陳 満咲杜の「為替の真実」

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雑記

2009年05月10日 13時34分21秒 | FXの真実
週末ではドルの全面安が進んでいた。言うまでもないが、そのパロメーターとなっっているのはユーロ/米ドルの急伸である。今でこそ、あちこちから1.4というターゲットが聞こえてきたが、当方のレポートを購読して頂いている読者様ならすでに2ヶ月前から同目標を定めていたはずだから、「いまさら」という感さえ強いと言えるだろう。

ところで、一昨日Zaiのコラムでドル全面安の可能性を指摘したが、テクニカル・アナリシスに終始していたので、ここでは少しファンダメンタルズに触れることに。

結論から申し上げると、ドル全面安の起爆剤はほかならぬ、ECBの量的緩和策であった。ここで具体的な政策を論議する気は毛頭ないが、重要なのは同政策の実行がついこの前まで、多くの専門家が口を揃えてユーロ安をもたらす懸念材料として挙げられていた「目玉」であったことだ。

突っ込んで言えば、同政策が今日になって、ユーロ高の材料となって解釈されている。しかも、先週までユーロ安の材料として力説していた同じ「君子」の口から出されているから、まさに「豹変」である。これは東洋問わずであり、日本の専門家に限って言うものではない。

ここで言いたいのは、ユーロ高は多くの方(機関投資家)にとってサプライズであるから、1.4という従来の目標はもはや通過点にしか見えなくなった。今日の相場では、「予想外」こそ相場の最大推進力だ。

為替のみならず、株式相場も同じである。米国株に関して、投資家のリスク選好志向の高まりなど、解釈は物事の一面しか述べていない。もっとも大きなエンジンはショート筋のカバーであることを悟るべきだ。

だから、当方が繰り返し言っているように、「専門家」を志す者以外、トレーダーはファンダメンタルズのお勉強をしてはいけない。本質的には、金融マーケットにおけるファンダメンタルズのみを根拠としたすべての予測は「我田引水」の「インチキ」であるから、ファンダメンタルズ派の失敗は宿命的である。

当方の周りでは、2.3年前金利の概念さえ分からなかった方がFXに嵌って、本日ではM2とM3の具体的数字をもってインフレターゲットの可能性を議論できるし、米失業率の推移を以って景気のサイクルを描こうとしている。だが、皮肉且つ当然であるが、彼の口座残金は彼の知識や教養の向上と逆相関の関係を示し続いている。

面白いのは、毎日発表される経済データを説明し、重要度を格付けして生計を立て、かつ何千万の年収を稼ぐブロカーがいると聞く。この背景には、日本人の勉強好きの素質のほか、多くの方の「勘違い」も大きいのではないかと思う。

また知人の一人だが、彼女は常に一枚のポジションしか持っていないのに、ノートにはびっしり経済データの発表時刻と「重要度」(例のブロカーの記事を参考にしているようで)を書き占めている。そして常に落ち着かないし、どこに行ってもニュースをチェックしたがっている。彼女は銀行ディーラーよりよっぽど神経をすり減らしているくせに、全くリターンを出していない。実際、私が知っている限り、銀行ディーラーでさえ、いちいちデータに反応しない。そうでないと、特にストレスに耐え切れず、辞めているはずだ。

だから、ついこの前彼女にこのようなアドバイスをした。すなわち、FXをお辞めになり、早く稼げる彼氏を見つかることだ、と。







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3 コメント

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お陰さまで(*^_^*) (JINGER)
2009-05-10 16:21:14
陳さんのお陰で、ユーロドルも、ユーロ円も含み益が増え続けており感謝感謝でいっぱいです。
利幅を大きく出来ているのも、陳さんの教え通りに、決済したくなる自分に「我慢、我慢!」とターゲットまで待ち続けております。
この場をお借りし、御礼申し上げますm(__)m。
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FXにこだわるのではなく (花宝石)
2009-05-11 20:50:10
今の女性は「稼ぎたい」んですよ。
恋愛や結婚や男性に「支配」されたくないんですよ。
松田聖子なんですよ。
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こんにちは ()
2009-05-12 10:21:58
JINGERさん、利益を伸ばしていくのはすばらしいですね。いい話を聞かせていただいてこちらこそ感謝しています。

花宝石さん、ご指摘ありがとうございます。単に冗談のつもりであのような書き方したが、注意しなければいけませんね。もっとも、賢い女性は恋愛や結婚を通じて男性を支配している気がしますが・・・・・・
  
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