JUON NETWORK イベント報告

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トキの島 森林の楽校2018夏

2018-08-20 | トキの島 森林の楽校
8月20日(月)~22日(水)に新潟県佐渡市で行われた「トキの島 森林の楽校」の報告です。

22名(内地元6名)の参加がありました。


参加者の声


 「JUON NETWORKトキの島 森林の楽校2018夏」にて佐渡開講分の基礎農林学実習Aの振り替えを行った。そこでは、トキの野生復帰まで道のりや今後の展開について学び、そして佐渡の里山保全作業に取り組んだ。
 楽習会によると、今年2018年がトキの野生復帰してから10年の節目になるようだ。一度は野生絶滅してしまったトキが野生復帰を果たせた背景には、地道な環境づくりが大きくかかわっている。そこで、再び里山の中で生活するにはどのような環境を整備する必要があるのかについて学んだ。その環境づくりのポイントのひとつには、「河川周辺の後背湿地などの浅水深の水辺環境」に代替する休耕田ビオトープが挙げられる。なぜなら、生物多様性が高い水辺はトキにとって良い餌場になるからだ。このような水辺環境を地道に整備することで放鳥されたトキが無事に里山に定着する可能性を高めているとわかった。

 里山保全作業では鉈やのこぎり、チェーンソーを使用して除伐・間伐を行った。そこでは、それぞれの道具の特徴を理解しつつ、実際に作業に取り組めた。今回初めて扱った刃物はふたつあり、それは鉈とチェーンソーである。鉈は片刃の刃物であること、チェーンソーが鉋のようなものが高速回転したものであり、それらを安全に扱うことにはコツがいると身をもって体験することができた。

 除伐や間伐を行うことで、人工林が健全な状態を保つことにつながる。これにより、人工林がかつてのように生産活動に利用されていた時代が終わった後も里山の生物相の維持ができるのであると学んだ。

 最後に、実際に佐渡へ行き保全作業などを通じて、学んだことや驚いたことがたくさんあった。その中でも印象的だったのは、野生の環境下で生活するトキの姿を見られたことである。新潟県外出身の私にとって、野生のトキは非常に個体数が少なく、ほとんど見られないものであるという認識であった。しかし、実際にはトキはすでに佐渡の生活の一部に溶け込んでいた。つまり、トキの野生復帰の計画は着実に前進しているのである。今後、トキが安定的にこの先里山で暮らしていくために、我々人間が適切な環境を整えていく必要があるのである。






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