
( 散歩@肥後細川庭園&椿山荘庭園 から続く )
「肥後細川庭園」の入口脇にある「松聲閣」の1室「椿の間」は無料休憩室になっていて、喫茶もできるということなので、お茶をしていく。
喫茶はお抹茶とお菓子が頂けるとのことで、入口脇の事務室でお抹茶の注文した。その場で勘定を払い、木札を受け取って部屋に入った。部屋は庭に向けて大きく窓を設けていて、庭に面して2人掛けのテーブル席が6卓設けられている。
先客はおらず、窓際の中央のテーブル席に座った。目の前の窓の下半分は曇りガラスになっているが、上半分からは庭を見渡すことができる。ガラス越しに日射しが燦々と降り注いでいて、空調も効いていることも手伝って、部屋は暖かい。
まもなくしてお茶をお菓子が運ばれてきた。
お菓子は熊本の菓子「加勢以多」で、和紙の上に2個載せられている。この「加勢以多」という不思議な名前の菓子はポルトガル語の「カイシャ・ダ・マルメラーダ(マルメロジャムの箱)」が由来とされていて、江戸時代には幕府への献上品ともなった細川家由来の伝統銘菓とのことである。
まずはこの「加勢以多」を食べる。「加勢以多」はもち米で作ったおぼろ種で当時のマルメロ羹の代わりにカリンのジャムを挟み、細川家の家紋「九曜の紋」を焼き付けている。口に入れるとさっくりとした口当たりにほのかな甘酸っぱさが美味しい。
お菓子を食べて、舌の上に甘酸っぱさが残っている内に抹茶を飲む。
苦い抹茶の風味は格別である。美味しかった。
抹茶を飲み干した後、抹茶の後味を楽しみながら庭園を眺めていたが、しばらくしてから立ち上がり、部屋を出た。
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