佐々木譲著「暴雪圏」を読みました。
十年ぶりの猛吹雪が吹き荒れる十勝平野にあるペンションに、偶然足止めされた男女。暴力団組長宅襲撃犯の殺人犯、不倫の清算を決めた人妻、職場の金を持ち出した中年男。外は猛吹雪で逃げるに逃げられない。恐怖の夜を迎える。そして、川久保巡査部長はたった一人で現場に向かった!
「超弩級の警察小説!」と謳われているが、それほど大したものではない。それぞれの事情で縛られている人々の懊悩がうまく書かれている。そのそれぞれの人生がペンションで交錯する。横山秀夫の作品とは違った切り口の警察物であり、佐々木譲の作品の方が親近感が持てる。北海道の警察官は大変な仕事です。
次は、カール・ハイアセン著「迷惑なんだけど?」を読みます。