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その11 セレブが集まる樹液酒場 多摩丘陵店             意外な7月2日―第1幕

2013-07-02 | フィールドノート(多摩丘陵)
昨日、樹液酒場世田谷店を紹介した。そして多摩丘陵店にセレブ客が沢山いると書いた。
そして今日、多摩丘陵店に行ってみると…。 いた、いた、セレブが。既に来店し、飲み始めているではないか!

7月2日。2週間ぶりに、多摩丘陵へ行く。ミドリシジミ、オオミドリシジミと出会う今年最後のチャンスだ。
同行した仲間に、「昨日のブログで、樹液酒場多摩丘陵店では、そろそろ、オオムラサキやカブトムシが出てくる頃と書いておいた」と話しながら林の中の道を進む。すると…。
『ブーン・・…。』
セスナ機のような翅音が聞こえてきた。「おっ。おそらくカナブンだ。音を追え! たぶん樹液が出てる所へ行くぞ」と私。
しばらくふらふらと飛んでいたが、その虫は道脇のクヌギにとまた。高さが5mほどあるが、双眼鏡で眺めてみると、一瞬白っぽい翅が動くのが見えた。僕の興奮は、いきなり120%に達した!
突然ののセレブの登場だ。現れたのは、セレブの中のセレブ、オオムラサキだった。いつもの年より来店時間が早いようだ。
その脇にはコクワガタと、翅音で、ここまでの案内をしてくれた、カナブンの姿があった。


カナブンに導かれた樹液 そこにはオオムラサキの姿があった 2013-07-02 多摩丘陵

その後も、何カ所かの樹液を見つると、客の顔を確かめて回った。
ノコギリクワガタ、カナブン、カブトムシ。 さすがは、セレブが集まる多摩丘陵店だ。 


カブトムシ♀とカナブン 2013-07-02 多摩丘陵

樹液を見つけるコツは、五感を働かせること。中でも、聴覚、嗅覚、視覚が重要。
ブーンという音を追う(聴覚)。甘酸っぱいにおいがしたら風上を探る(嗅覚)。黒っぽいチョウが樹の周りを飛び回っていたら(視覚)、そこに目指す樹液はある。

しかし、無神経に近づいてはいけない。クワガタは、人影に驚いて、手足を丸めて地面にダイブ。その後は、あっという間に姿を隠してしまう。オオムラサキやゴマダラチョウは、急いで飛び立ち、他の店へと河岸を変えてしまう。
そして、何より、管を巻くスズメバチと鉢合わせする危険もあるのだ。


スズメバチにはご用心 2013-07-02 多摩丘陵

結局、ミドリシジミ、オオミドリシジミは、全く見られなかった。里山は既に次の季節へと変貌していたようだ。その分、予想外の出会いも沢山あった。差し引きすると、間違えなくプラス。満足の行く1日だった。

※ その他の出会いは、後日。「マイペースなアナグマ」、「トンボとトンボソウ」を紹介予定。