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Execution declaration to flagburner(s)?(Mar 4, 2010)

2011-03-04 20:09:07 | おかしな人たち
数日前のことになるが、LDP が『国旗損壊罪』という罪状を追加する刑法「改正」案を提案する、なんて話が出てきた。
これに関しては以下参照(手抜き)
・Execution declaration to flagburner(s)?(Feb 23,2010)(2011年2月23日 flagburner's blog(仮))
・自民党の「国旗損壊罪」創設、君が代替え歌に刑事罰検討は戦前の不敬罪の復活です(2011年3月4日 Afternoon Cafe)

昨日になって、この法案が提案された裏事情を LDP 所属河野 太郎氏が公式サイトで少し語っていたのだが・・・。
・国旗損壊罪(2011年3月3日 河野 太郎公式サイト)

なんでも、河野氏によると、この法案を提案したのは高市 早苗氏。
昨日行われた LDPシャドウキャビネット会議でこれが議題になったという。
LDP は、次の総選挙で単独過半数を獲得することに相当自信があるようで・・・。


話を戻す。

元々、『国旗損壊罪』ってのは刑法92条で定義されてるものらしい。
河野氏によると、現時点では日本国旗への侮辱は対象外だが、過去に器物損壊罪が適用されたことがあるという。
ただし、その中の1件では日の丸が日本国旗として定められてなかったのだが・・・(おまけ参照)。

で、昨日の議論では、異論が出てきたので継続審議となったとか。
この件に関して、河野氏は LDP(というか日本の政党のあり方)について疑問を投げかけていたのだが・・・。
以下、2011年3月3日分河野 太郎公式サイト『国旗損壊罪』から、最後の〆を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
私は、党議拘束を外した形の議員立法として提出し、本会議ではそれぞれの議員の判断に任せれば良いのではないかと提案し、そのことに対する賛同の声もあったが、反対意見もあり、継続審議となった。

こういう法案にまで一律に党議拘束をかけるというのはおかしいのではないか。
国民から選ばれた議員が、きちんと国民の前で議論した上で、それぞれの判断で賛否を投じるべきであって、国会の前になんでも賛否を決めるのはおかしくないか。

内容の前に、何にでも党議拘束、議員個人個人に判断させないという姿勢に違和感を覚えた。
シャドウキャビネットの意思決定ルールの明確化のなかで、党議拘束をかけないものをきちんと扱えるルールにしていきたい。
それが新しい自民党への第一歩だと思う。
---- 引用以上 ----

確かにな~。
色んな法案の採決に関して党議拘束をかけるってのは、国会議員達が実際法案に賛成してるのか反対してるのかわかりづらくする、という欠点があるんだよな。
ついでに、本来行う必要のある議論もあまり行われなくなるとか・・・。

ただ、こういう思想・信条に関わる法案の場合、党議拘束をかけないで法案採決に臨むのは議員一人一人に「踏み絵」を踏ませるようなもんだ。
とりわけ、今回の『国旗損壊罪』の法案については、「愛国心」なんてのを図る基準にされかねないしな~(反対した議員を「反日」と言い張る輩が出るのは必至)。
その意味だと、この法案に対して
一番いいのは、LDP で議論されてる法案を国会に提出しないことだが・・・。


それはそうと。
問題の法案を提案した高市 早苗氏の公式サイトには、以下の名前が付けられたメニューが・・・。

高市 早苗 vs. 亡国政権

次の総選挙で LDP が政権与党に復帰したら、このメニューが以下の名前になってたりして。

高市 早苗 vs. 反日勢力

案外、現実になりそうで怖い・・・。


2011年3月8日追記:
以下の記事に trackback を送信(スマ)
・「君が代」の替え歌で懲役2年もー自民党が法案提出を検討(2011年3月3日 ブログ旗旗)


