数学 TOY BOX ~数学から数楽へ~

数学の世界の入り口になれば幸いです。

アリスと悟空の数学旅行であります。

2012-01-24 23:49:31 | 数楽小説
今日は数学小説、アリスと悟空の数学旅行を紹介させて頂きます。

題名:数学ワンダーランド1 アリスと悟空の数学旅行[正の数 負の数]
著者:榊忠男

数学と聞いてどういう印象を受けますか? 何かと理路整然としていて、付け入るスキがない…そう感じませんか?
でも最初は数学だって、あーでもないこーでもないと試行錯誤を繰り返してきたはずです。
今自分が納得できないことが昔の人全員納得できたはずがない! …というのはいささか傲慢な気もしますけど…。
そういった歴史、経緯を見て、その上に今の数学があるということを納得させてくれる本です。

主人公はあの有名な孫悟空、そして不思議の国のアリス。
二人と一緒にタイムトラベルをしながら、正の数・負の数生誕秘話や考え方を学んでいきます。
中学で一番初めにぶつかる疑問といえば…やはり「マイナス×マイナス=プラス」は何故? でしょう。
その疑問も一つ一つ丁寧に、マイナスの概念を教えてくれます…これを読めば完全に納得出来ます!

数学を積み上げてきた人々、その人達が何を考えてきたのか?
どういった流れで今、習う数学はあの形になっていったのか…?
別に誰かが好き勝手やってるわけじゃないんですよ、最適化して最適化して出来上がった完成形が今の数学なわけです。

数学ワンダーランドシリーズは全11巻。
正負の数から始まり、無理数、平面図形、確率、方程式、関数、円等々…様々な題材を小説仕立てで紹介してくれます。
絵本感覚で読めるこのラインナップ、オススメですよ!w

マンガでわかるフーリエ解析であります。

2012-01-23 23:52:49 | 数楽漫画
今日は数学漫画、マンガでわかるフーリエ解析を紹介させて頂きます。

題名:マンガでわかるフーリエ解析
著者:渋谷道雄
作画:晴瀬ひろき
制作:トレンド・プロ

数学+漫画…といえば本屋でもまずこのシリーズが目に入るのではないでしょうか?
ということで今回はいよいよ「マンガでわかるシリーズ」を紹介していきましょう!

元気いっぱいなギタリスト・フミカ、無口なベーシスト・リン、お嬢様なドラマー・エリナの女子高生バンド3人組はボーカル探しと数学に苦戦していた…。
そこでフーリエ解析を勉強することによって、数学の苦手克服と音声解析を利用したボーカル探しに挑戦していく。
果たして一石二鳥となるのか虻蜂取らずとなるのか…!? 趣味も勉強も全力投球! ライバルと競い全てを手に入れろ!!!

…あれ こんな内容だったかなぁ…? と とにかく簡単に言うと女子高生3人にフーリエ解析を教えてもらおうという本です!
フーリエ変換ってなんぞや…? 訳分からない…という人にも安心! 何故ならキャラクター達も知識0から始まるからです!(((
フーリエ解析の考え方、三角関数や微分積分等も丁寧に教えてくれます。
マンガで導入、詳しい説明はそれぞれの章の終わりで、といった構成で理解度に応じて読み進めていけます。
この本一冊で完全にフーリエ解析をマスター出来るかというとそれは難しいと言わざるを得ませんが…初めの一冊にするなら間違いない! といったところでしょう!w

マンガでわかるシリーズはそういった、入口としては最適な内容になっていると思います。
他にも同シリーズは線形代数、微分積分、統計学、暗号、微分方程式、虚数・複素数といった題材も扱っております。
もう一度勉強したい、改めて理解したい…でも何からしたらいいら分からない…。
そんなときは「漫画」をスタートに一歩を踏み出すのが良いですよ!! オススメしますよ!!!

