歌よみもどきの書

歌詠み「もどき」のあかんたれが吐き出す、短歌になりきれない五七五七七の羅列です。

酢豚

2017-08-03 | 五七五七七

引越し後ひと月経ちて訪へば幾筋もの帯たちまち出さるる

電話するほどにもなきとひたすらに待ち給ひしか蒸し暑き日々

まるで里帰りの娘にもたすやう夕餉の酢豚を取り分け給ふ

ミラーには角曲がるまで映りゐて料亭時代のお見送りのやう





お稽古帰りに 女将さん を訪ねました。
引越し1か月…少しは落ち着かれた頃かな…と。




色々いただいた中に使わなさそうなサロンエプロンがあったのでそれであずま袋を作り、お土産の黒豆茶を包みました。
開口一番、
「あんたに貰て欲しいもんがまだあるんやけど電話かけてわざわざ来てもらう程でもないし、いつ来るかなてずーっと待ってたんえ」と。
玄関入ってすぐの物入から紙袋を出し、「ほら!」って。
なんか、胸が熱くなりました。
そして今までリスペクトの対象の女将さんを初めて可愛いと思ってしまいました。
帯の他にも「もんぺ作りたいけどお手本がない」と言ったのを覚えてくれたはって、わざわざ発掘したもんぺ等も入ってました。
「来るって分ってたらもっとようけ作ったのに」
と夕食に作った酢豚を取り分けて持たせてくれはった。

女将さん、お元気そうでよかった。。
モノそのものもありがたいけど、女将さんのキモチがすごく嬉しかったです。

おおきにありがとうございます。