陳 満咲杜の「為替の真実」

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浮気を誘う目下のドル安

2008年05月22日 21時00分29秒 | FXの真実
ドルのリバウンドが一服し、目下再びドル安基調になっている。原油高、インフレ、ユーロ圏金利見通しなどファンダメンタルズの視点から説明しようとする向きが多い中、トレーダーらの困惑も浮き彫りになっている。

市況に合わせるように、欧米大手銀行、証券会社のアナリストらはつい一週間前に、ユーロ/ドルが1.45、1.4以下に落ちると予測したかと思えば、昨日から一転して1.62、1.7必至というレポートを出している。これを読んでいるためか、スタンスを急転した日本人センセイの豹変ぶりもまた拝見できたわけである。

では、ドルのリバウンドがすでに終了したか、目下のドル安についていくか、それとも様子見すべきか、など悩みは相場に打ち解けて貰うしかないから、チャートを見ることに。

上のチャートはドル・インデックスの日足図に20日(緑)、50日(藍)、100日(赤)線とRSIを加えたもの。このチャートを見る限り、少なくとも以下2点の法則を発見できる。1、2005年11月高値を起点とするベアトレンドにおけるリバウンドが大体100日線に拒まれ、その後ドル安を再開させた。2、日々線と20日線のクロス及び20日線と50日線のクロスがあった場合、最低でも一旦100日線を試してから、ドルのリバウンドを終了させていた。

この法則に踏まえ、目下の状況、即ち20日線が50日線を試しており、上抜けるかどうかは不明だが、すでに20日線と50日線を一旦越えていた日々線が100日線を打診せず、また落ちてきたのはやや不自然である。裏を返せば、ドルのリバウンドがすでに終了したという判断もやや性急である。RSIのシグナルも同じ状況を語っている。

この見方が間違っている可能性は十分ある上、逆張りを勧めているわけではないことも重ねて申し上げる。言いたいのは、「相場は相場に聞け」とのことであり、またシンプルな方法だけでも時には紛らわしい市況をすっきり整理させれる、ということである。そして、あくまで勘であるが、目下はトレーダーの浮気を誘う相場でもある。

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