もっと幸せな星を目指して

2007年ごろまでは、「持続可能な社会を目指して」でした。

『特集:エネルギーの未来「実践的計画」』 のお勉強(1)

2007-01-18 07:41:49 | ・温暖化問題
日経サイエンス2006年12月号での 「特集:エネルギーの未来 実践的計画 排出安定化 15の糸口」 という記事を、この方法がどうかは別にして少しづつお勉強していきたいと思います。

取り上げられているのは、BPとFORDが支援するプリンストン大学の炭素緩和構想(Carbon Mitigation Initiative)というものです。
 (リーダー:R.H.ソコロウとS.W.パカラ)

炭素換算で年間70億トンという現在のCO2排出量を向こう50年間世界の経済成長を止めることなく現状の水準に保ち、その後の50年間をかけてほぼ半減する。
そうすることで、CO2濃度が産業革命前の2倍未満(560ppm)に抑える事が出来る。

※1ppmのCO2は約21億トンの炭素
 ⇒産業革命前の2倍という560ppmは約1兆2000億トン
 現在の排出が70億トンで自然吸収量が58%だとすると、毎年30億トンの炭素が大気中に増えていく事になる。
 同じ水準を今後50年間保つとすると50年間で1500億トン。
 約1兆トンの大気中炭素量となる2056年から、その後排出を減らしていき1兆2000億トン以下に抑え込むように削減していくという案。


 (↑の黄色の部分が、「安定化のトライアングル」と呼んでいる)

そして、上記の「安定化のトライアングル」の部分をどうやって減らしていくかを考えており、提案されている方法は、現時点で世界のどこかで実用化されている技術のスケールアップを取り扱った対策に限られている とされている。

続く 
(この安定化方法が石油の2%/年の減耗とマッチしないものか? と思いつつ・・)

ところで、560ppm安定化(平均3.5℃上昇?)ちゅうのは、欧州の目標に比べるとちょっと~という気がしますが、それはおいといて と。

リンク:
Carbon Mitigation Initiative
"Stabilization Wedge" Resources