陳 満咲杜の「為替の真実」

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よい時世、悪い時世(一)

2009年10月30日 22時58分55秒 | FXの真実
「それはすべての時世の中で最もよい時世でもあれば、すべての時世の中で最も悪い時世でもあった。」ーーーーディケンズ チャールズ「二都物語」


「100年一度」と言われていた昨年の混乱から、少なくとも投資の世界ではすっかり回復しているように見える。米株は年初来60%の上昇幅となり、新興国全体は100%近いパフォーマンスを達していた。ドルは下げ続け、ユーロ、豪ドルは昨年の高値をトライしようとしていた。

先週から様子がすこし変わった。株式の調整と共に、ドル全体もやや反発している。当然のように、市場関係者らの見通しが分かれている(こような状況は正常であるが)。が、楽観派はもちろん「次なるバブル」の到来に迎えようと叫ぶが、例え悲観派でも昨年のリーマンショックを「100年一度」と片付け、せいぜい「二番底」の有無を論じるぐらいの程度だ。

しかし、くるべき波の規模はわれわれの想像をはるかに越えるだろう。それはわれわれが生きている間一回しか経験できないほどの嵐かもしれない。しかも、その分岐点となる来年では、昨年の波乱を「前菜」と片付けるほどの「メインディッシュ」な味を投資家に堪能させるに違いない。「100年一度」の真意を理解するにはこれからだ。

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1 コメント

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Unknown (ぶん)
2009-10-31 14:53:51
陳さまのこちらのブログへの久々の記事、大変嬉しく拝見しました。CDFブログではとても細かく書いて下さるので、よい勉強にさせていただいています。1927年の恐慌の第二弾の下げのほうが、値幅も時間も壊滅的で、「まさか」という人間の甘い予測を打ちのめしているようです。普通に生活していますと、なんとなく根拠のない「まさか、そんなことにはならないだろう」「なんとかなる」という意識の中に埋没しがちです。相場をやるようになって、「どんなことでも起こりうる」と確かに思えるようになりました。

 ザイの陳さまの記事、またまた大変素晴らしいものでした。ポンドの切り返しの強さと底堅さは目を引きます。「いつもの」感覚でポンドは誰よりもどんどん落ちると思うのは危険ですね。来週のポンド急落の場面ではユーロポンドは一旦上昇(しかも突然に急騰)するも、そこは売り場かと思っています。0.87あたりまでは。そのあとはどうなるかなぁ。ドルが反騰し切って、再度下落に転じる時、ユーロのパフォーマンスが勝るか、はたまたポンド上昇か。--目が離せません。また、ご意見を拝見させてくださいね。


先の世界恐慌の時のように20年も低迷し続けるのか、不安と恐怖の日々になりそうですが、相場があるので、生活に張りと経済的安心(時に打撃も??)を持って過ごせます。
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