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Eiji KOSAKA's (wastefull) action against the man-discrimination

2011-06-11 21:51:28 | おかしな人たち
何か知らんが、東京都荒川区の図書館に設けられてた女性専用席を廃止したことを自慢していた荒川区議会議員がいたらしい。
・区立図書館での女性専用席、廃止実現!(2011年6月7日 日本創新党 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感)

日本創新党という党自体アレな主張を打ち出してる党だけに、小坂氏の主張も相当イカれてる代物だった。

事の始まりは、東京都が 2007年くらいから図書館とかで女性専・優先席を設けたこと。
これを小坂氏が問題視し、反対活動を続けてきた結果 3K新聞が反対記事を出す展開になった。
3K新聞の記事については以下参照(手抜き)
・「女性専用席」(2008年8月31日 Living, Loving, Thinking)

その後も、小坂氏は執拗に荒川区議会で自身の主張を繰り広げていた。
そのおかげで、今年4月になって荒川区内にある図書館にあった女性専用席は名称を高齢者、障害者、妊婦、子連れの方への優先席(・・・)に名前を変えた。
これに関して、小坂氏は自身の blog で「戦果」を強調していた。
以下、2011年6月7日分 日本創新党(略『区立図書館での~』から、その部分を(略
ただし、一部表記を変更している。

---- 以下引用 ----
(中略)
その後も、繰り返し委員会や本会議(今年2月の委員会での報告記事)で女性専用席の異常性について強く廃止を求めてきました。

 3月には週刊ポストに区立図書館での女性専用席について記事となったことも有りました。
この記事の中で館長が答えている言葉に「男性差別との指摘がなされていることを踏まえて、見直しの方向性」がやっと示されました。

 そして、粘り強い主張が通り、4月から区立南千住図書館、日暮里図書館共に女性専用席なる異常な制度は廃止されました。
(元記事ではここに画像がある)
上記の写真は南千住図書館でかつて「女性専用席」であった場所に貼り直された掲示です。

 「高齢者、障害者、妊婦、子連れの方への優先席」という常識的な形になっています。

 座席も増やされ、高齢の男性も女性も安心して利用している様子を見るにつけ、筋を通し、粘り強い主張を続けて良かったと感じました。

 4月に女性専用席を廃止してからも、当然のことながら何の問題も起きていません。

 「図書館の女性専用席」も「女性専用車」も「南アフリカのアパルトヘイト」も論理構造は共通と認識しています。
区立図書館からこうした恥ずべき制度が一つ廃止できたことは前進です。
(以下略)
---- 引用以上 ----

実は、「南アフリカのアパルトヘイト」云々について小坂氏は、Benyamin NETANYAHU イスラエル首相や Mahmoud Ahmadinejad イラン大統領が猛反発するに違いないことを述べていた。
・ミニ・アパルトヘイト、どう思いますか?(2007年8月25日 荒川区議会議員小坂英二の考察・雑感)

ここで、小坂氏は南アフリカのアパルトヘイト政策の裏にあることを紹介した上で、当時公共交通機関で導入が進んでいた女性専用車両のことを素晴らしい論理で dis っていた。
以下、2007年8月25日分 日本創新党(略『ミニ・アパルトヘイト~』から、その部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
男性は一律、犯罪予備軍のレッテルを貼られて狭い車内に押し込められ、女性は痴漢という犯罪の被害に遭う事無く快適に通勤。
確かに男性(痴漢がいるのは事実)による痴漢の被害や恐怖に会いたくないし、女性だけなら安心という気持ち、分からなくは有りません。
でも、それを「女性専用車両」の制度として隔離政策をとってしまうと「黒人(貧困層ですから犯罪発生率は高いのは事実)による犯罪被害に遭いたくないから、白人専用車両を設置する」というアパルトヘイトと論理的には同じことをしてしまうことになるのです。

そもそもこの女性専用車両は特定の利権集団を背景にした政党やフェミニスト団体の署名活動や選挙への人気取りの為に与党や国に働きかけて実施されたものです。
こうしたものに反対の声を挙げると、有権者、特に女性から不評を買うでしょうね。
「議員 女性専用車両」というキーワードで検索しても、「私が推進して導入しました!」という記事ばかりで、HP上で反対する議員は見当たらないのもそういうことなのか、そもそも問題意識が無いのか?
そのため、公共交通機関の中の公共交通機関である市営地下鉄などでも、大きな反対の声も無く、女性専用車両が導入されています。
公共団体が運行する交通機関でミニ・アパルトヘイトですか・・・・。

