数学 TOY BOX ~数学から数楽へ~

数学の世界の入り口になれば幸いです。

青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー であります。

2019-08-11 22:44:08 | 数楽小説
今日は小説、青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー の紹介をさせて頂きます。

題名:青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー
著者:王城 夕紀

ということで、前回紹介した「青の数学」の続編となっております。単純に上下巻の下巻ですね。
章の名前からもそれが読み取れますが…うーん、まだまだ続編が読みたい…。

合宿を終えた栢山(かやま)達に衝撃が走る…数学オリンピックを制した天才、京香凛(かなどめかりん)が「E^2」に表れる。
皇大河(すめらぎたいが)率いるオイラー倶楽部の面々との接触、そして決闘。
数々の若き数学者、または同じ学校の生徒との関わりの中で、栢山は数学とどう関わり続けていくのか。
青春を数学に捧げた、少年少女の青春譚。

青春、文字通り青臭い言葉です。だからこそ、もう青春が終わった人はその思い出を美化し、真っただ中の人は輝くものだと思います。
さて、青春を数学に捧げた、と書きましたが、正確には違うかなとも思います。数学との関わり方に捧げたのです。
この違いは大きいです。なぜなら、高校まででする、いわゆる学校数学と、大学からする数学は全然違うものだから。
解こうとする、考え続けるその姿勢を、学び、得ていった物語だと思います。

また、キャラクターの性格や、台詞がとてもいいですね。
数学への関わり方も千差万別人それぞれ、好きも嫌いも得意も苦手も、美醜も義務権利も、様々なキャラクターが出てきます。
そのうえ、数学と関わりない山岳部や薙刀部の友達も出てきますが…その台詞のやりとりも、目を引きそして面白いですw
学問としての数学でもあり、概念としての数学への"関わり方"を教えてくれた、そんなシリーズです。ホントオススメ!

あととりあえず思うことは…この本自体は青色じゃないんですよね…。
一巻目は緑だし…二巻目は黄色だし…なぜなのだろうか…。

青の数学 であります。

2019-08-10 23:47:47 | 数楽小説
今日は小説、青の数学の紹介をさせて頂きます。

題名:青の数学
著者:王城 夕紀

シンプルでいいですね、タイトル。というのが第一印象。
青は、青春の色。そしてなぜか数学の色。なんとなくなんですけど数学って青色って感じしません?
そりゃあ数学は"青"さ! と謎の自信とともにこの本を手に取ったのですが…これは、アツい。

一度見た数字を忘れない栢山(かやま)は、数学オリンピックを制した天才、京香凛(かなどめかりん)に問われる。
「数学って、何?」
ネット上の数学決闘空間「E^2」での決闘、数学合宿を通して成長、変化する自分の中の数学世界。
疑問に真っ向から、本当に真っ向から立ち向かい続ける若き数学者たちの青春の日々の物語。

これはアツい、本当にアツい。数学なんて、どちらかというとクールな人間がするようなイメージがありましたが…。
これは違う。熱を持っている。解くことに、理解することに、闘うことに、考えることに全身全霊を賭けている。
燻ぶったその熱を発散する方法として、数学を解くっていう方法もあるんだなぁと改めて思いました。
数学決闘空間っていう、ありそうなものがいいですね…。問題の難易度とかが気になりますが…。
純粋な数学バトルが見たいのであればこの一冊! 本当にオススメですね!

数学が全く分からなくても読みやすい作品だと思います。ただただその熱を向けたのが、テーマが数学なだけですからね。
たまたまそれが数学だったからこそ、こういう世界観が描けたのだとも思います。
段々と学校の勉強としての数学が面白くなくなってきた人、最初、足し算引き算ですいすい解けた快感を思い出してほしい。
天才が出たとき、そして理解できるかどうかも分からないものに相対したとき、自分はどうするか…そういう覚悟も、感じ取れる話です。
また、これはあくまで1巻です、2巻もありますので!

しかし最初の話に戻りますけど、なんでか数学って"青"ってイメージですよね…?
いやもちろん例外もあるとは思いますけど…5教科、4教科にもなんでか色のイメージってついてるものだなぁと改めて思いました。
みなさんのイメージは、さて何色でしたかね?

