何で1991年度の「このミステリーがすごい！」の第1位なんだろう？
何で急に最近になって売れてるんだろう？
こういうハードボイルドはあまり読んだことがないので、
良く分からなかった。
こういう組織の汚職などのストーリーなら、松本清張の方がずっと好き。
解説に一級の恋愛小説だと書かれてるけど、そうかな？
| 2000年 | 日本映画 |
| 監 督 | 行定勲 |
| 出 演 | 麻生久美子、つぐみ、永瀬正敏、光石研、田中哲司、津田寛治、小林美貴、高木まり子、川村かおり、朝本浩文、渡辺真起子、森下能幸、山本麻里 |
| あらすじ | ミニパラ |
| 感 想 | ミヤコ（麻生久美子）は、何で新谷さん（永瀬正敏）に「サキコと寝てくんない？」って言ったんだろう？ どうしたの、さっきから？ 昨日おごってもらったうなぎの骨が、 のどの奥に刺さって取れないの。 お茶でも飲む？ うん。 でもさ、うなぎの骨がのどに刺さって痛いなんて、 贅沢な悩みだよね。 そうだね。贅沢な悩みだよね。   何、その曲？ いい曲でしょ？ 耳に残るんだよね。 仕事しようかな。 いい仕事なんて簡単に見つかんないよ。 あたしが働いてるからいいの。 そんなこと言ってもさあ。 私が不感症だからあの仕事続けてられるの。 だからいいの。 でもね。  ミヤコは、サキコ（つぐみ）にと思って服を買って来たけど、  似合うじゃん。 ダメ、やっぱダメだ。 何で。 ミヤコ、怒ってる？ ごめん。 もう仕事行ってくるわ。 うん。  やっぱそういう服はミヤコみたいな人が着たほうが似合うね。 そして、ミヤコは新谷さんと出会う。 新谷さん。 はい。   新谷さんは、サキコがいつもギターで弾いてる曲を知ってた。 どうしたの？ さっきからぼーっとしてる。 昨日ね、初めていったの。 どこに？ セックスでいったの。 そっか。 あ、サキコに似合うかも。  それなのに、サキコは屋上から飛び降りてしまって、  ミヤコ。 バカ。 せっかく買った靴は、ミヤコが履いて行く。 ミヤコは、まだのどに刺さった骨が気になって、苦しんでるところを新谷さんに助けてもらい、病院へ。 のどね、 うん。 何も刺さってなかった。 本当？ 良かったじゃん。 うん。 疲れてる？ 昨日3人だったから、ちょっと辛いかも。 もうやめればいいのに、あの仕事。 言ったじゃん。どうせあたしは感じないからいいの。 でも、あの人には感じてたでしょ。  新谷さんでしょ。 何？ あ、妬いてんの？ あたし邪魔かな？ 何言ってるの？ 明日お昼頃迎えに来るね。 うん。  ねえ、あたしどう？ どうって、いいよ。 何だよ、急に。 私が売春婦だから、 罪悪感わかないんでしょ。 何言ってんだよ。 いいんだよ別に。 お客がいなかったら私はただの空っぽだもん。 こんな私でも必要としてくれる人がいるの。 だからそれでいいんだ。 サキコはちゃんと分かってくれてる。 サキコの退院の日、ミヤコは迎えに来なかった。 サキコのギブスが取れるまでミヤコは禁煙するって言ったのに、灰皿に煙草の吸殻がいっぱい。  ねえ、サキコと寝てくんない？ あん？ 何でもない。 金魚鉢がなくて、3匹の金魚をミキサーにとりあえず入れるのが怖いなあ。  3人が一緒に暮らすなんて無理だよ。 またサキコは飛び降りようとするけど、新谷さんが止める。  そんな曲よく知ってんね。 名曲なんですよね。humpbacksの「TORCH SONG」。 家にあったんですよ。アルバムが。 へえ。 ある日突然パパがこの曲をレコードで聴いてたんです。 若いお父さんだね。 若いのはパパじゃない。 パパの恋人。 ミヤコは、新谷さんとサキコがいい雰囲気になってるのを分かってて、邪魔してる。ミヤコは、新谷さんとサキコを二人っきりにして仕事に行く。 嫌いな人が聴いてた曲なのに、 あたし、この歌大好きなんです。 この歌にずいぶん励まされたし、 音楽って不思議な力があるんですよね。  ごめん。 私、汚いから。 汚いって言われたんです。 パパもあの人もみんな、あたしのこと汚いって。 だから、ごめんなさい。 何しゃべってんだろ。 君は汚くなんかない。 君はきれいだ。   愚かさを恨むより欲望の方が先を行くのは、 あなたを独占したい思いが強いから。 服に染みた雨の模様が、 あなたの横顔に見える。 どこで時間をつぶそう。 新谷さんはミヤコよりもサキコの方が好きなのかな？  ママが死んでパパはある日知らない女の人を連れて来た。 その日からあの家は私のいる場所じゃなくなった。 新谷さん、いいんですか？  だめ、私やっぱり汚い。 人はみんな汚ねえんだよ。 俺が今全部洗い流してやる。  ねえ、サキコはどうだった？ サキコは感じたの？ ああ、そんなこと言うから新谷さんは出て行ってしまった。 私知ってたの。 サキコが新谷さんに抱かれてること。 私が頼んだの。そうしてって。 ねえ、どうだった、新谷さん？ 良かった？ そっか、そうだったんだ。 そうだったんだ。 ミヤコ、ひどいよ。 ミヤコが新谷さんに「サキコと寝てくんない？」と言ったのは、サキコを傷つけるためだったのかな？  サキコは実家に戻って継母と会い、人形を渡される。  私、馬鹿だよね。 ごめんね。 私ひどいよね。 お前だけじゃねえよ。 いいの、本当にごめんなさい。 お前、あの部屋に帰れ。 あそこが君と彼女の場所だよ。 おれの場所じゃない。 ありがとう。 サキコも部屋に帰って来て、 まだ痛むんだ。 何も刺さってないのにね。 何なんだろう、これ？ ミヤコはまた喉が苦しくなって、サキコに首を締めてもらう。 サキコ、ごめんね。 私、ずっとサキコが好きだった。 新谷さんに抱かれながら、 本当はずっとサキコを感じてたの。 ごめんね。 ごめんね。 震える体をサキコは強く抱きしめてくれた。 それは天使のする行為だと思った。 でも、いくらその細い体に触れてみても、 小さな翼すら見つけられなかった。 ああ、やっと何で新谷さんに「サキコと寝てくんない？」と言ったのかが分かった。  何、それ？ パパにもらうはずだったプレゼント。 変な顔。 でしょ。私がね、ブサイクなのが自分の様で 気に入ったんだよね。 パパは覚えててくれたのに、 私が意地を張って受け取らなかった。 こいつブサイクじゃないよ。 ねえ、ミヤコ。 保険降りたらどこか旅行行かない？ 旅行？ 明日ギブス取れるの。 そうか、いいかもね。旅行。 うん、行こう。 でも、ミヤコは骨になってしまった。 卒業アルバムの寄せ書きに、 人間はいつか死ぬと書いたのは誰だったか。 人間はいつか死ぬ。 いつだって必要なものがあるものではない。 あるはずのものがあることの方が少ない。  これはどういう意味なんだろう？？ |
