益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

シリーズ「造林・保育作業」 NO1

2008年07月15日 | 森づくり
 以前このブログで紹介しました「新たな森林再生モデル-伐採した森林を放置しないために-」(島根県農林水産部がH20年3月に作成)をご覧いただけましたか。

 まだの方は、是非一読をお勧めします。

 この中で、自然力による再生が確実でない森林が放置されないように、技術と収支の両面から検討された新たな森林再生モデル(4パターン)が提案されています。

(図1)


 そこで、この森林再生モデルについて益田管内における造林補助事業の実施状況(H9年度~H19年度)を調べてみました。

(図2)


 調査した結果、当管内では、人工林(スギ・ヒノキ)及び天然林(広葉樹)の伐採跡地は、従来方式のスギ・ヒノキを3000本/ha植栽していることがわかりました。

 モデルA・B・C(スギ・ヒノキの植栽本数を少なくした箇所)については、実績がありませんでした。

 モデルDの天然林(広葉樹)の伐採跡地については、広葉樹の萌芽又は天然下種をした箇所がありませんでしたが、造林補助事業を活用せずに、自然力に任せたケースがあることを考えると、面積が上がると思います。

 モデルA・B・C・Dについては、当管内で造林補助事業を活用した事例がないため、森林所有者に現地をもって説明をすることができませんが、植林・下刈・間伐などの投資が少なく、経済的負担を押さえることができると考えられます。

 今後伐採跡地が発生した場合、森林所有者さんの目指す森林経営に、従来方式がいいのか、新たな森林再生モデルがいいのか、十分考えていただきたいと思います。

 決して再生できない伐採跡地を放置することだけは考えないでくださいね。
 お願いします。

(投稿者 黒目)


最新の画像もっと見る