 こうした制度は、女性の社会での活躍を妨げる原因にもなると思います。
具体的な例を考えて見ましょう。
「女性専用車両が当たり前の風潮」の社会において、会社で部下(A君:男性、Bさん:女性 仕事の能力はほぼ同じ)のどちらを昇進させ、責任を持たせるか、考えた時に、「先ほどの写真のようにガラガラの女性専用車両を確保してあげることが当たり前なほど、特別扱いしなければならない存在が女性だ=腫れ物に触るような姿勢が必要。何しろ善良な男性まで痴漢予備軍のレッテルを社会から張られる風潮なのだから=仕事がしづらい=Bさんの昇進は止めてA君にしておこう」となり、自分の責任でもないのにBさんはチャンスを逃すかもしれません。
内心は縛れませんから・・・。
一見女性を守るように思える「女性専用車両」も男女の良好な関係を崩す一因にもなりかねません。
(以下略)
---- 引用以上 ----

上の引用部分の記述を糞真面目に信じるなら、電車に女性専用車両を設けているイランや(数こそ少ないが)男性と女性の座る位置を決めてる路線バスがあるイスラエル(政府がバスの運行を認めてる以上)も男性差別をやってる、ってことになる。
つまり、イスラエルもイランもアパルトヘイト国家になるってことだ。
こうなったら、小坂氏にはイスラエルに対する BDS(Boycott, Divestment and Sanction)運動に参加することを勧めたいね☆




んなわけねぇだろ。



だいたい、小坂氏の「成果」ってそう自慢できるものなのか?

小坂氏の上の引用部分の主張を要約すると、「男性差別に反対する」って奴だ。
しかし、この主張、少し考えると妙な話になるんだよな。
つーのも、小坂氏は安全面の問題と能力面の問題を混ぜこぜにして語っているのよね。
女性専用車両云々は安全面レベルでの対策なのに、能力面での判断を持ちだす必要性があるか?

それと、「男女の良好な関係」ってのも謎。
小坂氏にとっての「男女の良好な関係」ってのは、少なくても能力面で男女が平等に扱われることのない社会状況(つまり男性優位)でしか実現されないものと思われるが・・・。

何より一番問題なのは、小坂氏は一連の活動において女性側の存在や意見をさっぱり忘れてることだ。
一連の活動の「成果」からは、小坂氏は最初から女性達の存在や意見を「無かったこと」にしてるとしか思えない。
まぁ、小坂氏にしてみたら、男性達の存在も「無かったこと」になってるのかもしれんが・・・。


余談になるが、日本創新党は新自由主義者とナショナリストの思想的には対極にある人達によって結成された政党らしい。
・「日本創新党」は「たちあがれ日本」と瓜二つのトンデモ政党(2010年4月19日 きまぐれな日々)

こういう極端な思想を持つ人達が連携した裏には、日本においては新自由主義者がナショナリズムを巧妙に使っている、という指摘も・・・。
・おととい書いていたが、アップしないのも変なので。(2011年3月13日 野営地にて -あるいはレーニンがクラシックを聴かないこと。)

上の記事では菅 直人日本国首相の政治献金規正法違反に絡めて、日本社会が外国人差別を助長してきたことを指摘していた。
その上で、少なくても日本においては新自由主義者がナショナリズムを正当性確保のために利用した、という話に・・・。
以下、2011年3月13日分野営地にて(略)『おととい書いていたが~』より、後半部分を長くなるが(略

---- 以下引用 ----
(中略)
これは、この国が戦前からこっち、外国人への差別を当然のものとして、社会問題として一時的に表象されることはあっても、根本的な問いかけはなされてこなかったことの表れであると思われるのである。
一言でいえば、これは植民地主義の発露以外のなにものでもないと私は思う。
入国の管理、労働者としての差別、戦争・戦後責任への態度、どれをとっても、「日本人」としてのメンタリティが鋭く問われていることを意図的な忘却によって退けているとしか思えない。

そしてそれは、近代的な理念である平等とはかけ離れた社会のあり方を根本とするものである。それが開発主義と新自由主義の共犯関係にあるのだと思う。

開発主義は、中間団体による財の分配という社会統合の在り方であるが、そこにおいては市民の積極的な政治・社会参加は促進されず、むしろその土地や地域における権力者や業界団体が力を持つことになった。
ここにおいては、選挙権を持つことがなく、また戦前以来の植民地主義をアメリカの協力により「清算」したとしてあたかも法的な「日本人」と平等であるように表象される(ことの多い)外国人の権利は、抑制されることはあれ、積極的に主張されることはなかった。

新自由主義は、格差の進展に伴う社会不安・承認への欲求をナショナリズムへと水路づけることによって、外国人を差別することによって日本人としての正当性を確保するという回路を形成した。
もちろん、ナショナリズムそれ自体はネオリベラリズムと完全に一致するわけではなく、反体制的たり得る右翼もいようが、いずれにせよ、実際にそれは外国人差別を助長する以外のなにものでもない。
(以下略)
---- 引用以上 ----

上のことに加え、女性差別も加われば・・・。


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