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From "Observer status" to "Observer State"?(Nov 29, 2012)

2012-11-29 20:34:11 | パレスチナかイスラエルか
何か知らんが、パレスチナ暫定政府(PA)が国連総会に、パレスチナを「オブザーバー機構」から「オブザーバー国家」に格上げする案を提出するらしい・・・。
・パレスチナ:「国家化」提案 米とイスラエル、静観--国連総会(2012年11月29日 毎日jp)

去年は去年で、国連に「独立国家」としてのパレスチナ承認を求めてたが、結局途中で立ち消えになったんだよな。
パレスチナの人達の権利を放棄する気満々の マフムード・アッバス(Mahmoud Abbas)議長も、流石に国連で「独立国家」承認のハードルが高いと踏んだのか、今回は「オブザーバー国家」(ヴァチカン市国もこれらしい)での承認を求めたと言ったところか・・・。
以下、2012年11月29日分 毎日jp『「国家化」提案~』を全文(略

---- 以下引用 ----
【エルサレム花岡洋二】パレスチナの国連での地位を現在の「オブザーバー機構」から「オブザーバー国家」に格上げする総会決議案の採決が29日に迫る中、強硬に反発してきたイスラエルと米国は、採決は不可避と判断し、静観する構えをみせている。

イスラエルや米国は当初、アッバス議長に対し、採決の断念を求めるとともに、欧州諸国や日本などには決議に賛成しないよう、強く要請してきた。
また、決議案が採決された場合、イスラエルは自治政府に代わり徴収している関税の移転中止や、新たな入植住宅建設などの報復を警告していた。

 しかし、イスラエル紙ハーレツによると、決議案の採択は避けられないと判断し、米国側がイスラエルのネタニヤフ首相に、決議案の文面を弱めることに重点をおく外交作戦に変更するよう提案。
当初イスラエルが警告していた報復についても、緩和の方向で検討を始めているという。

背景には、自治区ガザ地区を実効支配し、両国が「テロ組織」に指定するイスラム原理主義組織ハマスが、イスラエルとの戦闘と停戦を通じて、強硬姿勢を貫いた結果、パレスチナ内部で発言力を強めたことがある。

 イスラエルや米国は、和平路線のアッバス議長の自治政府に代わってハマスが台頭する事態を避けたい狙いがある。
アッバス議長に圧力をかけ採決を断念させればパレスチナ内での議長の権威が失われ、自治政府の崩壊すら危ぶまれるため態度を軟化せざるを得なくなったとみられる。

 国連総会の決議は安全保障理事会の決議とは異なり、法的拘束力を持たず、国際世論が「将来のパレスチナ国家樹立」を支持することを示す政治的な意味合いが強い。
また、パレスチナ側は、格上げされた場合に国際刑事裁判所(ICC)への加盟を計画。
ICCにイスラエルによるヨルダン川西岸への入植活動などが「国際法違反」だと提訴する狙いがある。
---- 引用以上 ----

確か、イスラエル政府は、(すでに破綻状態の)オスロ合意(Oslo Accordance)を破棄するなんてのたまってたんだよな。
・イスラエル、パレスチナの国連加盟申請に対抗してオスロ合意の破棄を警告(2012年11月14日 el.tufs.ac.jp;元ネタは Al-Hayat紙の記事)

でも、その後、Gaza 地区に空爆などの(中略)をやったせいで Hamas の発言力を強め Abbas 議長の影を薄くしたのは、他ならぬイスラエル政府ってのがなんとも。
一体どうしてこうなった。

というか、国連総会における「オブザーバー国家」への格上げって、要は Abbas 議長や PA の方々の身分を保障するのが1番の目的だしな。
言うまでもなく、Abbas 議長とかには世界各地に離散してるパレスチナ難民の人達の立場なんて頭に入っていないだろうし・・・。
今回の「オブザーバー国家」への格上げ案を可決して、パレスチナ難民の人達の権利回復とかの動きが「それで終わり」にされたらたまったもんじゃないっつ~の。


もっとも、強硬派の方々や一部入植者の方々にしてみたら、イスラエル政府の態度は受け入れがたいものだった模様。
・Settlers: Annex Area C in response to PA's UN bid(2012年11月28日 jpost.com)

で、右巻きにも程がある議員の Arieh Eldad 氏 と Michael Ben-Ari 氏の発言は、良くも悪くも一部入植者の方々の心境を代弁していた。
以下、2012年11月28日分 jpost.com『Annex Area C in~』から後半部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
But right-wing parliamentarians Arieh Eldad and Michael Ben-Ari, who are part of the National Union in the current Knesset but have found a breakaway party called Strong Israel, said they believed that a Palestinian state and the UN measure were dangerous for Israel.

The two parliamentarians, along with Strong Israel activists, plan to hold a small rally at 4 p.m. on Thursday in front of the east Jerusalem UN offices, where they will burn a Palestinian flag.

Eldad accused Netanyahu of crumpling like a rag in the face of the Palestinian UN bid, rather than taking a strong stand.

Israel should announce that this step cancels the 1993 Oslo Accord, he said.

It is not enough to oppose the bid, he said, adding that “the PA should now also be declared illegal and their flags should be burned.”

“Burning the Palestinian flag sends an unequivocal message. There never was a Palestinian state and there never will be,” Eldad continued.

“The Palestinian flag is a tool to eliminate the State of Israel, and therefore the flag needs to burned, and what it stands for must be destroyed. Without any hesitations, instead of faltering, the State of Israel has to send a clear message.”

He added that he hoped the next government, would create a situation by which the PA ceased to exist.
---- 引用以上 ----

まぁ、パレスチナの「国旗」は正式な「独立国家」の国旗じゃないから焼いても問題ない、というノリなんだろうが・・・。
実際に、Abbas 議長を PA の頂点から追放した日には、国外からも反発を招くのがオチって気がする。
それとも、この後行われるであろう国連総会での「オブザーバー国家」案に賛成する国全部を敵に回すつもりなんだろうか?
まぁ、Benyamin Netanyahu 首相がこうした人達の意見を無視するわけないから、ここまで強気な台詞が言えるという説も。


俺の予想:
今回の「オブザーバー国家」案について、日本政府は棄権するとみた(謎)。


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