もっと幸せな星を目指して

2007年ごろまでは、「持続可能な社会を目指して」でした。

【本】ピーク・オイル・パニックを読んで(影響のシナリオの抜粋)

2007-01-05 21:26:56 | ・ピークオイル
■ピーク・オイル・パニック―迫る石油危機と代替エネルギーの可能性(2006/09)
ピーク・オイル・パニック―迫る石油危機と代替エネルギーの可能性

作品社

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温暖化をちょっと勉強した所で、
温暖化とピークオイルを語っているとされる本をやっと読んだ。

SGWさんのん! 本の紹介『ピーク・オイル・パニック』 にも紹介されてますが、
とてもお勉強になる本です。

その中から、私が(なぜだか自分でも解らないが・・)知りたがっていた”ピークオイルによる影響”のシナリオ?の抜粋を。

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商人たちは、少しずつ、その黒い物体に関するニュースが、自分たちが望むようにはなってないことに気づいた。需要をまかなうために、最大生産国が稼働率を上げることが期待された。けれどもそれは無理だった。2番目から20番目の産油国がより多くの石油を捻出することが期待された。それも無理だった。上位20カ国以外の国で、もっと多くの石油が見つかることに期待がかかった。しかし、それも無理だった。上位20カ国以外の国で、もっと多くの石油が見つかることに期待がかかった。しかし、それも無理だった。さらに悪いことに、どうゆうわけか、最大消費国の石油会社は。石油を見つけようとさほど努力しているようにも見えなかった。かれらは石油を見つけるために、本来ならば大樽を使って気前よく金をつぎ込んでいるはずだった。けれども、石油を探すために使われていたのは、バケツ一杯分の金に過ぎなかったのである。こうして、ある破壊的な週に、パニックの種が芽を出し、商人たちのあいだを野火のように広まった。それまで人類の経済システムを安定に保ってきた石油の価格は、鰻登りに上昇し始めた。翌週には、パニックが疫病のように蔓延し、石油価格は屋根を突き抜けた。
世界危機
見過ごしている第二の問題がもたらした危機が、青い真珠の星のいたるところでTV画面に映し出された。株式市場では、半狂乱になった石油取引業者たちが、目を血走らせ。紙を振り乱して叫びあっていた。他の市場にもパニックが飛び火し、株価が下がり出した。「石油は枯渇しつつある」という見出しが並んだ。枯渇したのではなく、半分なくなっただけなのだが、価格はあまりに急激に、あまりに高くなっていった。消費国と生産国の指導者たちが、それぞれスーツやひらひらした礼服に身を包んだ神妙な姿で一堂に会し、危機管理サミットが開催された。パニックを緩和するための言葉を、かれらは何一つ思いつかなかったため、いっそうパニックが広がった。
最大生産国は、おもに住宅建設について、消費者に大規模な負債を認めていた。その住宅価格が暴落した。株式市場は崩壊し、人類の富は -取引業者たちのあいだで高い信頼があったときにさえ、せいぜいが、紙の大和それほど変わらないものであったのだが- 、一ヶ月足らずのうちにゴミの山になった。それから、危機が避けがたくもたらす、さまざまな帰結が徐々に姿を現してきた。何百 -のちには何千- という会社が倒産した。何十万人 -のちには何百万人- もの労働者が仕事を失った。かつて道路沿いに喫茶店のあった豊かな都市は、今やスープ屋の前に行列がならび、物乞いの集団が道に溢れる状態になった。犯罪率は上昇した。青い真珠の星は、これまでも常に危険な場所ではあったが、今やついに火薬箱と化した。
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個人的にはこのシナリオの中に食料の問題も絡めて欲しかったですが。