何か知らんが、東京五輪招致委員会の竹田 恒和(Tsunekazu TAKEDA)理事長が、「2020年夏季五輪招致により日本を癒す」なんてのたまってた模様。
・東京五輪招致が「日本を癒す」、竹田五輪招致委理事長(2012年11月14日 afpbb.com)
・Tokyo Olympic bid 'healing' Japan's wounds(2012年11月1日 ninemsn.com.au;AFP)
タイトルの時点で出オチとしか言いようのない竹田理事長の発言。
とりあえず、2012年11月14日分 afpbb.com『東京五輪招致が~』から竹田氏の発言部分の前半を(略
ただし、英語版からも対応部分を(略
---- 以下引用 ----
[以下英語版]
Tokyo's quest for the 2020 Summer Olympic Games is helping to heal the wounds left by last year's twin quake and tsunami disasters, bid leader Tsunekazu Takeda says.
(中略)
"This bid is a vivid demonstration of the power of sport with athletes and sport playing a key role at the heart of society after a difficult time," Takeda told AFP in an interview.
"Without a doubt, Tohoku (the region affected by the tsunami) and the rest of Japan will benefit from the Games.
"According to calculations provided by the city of Tokyo, the economic effect on the nation as a whole is estimated at $US38 billion ($A36.8 billion).
"Studies conducted by the Tokyo 2020 Olympic and Paralympic Bid Committee ... show that the Games would create more than 150,000 jobs nationwide."
(以下略)
[以下日本語版]
(中略)
招致活動について「(震災後の)困難な時期を経た今、アスリートやスポーツそれ自体が社会の中で大きな存在感を示し、スポーツの持ちえる力を見る良い例だ」と語る竹田氏は、最終的に五輪開催実現への期待が震災で傷ついた日本を癒し、国を一つにする重要な役割となると語った。
「間違いなく、五輪開催は東北地方と日本全国に利益をもたらします」
「東京都の推計では、五輪招致による国への経済効果は380億ドル(約3兆円)に上ると見込まれています」
「もし東京が五輪の開催地として選ばれたら、大会開催費用を考慮に入れてもその経済効果は全体的にプラスとなるでしょう」
「招致委員会と三菱総合研究所の調査によると、招致により国内15万件もの雇用が生み出されると試算されています」
(以下略)
---- 引用以上 ----
↓今年6月に招致委員会が公表した試算結果。
・2020 年オリンピック・パラリンピック開催に伴う経済波及効果を試算(2012年6月18日 tokyo2020.jp)
一応、↑には経済波及効果に関する表も掲載されてるが、正直見づらいので勝手に再作成しておいた。
まずは、生産誘発額(竹田氏が経済効果として強調したもの)・付加価値誘発額・雇用者所得誘発額の試算(単位:億円)。
次は、施設整備費・大会運営費の試算(単位:億円)
(その他:大会関係者や観戦客の消費支出、家計消費支出など)
最後は、雇用誘発数の試算(単位:人)。
上の表で使われてる一部の数字の意味は、ざっくり述べると以下のようなモノらしい。
・雇用者所得誘発額 = 生産誘発額×雇用者所得率
・雇用者所得率 = 雇用者所得額 / 生産額(この場合は各地域ごとの生産額)
・付加価値誘発額:生産額における付加価値部分の額
確かに、試算上では五輪招致による経済効果は相当なものだが、働いてる人達の実感としてはそうじゃない気が・・・。
というより、生産誘発額と雇用者所得率をちと高く見積もってる感が否めないのは俺だけ?
・・・afpbb.com の記事の終盤、竹田氏は石原 慎太郎前都知事や今年8月の IOC選手委員会委員選挙における室伏 広治(Koji MUROFUSHI)選手の失格処分を念頭に入れたと思われる発言をしていた。
以下、2012年11月14日分 afpbb.com『東京五輪招致が~』からその部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
「石原前都知事不在でも、東京都は招致活動の支援を続けてくれると確信しています。石原氏の辞任は招致活動に何の影響も及ぼさないでしょう」
東京は開催地として五輪を委ねるのに適した都市だと語る竹田氏は、これまでの招致活動に満足しているという。
1964年の東京五輪を訪れた同氏は、五輪に刺激を受けたと語る。
「我々はすばらしい招致キャンペーンを用意しています。そして東京は世界に伝えたいことがあります」
「もちろんIOCの海外への情報発信の限度に関するガイドラインに則ってはいますが、2013年1月に東京五輪構想を世界へ発表する為に、意欲的に動いています」
(以下略)
---- 引用以上 ----
今の所、IOC選手委員会委員選挙における室伏選手への失格処分に関して、JOC は IOC とスポーツ仲裁裁判所で係争中なんだが・・・。
この状態で、IOCの海外への情報発信の限度に関するガイドライン違反が発覚した日には、(2020年夏季五輪招致に関して)IOC 側の心証が余計に悪くなるだろうしね。
というか、竹田氏も石原前都知事の辞任に内心頭を抱えてるだろうに。
一応「影響はない」とはいえ、東京都の最高責任者(五輪招致を言い出した張本人でもあった)が途中で辞任となれば、東京都が本気で夏季五輪を招致したいのか疑問に思われても仕方がないんじゃ?
