「石を積む人」(エドワード・ムーニー・Jr./著)を読みました。
いわゆる感動ものの話なんですが、どうもわたしはこの手のものにはほとんど感動はしないですね。
ひと組の仲睦まじい老夫婦がいて、この妻のほうが先に逝ってしまうのですね。妻のアンは言いました。「やりかけたままの石の塀を完成させてちょうだい」と。
で、夫ジョーゼフはティムとアイザイアという悪ガキに手伝わせて、この石の塀を完成させるというストーリーなんです。
石塀を作ることでアンが伝えたかったことは、若い人たちに優しい手を差し伸べてほしいという、愛情溢れる切なる願いだったのですね。アンは、部屋のあちこちに夫に宛てた手紙を残します。それは、伝えそびれたジョーゼフへの感謝の言葉や思いやりの言葉といった、愛のメッセージなんです。ひとり残され孤独感を募らせていたジョーゼフは、妻の手紙に救われ、アンへの愛を再認識するんです。
でも、このアイザイアが本当にクソガキでね、最後にとんでもないことをやっちまいます。感動する人はするんだろうね。わたしはしなかったけど。