なにかこの問題には触れたくないような気がして書かなかった。自分でも整理できていないせいもあります。しかし見ないふりもどうかと思うのでやはり書いてみます。
プロ野球界の問題。村上ファンドの阪神電鉄株と楽天によるTBS株の大量取得事件です。最近は東西の二つの問題がリンクして一つの流れを作り出していきそうです。しかし平たく見れば両者とも経済欄のニュースであることは間違いありません。
村上氏は別に違法な行為をしたわけではありません。けれど発表当初は反対論が主流になりあまりに感情的な意見ばかりが取り上げられる傾向が強かったですね。村上氏が30年前にこれをしていたら彼への評価はまた違っていたかもしれません。あるいは10年前でも良かったかも。プロ球団に対する親企業の基本的な考えと一般のファンが持つ心情に大きな開きがあったからです。
かなり昔の逸話ですが、まだ大映が球団を持っていた時オーナーは「妾を何人持つより9人の屈強な男を持つほうが楽しい」と発言しています。愛人と球団とを同じレベルで語っています。元々はこの程度の始まりだったのがプロ野球なんです。ただオーナー達の中にはいまだに同様の感覚で考えている人がいます。この事の方が問題だと思います。
昨年の球団を減らし1リーグ制への強引な移行を止めたのは多くのファンの声でした。この件から私達は球団は親企業だけではなくファンのものでもある事を学習しました。何より声をあげる事によって事態を変えられる事を知りました。これはオーナー達も痛切に感じたことでしょう。
昨日あたりからは村上氏とオリックスの宮内氏の間柄から阪神とオリックスの合併が一部で言われています。あるいは横浜と楽天の一本化などもスポーツ紙で書かれています。そうなると昨年の10球団1リーグ制と同じになり、この傲慢勘違い親爺の出番になってきます。ナベツネは先に書いた大映のオーナーとあまり変わらない感覚を持っているようです。いや球界全体を私物化している点でなお性質が悪いです。
あのホリエモンが広島の買収に動いてるなんて情報もあります。昨今のIT企業の成長からすれば不思議な事ではありません。他球団の件に対してもナベツネは口を差し挟み、「自分は認めない」なんてほざいてます。事の真偽の程は分かりませんが、他球団の経営にまで意見することの異常さを彼の頭では理解できないのでしょうか。
選手会の古田会長が冷静な発言をしています。とにかく球団数を減らさない事を目的にするならオーナーの交代がスムーズに行われるシステムとしての株式上場も選択肢だと。感情論に走らずに静かに議論していく問題ですね。せっかくに昨年の危機を乗り越えたプロ球界なんだから今回も良い知恵を出し合ってさらなる発展につなげたいもんです。私個人的にはベイスターズが四国に行っても良いのではと思っていますが・・・
<補足> 大事なところなので日刊スポーツの引用します
村上氏閉鎖性を指摘、宮内黒幕説は否定
阪神電鉄の筆頭株主「村上ファンド」を率いる村上世彰氏(46)が14日、都内で会見し「今の野球協約がファンの気持ちを呈しているかを考えた上で協約だってつくり直せばいい」などと話した。球団の上場を反対されている現状に「オーナー会議ってなんなのか」と閉鎖性を指摘し「上場した方が買収や賭博行為などの危険を防げる。裏金などの体質のある今の状況の方がおかしい」とし「私はアンチ村社会だ。協約も変えていけばいい」と語った。
渡辺会長が発言した「宮内黒幕説」には「オリックス1社で(電鉄株買収の)そんな投資できるわけない。(資金面の関係も)微々たるもの」「(渡辺会長は)宮内さんと仲が悪い。既得権益の権化がナベツネさん。宮内さんは規制緩和の権化」とも話した。また7日に対談した星野SDに対し「ファンの気持ちをあおるのはやめてください、とお願いしたが、発言であおられた」と批判した。
[2005/10/15/09:03 紙面から]
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