一点の「濁り」もないBlog “G”

北海道を離れ、新たな土地で再出発。それに伴いタイトルだけリニューアル。
ただ、看板は挿げ替えたが内容は相変わらず。

アンゴラ戦に見る光明と不安

2005-11-17 | sports - football
【1-0勝利】
チャンスの数から行けば1-0のスコアは不満であるが、こういう試合で1-0で勝ちを拾えることは大切なことだ。評価の分かれる試合であろう。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/japan/2005/a_result/1116/index.html

【収穫は松井】
前回の東欧遠征でもMF松井大輔が収穫と言ったが、この試合でもそのとおりの動きだった。もともと足元の技術に定評のあった松井だが、フランスに行って、しかも危険な当たりも多い2部でシーズンを過ごしたことで、ボールを離すところと持つところのタイミングが非常に良くなった。DFにとっては突っ込むとかわされるし、距離をとるとはたかれる、とても嫌なタイプ。タッチの少ないパスセンスに秀でる小野伸二とテクニカルなキープ力が売りの中村俊輔の中間のようなプレイスタイルと言えるかもしれない。だからフィットする。また、昨日の松井は攻守両面においてスペースを埋める動きが目立った。右サイド駒野が上がったときにそこのポジションをフォローしてDFラインのすぐ前でボールをカットしたシーンもあったし、攻撃面でも得点シーンでは2トップが逆サイドに流れてあいたスペースに飛び込んでいたからこそのゴールだった。先発で使うも良し、点を取りたいときのオプションとして使うも良し、日本はいい武器を手に入れた。

【一方で】
「得点力不足」「決定力不足」というのは似て非なるものだ。「得点力不足」というのは何もFWのせいだけではなく、チームとしての崩しの戦略を含めたゴールへの道筋が足りないということだが、「決定力不足」というのは単純にシューターの力量不足である(要するに「打っても入らない」という状況)。例えば先のウクライナ戦ではシュートにすら行けなかった。だが今回は結構合宿で合わせる時間もあったことと、アンゴラの緩慢な守備のおかげで、シュートまでのストーリーはいいものを紡いでいた。だが、点が入らない。アンゴラのGKがなかなかの好プレイヤーだったことを差し引いても、高原・柳沢のコンビであれだけいい動きをしていたのだからせめて1点は取って欲しかった。05年には柳沢はホンジュラス戦、高原はラトビア戦での思い切りのいいゴールがあっただけに、なんとかこの試合でも、と思ったが、昨日は少しシュートに精度を欠いた。いい形でシュートにまで行けているのだから、あとはチーム練習でどうにかなるものではない。2人とMF陣の連係が熟成されてきつつあるだけに、フィニッシュの勘を取り戻して欲しい。そのためにはシュート練習ではなく、試合に出ることが一番の薬だろうと私は思う。DFからのガチンコのプレッシャーの中で点をとってこそ身につくものだと思うからだ。

【今年の成果】
今回ひとつ明らかになったことは3-5-2でもそれなりの攻撃が組めることと、3-5-2からスタートして4-4-2に移行した時には4バックアレルギーが非常に少ないということ。現状では3バックでスタートし、試合途中で状況によって4バックにして中盤の柔軟性を持たせる。そういう戦術がたった3試合で結果を出さなければならない本番では適しているだろう。戦い方の方向性はある程度見えた。あとはそこに当てはめられる選手たちの個人レベルのアップに期待をしたい。

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