数学は言葉であります。

2012-01-22 22:17:59 | 数楽書
今日は数学書、数学は言葉を紹介させて頂きます。

題名:数学は言葉
著者:新井紀子
監修:上野健爾

数学は難しい…そう思う理由の1つに、「何言ってんのか分かんない」ってのがあると思います。
一個一個の用語も分からない、何を聞かれているのかも分からない、何を示せば良いのか分からない…等々。
何が分からないのかも分からなくなると、数学は途端に手に負えなくなります。
「俺は文系だから」なんて言って見向きもしない…なんてこともありますよね。そんな枠組み必要ないのに…。
というわけで、1言語として数学を学んでいこう! というのがこの本のコンセプトです! 新しい!(((

国語を習うなら日本語を学ぶでしょう。英語を学ぶなら単語や文法を学ぶでしょう。
じゃあ数学なら? 数語?…とまでは言いませんが、数学用語を学ぶ必要は少なからずあります。
一つ一つの言葉の意味…つまり「定義」ですね! これを正しく把握する。これが重要です!
例えば「~となる3以下の自然数を答えよ」と言われても、以下と自然数の意味が分かっていないと誤答してしまいますよね。
証明も、流れを理解し、所謂「数作文」が出来ないと駄目なわけです。
そんなの習ってない…? 安心して下さい。この本がその数学言語、数作文の教科書なのですよ!

数学だって、問題を創る人、考える人、話す人、聴く人と沢山の人が関わっているわけです。
言語とは人と人を繋げる意思疎通のツールの1つ。つまり数学は言葉! なるほど納得!
数学という学問を今までと全く違う切り口で見ていく一冊。
既存の教育課程が合わなかった人には新たな刺激になるかもしれませんよw

math storiesは他にも色々な本を出しています。
数学の新しい角度からの視点、新しい印象、新しい一面を見てみて下さい!

数学戦士であります。

2012-01-21 19:20:51 | 数楽小説
今日は小説、数学戦士を紹介させて頂きます。

題名:数学戦士 マセマティカ王国の秘法
著者:ビーコム
作画:クラムゼリー

マセマティカ王国…その国の知恵の根源、『数学経典』…それが何者かに奪われた。
すぐさま取り戻しに行くが、賊が逃げた聖なる砂漠には数々の数学トラップが…!
王子クレイ、幼馴染ハイリ、剣士キノのパーティはこの冒険をクリアし、王への道を歩めるのか…?

数学で大事な力の1つ…それは論理、証明の力です。
それを養うには…論理パズル等というのも1つの手ではあります。イラストロジックとかもね。
何を聞かれているのか? 何が分かっているのか? これを明確にすることがまず一歩目。
次に大事なのは証明方法。この本はその紹介、考え方、そして練習問題を各章毎に与えてくれます。

論理学の考え方、三段論法、背理法に無限降下法といったものから、公理・定理まで…。
論理の良いところは、一つ一つ進んでいけばその道は必ず答えに近づく、誰が見ても正しいものは正しい、間違っているものは間違っているという点だと思います。
数々の冒険には十分スリルがありますし、練習の三択問題の難易度もまずまず。
冒険を終えた頃には十分論理的に考える力を得られているであろう一冊です。
簡単に20分か30分くらいの映像化してもいいんじゃないかといった内容でしたw

こういう数学戦士とか数学世界を舞台にしたゲーム出ないんですかねぇ…。
ゲームブックや簡単な脳トレじゃなくがっちりしたの渇望です…!!(((

ニャロメのおもしろ数学教室であります。

2012-01-20 21:26:37 | 数楽漫画
今日は数学漫画、ニャロメのおもしろ数学教室を紹介させて頂きます。

題名:ニャロメのおもしろ数学教室
著者:赤塚不二夫

こんなコラボがあるのだろうか…数学×赤塚不二夫!
数学なんて大嫌いだけど漫画は好きだという人にはピッタリあった一冊です!

お馴染みの赤塚漫画のキャラクター、バカボンのパパやニャロメ達が多数登場w
赤塚ワールドの雰囲気を壊さないまま、数学の面白さを教えてくれます。
0の発見やユークリッドの原理、方程式に微分積分といった本格的な数学の奥深さ、その入り口を分かりやすく解説してくれます。
理解よりも楽しさ、面白さを全面的に押し出してくれていますw

アルキメデスかと思ったら出目が歩いてアルキデメス。
ガリベンするからガリベン・ガリレイ、おいらはオイラー等々くだらな…いやギャグ満載でなんというかこれが数学?という印象を受けます。
かと思いきや数学の大事な「何故こういうことを考えたのか?」という最初の導入はきちんとしてくれていて…。
漫画を読んでいたら気付けば数学が好きになっていた! 不思議!((( …となること間違いなしですw

数学が嫌いだとか好きだとかは置いておいて、単純に漫画としても十二分に面白いです!w 是非手に取ってみて下さいw
最初に発売されたのは1995年で、今は改訂版が何冊も出ています。
こんなに面白くていいんでしょうか? 勿論、「これでいいのだ!」