おまけ:その1例としては、1987年10月に開催された沖縄国体のソフトボール球場に形容されていた日の丸を焼いた、というのがある。
ただし、その後には、読谷村(ちゃたんむら)にある平和の像が壊されるという事件も起きてるのだが・・・。
・チビチリガマ(たむ・たむ(多夢・太夢)@松山大学)

以下、たむ・たむ(多夢・太夢)@松山大学『チビチリガマ』から、一連の事件の顛末について触れてる部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
平和の像は、87(昭和62)年11月8日に右翼より原形をとどめないまで破壊され、現場には「国旗燃ヤス村ニ平和ワ早スギル天誅ヲ下ス」との犯行文が残されていた。

国旗燃ヤス村とは、87年10月6日に地元で開催された沖縄国体のソフトボール会場で球場に掲揚されていた日の丸(日章旗。法律上国旗となったのは99〈平成11〉年8月の国旗国歌法制定からである)を米軍への土地提供契約を拒否している反戦地主の一人の知花 昌一さん(当時39歳)が焼き捨てたことである。

先に大戦で唯一の地上戦となり、沖縄県民4人に1人、実に10万人が戦火の犠牲にあい、「あらゆる地獄」を味わった沖縄は、戦後米国に占領され、本土復帰後も基地がそのまま温存されたばかりか、米軍兵士による凶悪犯罪が続出していた状況下で、日の丸は、米軍やアメリカに追従する日本政府に対する反発の象徴を意味した。
こうした国家権力に対する反発が、日の丸焼き捨て事件を引き起こす要因となったのである(知花さんは、日の丸旗は国民を戦争に動員するのに利用された旗であり、国旗としてふさわしくなく、国旗ではないと考えていた。93〈平成5〉年3月23日に刑法第261条の器物損壊罪で懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受ける。当時の刑法92条の国旗損壊罪〈現外国国旗損壊罪〉の処罰対象は外国の国旗に限定)。

これに激怒した右翼側の報復テロが「平和の像」の破壊であった。
さらに右翼は、知花さん経営のスーパーまで放火した。

鎮魂の平和の像の破壊に、チビチリガマ遺族会が「犠牲者は2度殺された」と嘆いたが、犯人の2人は87(昭和62)年12月に逮捕され、暴力行為法(暴力行為等処罰ニ関スル法律)違反で実刑の有罪判決を受けた。

なお、平和の像は、戦後50年の95(平成7)年3月に修復され、新たに設置された石碑と共に、戦争の悲惨さを今に語り継いでいる。
(以下略)
---- 引用以上 ----

河野氏は、一連の事件が起きた文脈についてどこまで思いを巡らせて「器物損壊罪が適用されている」云々と書いたのだろうか?


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2 コメント

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Unknown (AS)
2011-03-06 21:49:10
「Afternoon Cafe」から参りました。
「外国国章損壊罪」が刑法にあるのは、一つ間違えれば国際問題、最悪の場合は戦争に発展し兼ねないからなんです。
身内に関してはこれでもかという位の謙譲(何せ「宿六」「愚妻」「愚息」「豚児」なんつー単語が日本語にはあります)、相手には下にも置かぬ尊敬というのは日本人の美徳のはずだったんですけどねぇ。
自民党の議員には「我が党こそ政権を執り続けるべき日本の政党」と思い込んでる、イッちゃった人が多いんだろうか。
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AS さんへ (flagburner)
2011-03-07 21:47:55
コメントありがとうございます。

>自民党の議員には「我が党こそ政権を執り続けるべき日本の政党」と思い込んでる、イッちゃった人が多いんだろうか
確かに(苦笑)
この法案が LDP で議論されてること自体、AS さんのおっしゃることを裏づけてる気がします。

それと並んで気になるのが、この法案が提案されたことに対し、報道側で問題点を指摘しないことなんですよね。
次の衆議院総選挙で LDP が政権与党に復帰する可能性が高いことを踏まえれば、もう少しこのことについて触れて欲しいのですが・・・。
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