もう1つの感性の本棚

書くことを仕事にしている者として、日常をどのような感性で掬い取るか。

きょうの写真棚~か細きは天に突き刺しクレーンかな

2006-08-15 08:20:30 | Weblog
 日本橋の再開発は、三井タワーの完成が序章だった。
 今、タワーの向かい側の街区にある大小のビルの解体に手が付けられている。
 数年後、三井タワーと中央通りを挟んで超高層ビルが双璧をなす。

 日本橋界隈を訪れたことがある人はすぐに分かると思うが、この辺りは裏通りに小さな商店が並んでいて極めて路地が豊富だ。
 今回の再開発は、ここに手が付けられるわけではないが、表通りの壁が数段高くなることで、「表」と共存しながら裏通りは輝きを増すのか、ただの「表」の影になるのか、日本橋は岐路に立つ。

 橋の上を塞ぐ高架が取り除かれた後、歴史という時間軸と、表と裏という空間軸が、奥行きを保っていられるのかどうか。
 活性化の装置は出来て、薄っぺらな町になるおそれもある。