29～30年前のはなし

保育園での思い出つながりで。


おやつに時々出てきていたショートケーキが嫌いで嫌いで。
楽しくないお昼寝の時間を乗り越え、さあきょうのおやつはなあに！？と
うきうきで待っているところへ先生が抱えてきたのはあのケーキがたくさん入った箱・・
ものすごくがっかりする瞬間。

（ちなみに当時、おやつはお皿ではなくて紙（「ざらし」と呼んでた）を敷いた上に
配膳されていた）




ケーキというかクリームが嫌いで、生クリームでもなくバタークリームでもない（たぶん）
そのクリームがとにかく嫌で、
出されるたびにいかにクリームを食べずにすむかと考えた結果が
















指でクリームをすくいとり、ざらしになすりつけていくというもの。











ていねいにていねいにすくいとり、なすりつける。







くまなくすくいとって、やがてほぼスポンジと飾りものだけになったケーキに
やれやれとフォークを刺そうとするその時























ふと気配を感じて振り返ると、
「づなちゃん・・そんなところにクリームをつけてはいけません・・」
というまなざしで見つめる先生と目が合う。


うまい具合に最後まで見つからず、スポンジを食べたあとのクリームだらけになったざらしを
丸めてゴミ箱にぽいして証拠隠滅できる時もあれば、
このようにすっかりばれている時もあり。
スリリングなおやつのひととき。