あ、石原前都知事に関する竹田氏の発言は、それを隠すための(略)
つ~ことで今回はこの〆で・・・。
No olympic Tokyo 2020!!!!
Non olympique de Tokyo 2020!!!!
No Olímpico de Tokio 2020!!!!
Нет олимпийский Токио 2020!!!!
لا الاولمبية 2020 في طوكيو!!!!
לא אולימפי טוקיו 2020 !!!!
ไม่มีโอลิมปิก 2020 โตเกียว!!!!
Không có Tokyo Olympic 2020!!!!
2020年东京奥运会没有!!!!
아니 올림픽 2020년 도쿄!!!!
東京に2020年のオリンピックはいらない!!!!
なお、五輪招致委員会の広報部長こと鈴木 徳昭氏は、五輪招致による経済効果の試算について少し間の抜けた発言を・・・。
・2020年東京五輪招致委員会・戦略広報部長鈴木徳昭さん(50)(2012年11月16日 zakzak.co.jp)
以下、2012年11月16日分 zakzak.co.jp『2020年東京五輪招致委員会~』からその部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
──開催には巨額の費用がかかるが
「競技施設建設費は3000億円以上といわれますが、16年の招致活動で約4000億円の基金がある。チケットやスポンサー料など、1984年のロサンゼルス大会以来赤字の大会はない。経済効果は約3兆円、15万人の雇用も生まれるという数字もあります」
(以下略)
---- 引用以上 ----
「数字もあります」って・・・。
招致委員会自身で出した数字だろうに(呆)
・東京五輪招致が「日本を癒す」、竹田五輪招致委理事長(2012年11月14日 afpbb.com)
・Tokyo Olympic bid 'healing' Japan's wounds(2012年11月1日 ninemsn.com.au;AFP)
タイトルの時点で出オチとしか言いようのない竹田理事長の発言。
とりあえず、2012年11月14日分 afpbb.com『東京五輪招致が~』から竹田氏の発言部分の前半を(略
ただし、英語版からも対応部分を(略
---- 以下引用 ----
[以下英語版]
Tokyo's quest for the 2020 Summer Olympic Games is helping to heal the wounds left by last year's twin quake and tsunami disasters, bid leader Tsunekazu Takeda says.
(中略)
"This bid is a vivid demonstration of the power of sport with athletes and sport playing a key role at the heart of society after a difficult time," Takeda told AFP in an interview.
"Without a doubt, Tohoku (the region affected by the tsunami) and the rest of Japan will benefit from the Games.
"According to calculations provided by the city of Tokyo, the economic effect on the nation as a whole is estimated at $US38 billion ($A36.8 billion).
"Studies conducted by the Tokyo 2020 Olympic and Paralympic Bid Committee ... show that the Games would create more than 150,000 jobs nationwide."
(以下略)
[以下日本語版]
(中略)
招致活動について「(震災後の)困難な時期を経た今、アスリートやスポーツそれ自体が社会の中で大きな存在感を示し、スポーツの持ちえる力を見る良い例だ」と語る竹田氏は、最終的に五輪開催実現への期待が震災で傷ついた日本を癒し、国を一つにする重要な役割となると語った。
「間違いなく、五輪開催は東北地方と日本全国に利益をもたらします」
「東京都の推計では、五輪招致による国への経済効果は380億ドル(約3兆円)に上ると見込まれています」
「もし東京が五輪の開催地として選ばれたら、大会開催費用を考慮に入れてもその経済効果は全体的にプラスとなるでしょう」
「招致委員会と三菱総合研究所の調査によると、招致により国内15万件もの雇用が生み出されると試算されています」
(以下略)
---- 引用以上 ----
↓今年6月に招致委員会が公表した試算結果。
・2020 年オリンピック・パラリンピック開催に伴う経済波及効果を試算(2012年6月18日 tokyo2020.jp)
一応、↑には経済波及効果に関する表も掲載されてるが、正直見づらいので勝手に再作成しておいた。
まずは、生産誘発額(竹田氏が経済効果として強調したもの)・付加価値誘発額・雇用者所得誘発額の試算(単位:億円)。
次は、施設整備費・大会運営費の試算(単位:億円)
(その他:大会関係者や観戦客の消費支出、家計消費支出など)
最後は、雇用誘発数の試算(単位:人)。
上の表で使われてる一部の数字の意味は、ざっくり述べると以下のようなモノらしい。
・雇用者所得誘発額 = 生産誘発額×雇用者所得率
・雇用者所得率 = 雇用者所得額 / 生産額(この場合は各地域ごとの生産額)
・付加価値誘発額:生産額における付加価値部分の額
確かに、試算上では五輪招致による経済効果は相当なものだが、働いてる人達の実感としてはそうじゃない気が・・・。
というより、生産誘発額と雇用者所得率をちと高く見積もってる感が否めないのは俺だけ?
