023:結（いいなと思った歌）

023:結（行方祐美） (やまとことのは)
結び目はゆるくしましょうコーヒーの香ゆたかな朝の約束

023:結（かっぱ） (きゅーりをこのむ)
靴ひものちょうちょを上手く結えた日の飛んでくようなきみのあしどり

023:結（本原隆） (それについて)
駅裏で結んだままの約束も恥ずかしいのは青春と呼ぶ

023:結（スガユウコ) (ココロに花を)
独り身を貫くだろう今更に"結"ぶの文字に敏感となる

023:結（みゆ） (*** ことばあそび ***)
「また明日」結び言葉に安堵する 吾の居場所を其処に見つけて

023:結（野良ゆうき） (野良犬的)
あいまいな結語を置いて一日の扉をしめる　明日は明日

023:結（はるな　東） (菜の花の道)
愛しいと書きはじめたる恋文も他人行儀の結びでしめる

023:結（松本響） (春色ぶれす SIDE-D)
結ばれぬ運命だとは告げられず舌で転がす真っ赤なチェリー

023:結（まゆねこ） (家事、ときどき短歌)
結論をうやむやにして連れ添いし長年月が結論となる



「題詠100首blog」より選（敬称略）