25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

孤独にならないコツ

2014年11月25日 | 文学 思想
 いままで仲良くしていた人となんとなくいつの間にか疎遠になっていくという場合がある。なんども会わなくても、なんにも話をしなくても、難しい議論などをしなくても、ただ一緒に遊んでいるだけで、よいという相性の合う人もいる。
 
 人はひとりでは生きていけない。こころが孤独になるということはすでに死の淵にまでやってきているということである。その淵から我々は引き返さなければならない。自分の力で引き返す。他人の力によって引き戻される。どちらでもいいと思う。この現実世界に戻って生きることが必要だ。
 分かり合えるということなんかはないと思う。自分が自分のこともわからないのに、友人や知り合いのこころがどうなっているのかはわかるはずもない。わかりたいと思うのもわからないではないが、これは永久の謎である。自分というものも他人というものも永久の謎だと思う。ただ、人との関係は「相性が合うかどうか」ぐらいのこと、「ウマが合う」というか、そういうことだ。そういう人はきっと探せば何人かいるはずだ。それは出かけないと見つけられない。

 孤独になっていかないために、いくつか自分にこころがけておくことがある。
 ひとつは「あいさつ」である。これを家族でも行う。朝黙って居間にいくことをしていない。本当は、「おはようございます」とまで言いたいところだが、長年の伴侶ゆえ、「おはよう」程度にしているが、本当は「ございます」まで言いたい。なんとなく照れくささもあり、やってない。

 もうひとつはどこを見るかだ。向かうべき対象物のその先を見るようにしている。大根を切る場合は大根が向かうべき対象物だから大根を見る。右手の包丁や左手の指を見て大根は切らない。

 最後のひとつはゴロゴロしないことである。
 寝転ばない。

 この三つぐらいだろうか。加えて、時々肩甲骨を動かす。ラテラル呼吸をする。スクワットをする。ほんの時々である。これが孤独に陥っていかないコツであると自分では思っている。