横綱部屋

よこづなへや

ぶいーん~後編~

2011-04-14 23:25:05 | Weblog
玄関のドアを開けると、まさしく今しがた電話したところのマンションの管理会社の
社名入りの作業服を着たおじさんが立っているではないか。
あれ?休みじゃなかったん?テレパシー?
話によると、今日の午後から1階の外壁をちょっと手直しする工事をするので
音が気になるかもしれませんが、2時間ほどで終わりますのでご了承下さいとのこと。
あら、じゃあ今聞こえてる音はその工事の下準備のようなものですかと問うてみたが
おじさんは「え?いえ、工事は昼からですからまだ何も」と。
いや、なんかさっきからお風呂場から急に機械の音がしだしたのでちょうど
会社に問い合わせの電話をさせてもらったところなんですといきさつを伝えると
あららすいません、不動産部門は定休日なんですよ、それどんな音ですか?と言われるので
まあどうぞと件の風呂場へおじさんを招き入れる。


ぶいーん・・・


やはり鳴り止まない謎の音。

おじさん「あら、ほんとですね。何の音でしょう」

づな「急に鳴りだしたんです。壁の向こう側から聞こえてくるみたいなんですが」

おじさん「うーん・・ちょっと失礼」

浴室に入り、あちこち壁を押さえているおじさん。
と、
ぶいーんがぴたりと鳴り止んだではないか。
おおっ!?
で、すぐまたぶいーん。
あり?
で、またぴたりと止まる。しーん。
おおっ!すごい!よくわからんけどさすが!

振り返ったおじさんが笑顔で「これですね」と指差したのは









だんなさんのひげそり。

浴室の壁に、吸盤で取り付けるタイプの鏡を買ってきてつけているのだが
「これは便利!」という謳い文句で鏡の下にひげそりをひっかけるフックが
付属品でついているというもので、
そこにかけてあったひげそりが発する音だったのだ。
というのもこのひげそり、殿方ならご存知の方もおられるかもしれないが
中にモーターか何かが内臓されていて電池をセットしてスイッチをONにすると
刃の部分がぶいーんと動いて快適な剃り心地になるという代物らしい。お肌にも優しいとか。
電池は別売りですが、1000円くらいで売ってます。

もう5年くらい使っているもので、最近ちょっと調子悪いんよということを
だんなさんが言っていて、そういえば前のマンションにいた時も一度全く同じことが
あったことを思い出した。
接触が悪くなっているらしく、たまに勝手にスイッチが入ったり切れなかったりするので
誰もいない風呂場からいきなり「ぶいーん」という音が聞こえてきて薄気味悪い思いをしたものだ。
ただ前の時は、このひげそりが床に落ちた状態で発見したのですぐに分かったが
今回は壁にくっついてるような状態だったので考えが及ばず(というかそんなことが
あったことをすっかり忘れていて)おかしい!なんじゃこりゃ!と壁の中を疑っていたのだ。

づな「あ!!」

すっすいませんすいません、とひげそりをフックから剥ぎ取りスイッチをOFFにし恐縮するづな。
床がまだぬれていたので足がびっしょびしょになったおじさんに慌ててバスマットを差し出す。
いえいえ、止まってよかったですと笑いながら去るおじさん。
ありがとうございました。
ああはずかしい。
だんなさんにも事の顛末をメールで伝え、その足でドラッグストアへと
新しいひげそりを買いに行ったのであった。




とんだ一人相撲野郎な新妻食堂本日のおしながき

・玄米入りごはん
・豆腐とわかめのすまし汁
・鯛と野菜の包み焼き
・じゃがいもと春雨の煮物
・ひじきのベーコン炒め
・グリーンサラダ

ガス屋さんか電気屋さんに電話しようかと思いあぐねていたがしなくてよかった。
もう惑わされるまいぞ。