益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

浜山を守ろう!マツ苗植樹祭に参加しました。

2008年03月17日 | 森づくり
 3/9(日)、島根県出雲市にある県立浜山公園において、
 ~浜山を守ろう!~浜山松苗植樹祭が開催されました(写真1)。
 

 写真1 植樹祭参加者の記念写真

 当益田事務所からも、休日を利用して、
 O課長と私が参加しました。

 今回、植樹祭に参加することにしたのは、
 2/8(金)、庭園木マツの研修会において、
 研修会の事務局をされていた樹木医のMさんから、
 「3/9(日)に出雲市の浜山公園の植樹祭に
 講師の小川先生が再び来県されるので、
 是非参加して欲しい。」
 お誘いがあったからです。

 2/8(金)と9(土)の小川先生の講演を聴いて、
 すっかり小川先生のファンになってしまった私は(課長も?)
 是非、もう一度、先生のお話をお聴きしたいと思い、
 植樹祭に参加することにしました。

 
 当日は、講演会に先立って、
 特製ショウロ汁も振る舞われました(写真2)。


 写真2
 
 ショウロの独特の食感(ショリショリ)を味わいながら、
 おいしくいただきました。

 講演会では、
 地球温暖化問題、大気汚染とナラ枯れ、
 菌根菌と菌根、炭とクロマツとショウロの関係、
 白砂青松再生の会の活動等、
 色々な話がありました(写真3)。


 写真3 講演される小川先生
 
 2/8(金)と9(土)の小川先生の講演の話と
 合わせて、大変勉強になりました。


 講演が終われば、次は植林です(写真4)。


 写真4 植林活動をされる参加者

 植樹祭は、7年目、7回目だそうです。
 私は、島根に住んで丸8年になりますが、
 その活動を今まで全く知りませんでした(恥)。
 非常に多くの方が参加されており、驚きました。


 最後に、
 浜山のマツ林の祖、井上恵助が江戸時代に植えたマツの切り株です(写真4)。
 年輪を見ながら、マツの生い立ち等について、
 小川先生に解説していただきました。




【生育初期】
 植えてから数十年は、年輪幅が密である。
 砂地で土地が痩せていたのだろう。
 特に、一方の成長が非常に悪い。
 これは季節風の影響。

【生育中期】
 途中から、やや年輪幅が広がる。
 この頃には、樹冠がある程度込んできて、
 土地の栄養状態も良くなってきたのだろう。

【生育末期】
 30~25年前から急激に年輪幅が広がっている。
 この頃から落ち葉掻きを止めたのではないか。
 土地の富栄養化が進んだ結果だろう。
 
 樹木は、通常、樹齢とともに成長量が落ち、
 年輪幅が狭くなる。
 年を経るほど、このように太るのは異常。
 不健全な成長が続き、ついに枯れしまった。

 とのこと。
 
 先生が、おっしゃるには、
 土地の富栄養化が進むと、
 クロマツと共生する菌根菌が死んでしまい、
 根の機能が弱る反面、地上部が良く成長するので、
 アンバランスになるそうです。 


「うーん、成長が良いほど不健全かぁ。」
 なかなか理解しにくいですが、
 人もマツも太りすぎは、よろしくないみたいです。

 
 投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ 
     主任林業普及員 大場寛文

 ~清流高津川、山の緑に映える柿色の瓦屋根の町並み~ 
  なつかしの国石見(いわみ)  

    
    


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