・・・afpbb.com の記事の終盤、竹田氏は石原 慎太郎前都知事や今年8月の IOC選手委員会委員選挙における室伏 広治(Koji MUROFUSHI)選手の失格処分を念頭に入れたと思われる発言をしていた。
以下、2012年11月14日分 afpbb.com『東京五輪招致が~』からその部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
「石原前都知事不在でも、東京都は招致活動の支援を続けてくれると確信しています。石原氏の辞任は招致活動に何の影響も及ぼさないでしょう」
東京は開催地として五輪を委ねるのに適した都市だと語る竹田氏は、これまでの招致活動に満足しているという。
1964年の東京五輪を訪れた同氏は、五輪に刺激を受けたと語る。
「我々はすばらしい招致キャンペーンを用意しています。そして東京は世界に伝えたいことがあります」
「もちろんIOCの海外への情報発信の限度に関するガイドラインに則ってはいますが、2013年1月に東京五輪構想を世界へ発表する為に、意欲的に動いています」
(以下略)
---- 引用以上 ----
今の所、IOC選手委員会委員選挙における室伏選手への失格処分に関して、JOC は IOC とスポーツ仲裁裁判所で係争中なんだが・・・。
この状態で、IOCの海外への情報発信の限度に関するガイドライン違反が発覚した日には、(2020年夏季五輪招致に関して)IOC 側の心証が余計に悪くなるだろうしね。
というか、竹田氏も石原前都知事の辞任に内心頭を抱えてるだろうに。
一応「影響はない」とはいえ、東京都の最高責任者(五輪招致を言い出した張本人でもあった)が途中で辞任となれば、東京都が本気で夏季五輪を招致したいのか疑問に思われても仕方がないんじゃ?
あ、石原前都知事に関する竹田氏の発言は、それを隠すための(略)
つ~ことで今回はこの〆で・・・。
No olympic Tokyo 2020!!!!
Non olympique de Tokyo 2020!!!!
No Olímpico de Tokio 2020!!!!
Нет олимпийский Токио 2020!!!!
لا الاولمبية 2020 في طوكيو!!!!
לא אולימפי טוקיו 2020 !!!!
ไม่มีโอลิมปิก 2020 โตเกียว!!!!
Không có Tokyo Olympic 2020!!!!
2020年东京奥运会没有!!!!
아니 올림픽 2020년 도쿄!!!!
東京に2020年のオリンピックはいらない!!!!
なお、五輪招致委員会の広報部長こと鈴木 徳昭氏は、五輪招致による経済効果の試算について少し間の抜けた発言を・・・。
・2020年東京五輪招致委員会・戦略広報部長鈴木徳昭さん(50)(2012年11月16日 zakzak.co.jp)
以下、2012年11月16日分 zakzak.co.jp『2020年東京五輪招致委員会~』からその部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
──開催には巨額の費用がかかるが
「競技施設建設費は3000億円以上といわれますが、16年の招致活動で約4000億円の基金がある。チケットやスポンサー料など、1984年のロサンゼルス大会以来赤字の大会はない。経済効果は約3兆円、15万人の雇用も生まれるという数字もあります」
(以下略)
---- 引用以上 ----
「数字もあります」って・・・。
招致委員会自身で出した数字だろうに(呆)
現段階では、東京になる可能性は高くないでしょうが(2018年の韓国での冬季オリンピック招致が痛い)、そして私ももちろんオリンピック招致に反対ですが、石原の次の知事がどれくらいその気なのかが興味深いですね。
>~レイシストがフロントでなくなったので、その辺アジアその他から理解を得られやすいのではという意見もありますね。
確かに(苦笑)
ただ、招致計画自体が「国威発揚」の色が強いだけに、招致活動ではそれをどのように隠すか問われるかもしれません。
>~石原の次の知事がどれくらいその気なのかが興味深いですね
う~ん。
猪瀬副知事は石原前知事の劣化コピーなので、五輪招致は積極的な気もしますが・・・。
私としては、都知事選自体衆議院総選挙の影に隠れて、五輪招致の是非が争点にならないまま終わることを密かに危惧しています。
まぁ、東京都民でない私がこれを言うのもアレですが・・・。