益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

低コストで壊れない作業道研修会について(講演会編)

2007年07月25日 | 森づくり
 低コストで壊れない作業道研修会が、去る7月17日(火)から、
 4日間の日程で、高津川流域林業活性化センターの主催により、開催されました。

 私も研修会のスタッフとして、全日程参加し、
 講師先生の話やバックホウの操作技術を間近で見聞きすることができました。

 私自身、大変楽しく、多くのことを勉強させていただいた4日間でした。

 研修の講師は、徳島県の林家である橋本光治先生と橋本忠久先生です。
 以下、研修中同様、「橋本さん」、「忠久さん」と呼ばせていただきます。

 橋本さんは、林業経営に対するすばらしい理念、知識、経験を
 兼ね備えていらっしゃる方ですが、
 バックホウのオペレーターとしての「腕」も優れたものがあります。
(私のような若造が、推し量ることのできるものではありませんが・・・)。

 忠久さんも、橋本さんに負けず劣らず機械操作が巧みで、話も明快な方でした。
 家に戻って、林業を始めてから6年とおっしゃってました。

 研修中に、
 「木の根株を谷に落としたら、(親父に)下まで拾いに行かされるんですよ。」
 という話が出ましたので、
 橋本さんに厳しく指導されたのだと思います。

 機械操作の巧みさは、力のない機械(3tクラス)で大径木を処理しながら、
自家山林に28kmも作業道を開設された実績と経験に裏付けられたものでしょう。

 コツを知らなければ、木の根株一つを掘り起こすことでも、難儀するのです。

 今回、現地研修に参加された皆さんは、
 いずれもバックホウの操作に熟練されたオペレーターでした。
 しかし、橋本さん等の道づくりの考え方・機械操作から、
 学ばれたことも多いと思います。
 

 以下、研修会初日の17日(火)に行われた講演会の概要です。

 演題を「災害に強い道づくり」として、
 橋本さんの講演会が行われました(写真1)。
 場所は、益田合同庁舎の大会議室です。
 参加者は、森林組合や事業体のほか、行政関係者等40名弱でした。


写真1 講演会風景 講師 橋本光治氏


 今回の研修会は、国有林と民有林関係者の連携の取り組みの一環として行われ、
 主催者、共催者を代表して、島根森林管理署のT署長が挨拶されました。
 研修場所は、民国連携による森林共同施業団地の候補地でもあるのです!

 講演の内容は、道づくりだけではなく、
「林業の経営理念」、「長伐期択抜施業」、「複層林施業」、「針広混交林施業」、「林業における獣害」等、
 多岐に渡りました。

 質問も多くあり、活発な質疑応答がされました。

 航空写真を使った作業道開設の要注意箇所の判読についても、
 講演会の中で説明がありました。

 緑の色の濃いところは、水分が多く、開設には要注意。
 写真上に表れる筋(=破砕帯)の交差する箇所も要注意。

 言われれば、濃い色や筋が見えます(見える気がします)。
 ただ、別な写真を見せられて、わかるかと言われれば、私は正直自信がありません。
 難しいです。

 現地研修は、翌日の18日(水)から20日(金)の3日間に渡って行われました。
 その内容については、後日、「ルート設計編」と「開設実習編」に分けて報告させていただきます。
 
 お楽しみに!!

投稿者 島根県西部農林振興センター益田事務所林業普及グループ 主任林業普及員 大場寛文  


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