界があるのだと感じられた。日教組というタブー、それを押えようとする教育委員会というタブー。
 学校の裏に、まるで秘密結社と公安警察のような闘いがあることが感じられる。でも、その正体は子どもにはわからない。それは、触れたら怖いから、そっとそっとよけていなければならない、荒ぶる神々の世界。どちらも“偏向”を見張っている怖い怖い神々。

 文部省も日教組も、相手の姿はよく捉えていたと思う。その通り、日教組は左翼イデオロギーを教育に持ち込み。文部省は国家主義イデオロギーを教育に持ち込んでいた。それなのに、両方とも自分は中立で、教育の守護神だと思い込んでいる。

 日教組が負けて、凋落した。だから、文科省も退場すべきだ。お互いに、相手が存在することが、自分が権力を持つ理由だったのだから。
 ところが、文部省が退場しない。ソ連が崩壊したのに軍縮をしなかったアメリカみたい。”国家戦略としての教育”なんて言い出して、政権にすりよっている。そんなのやめましょう。教育は、子どもの目の輝きだけ見てやってればいいんです。

 文部省の権限は、戦後暫定運営をそのまま固定したもの。カリキュラムも教科書も、「ゆとり」とか「学力」とかの方針も、ぜんぶ配給している。これをそのまましているから、教育がどんどん萎びていく。
 でも指揮体制をそのままにしてなんとかしようとする。
 だから教育基本法なんかに手をつける。ついでに、文科省権限の拡大が行われる。

 教育基本法は、抽象的で無難な法律です。
 教育がうまくいかないのを、教育基本法のせいにするのは無理があります。
(転載歓迎 古山明男)


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1 コメント

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文科省を解体しろ (Unknown)
2006-06-08 10:51:15
私も同感です。私は文科省は解体すべきと思います。あまりにも権限が多すぎるのです。もっと現場に権限を委譲して創意工夫を促すべきです。
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