お任せ! 数学屋さん であります。

2013-08-07 23:41:29 | 数楽小説
今日は小説、お任せ! 数学屋さんの紹介をさせて頂きます。

題名:お任せ! 数学屋さん
著者:向井 湘吾

まず最初に浮かぶ疑問…「数学屋」とは一体…!?
専門家の人を指す言葉か…いや、それなら「数学者」がありますしね…数学屋…一体何を売るんだ…問題か…?!
そしてお任せって…数学に何を任せろって言うんだ…!? なんてのが第一印象。気になりすぎて即購入(((

数学が得意な転校生・神之内宙<ジンノウチ ソラ>と数学が苦手な体育会系・天野遥<アマノ ハルカ>。
宙の夢は「数学で世界を救うこと」。彼は数学の力を使って悩みや問題を解決させる「数学屋」を始める。
遥も手伝い始め、二人は数学の力で生徒の相談に答えていく…。
果たして数学で世界は救えるのか…!?

今まで色んな数学の漫画・小説といった作品を紹介してきましたが…また新しい切り口の物語です。
なんていうか真っ向勝負! 日々のちょっとしたトラブルをただただ数学をもってして解決していくお話。
どうしたら節約してお金が貯まるか? グラウンドを2等分するには? クラブの部員に練習をサボらせないようにするには?
「数学を使って華麗に解決しました。」他の小説ならきっとこの一文で終わってしまうくだりを、全て丁寧に計算・証明してくれます。これは納得せざるを得ない…!

数学なんて役に立たない。そんなことを言っちゃう中高生にぜひぜひ読んで欲しいなぁと思います。
数学が貴方の人生で役に立たないのは、貴方が数学を役に立たせていないからです。
役に立たせたいと思うのなら、役に立たせてください。その、役に立たせ方の一例がこれです。
数学は道具、万能ツール。扱い方は、貴方次第なのです。

余談ですが帯に目次があったのですが…恋愛不等式、という文字を見たとき、嫌な予感がしました。
「恋愛」と「数式」が混ざったものを思い出すのは…ハートのグラフとか128√e980とかそういう洒落っぽいのが多かったので…。
しかし実際読んでみると…いや、愚直な程ド直球数学ですね…。
読み終わった後はお見事!という感想。数学的に、綺麗にまとまった一冊でした! とても暖かい、青春数学小説の名にふさわしい作品でした!

浜村渚の計算ノート 4さつめ であります。

2013-08-05 23:58:42 | 数楽小説
今日は小説、浜村渚の計算ノートシリーズの5冊目の4さつめを紹介させて頂きます。
…いやなんか変な感じですけどあってますよ! あってますよ!!(((

題名:浜村渚の計算ノート 4さつめ 方程式は歌声に乗って
著者:青柳碧人

番外編の3と1/2さつめを経ていよいよメインストーリーも大きく動き出します。
3さつめの最後のひきから焦らされて焦らされて…! 早く読みたくてしょうがなかったです!
今回もさらにさらにより深く、数学を好きになっていきましょう!

数学娘・浜村渚、刑事・武藤龍之介。この二人をメインに駆け巡ってきた対黒い三角定規の事件も大きく動き出す…!
渚に送られたメッセージから巻き込まれる事件…続々と動き出す黒い三角定規幹部達…!
一方警察サイドも引きこもりITマスターに踊る機動隊と戦力UP!
「役者は揃った」ところで、答えを導き出す最後のカギは…ミュージカル!?

この計算ノートシリーズのノリにも慣れてきたかと思ってましたがまだまだブッ飛んでます! 今回も良いブッ飛び方ですwww
今回は確率、折り紙、二乗に方程式。とても身近にある数学がテーマになってますねw
確率の話で出てくる問題、モンティホール問題はとても有名として、サンクトペテルブルクのパラドックス、誕生日のパラドックスも面白いのですが…。
まさか単語だけの出題とは! 勿体無いwww
そして、折り紙の話で出てくる一文「数学好きは、箱を見たら容積を計算しなければ気が済まない。」
これを見たとき、そうだそうだと納得してしまった自分は数学好きを名乗ってもいいでしょうか?w
極めつけは、最後の話はミュージカルです。小説で数学でミュージカルってもう詰め込みすぎです!
それでもしっかり融合して話が進んでいくのですから、見事と言わざるを得ないでしょう…w

数学を学ぶこととは? そして勉強する意味とは?
根本的に、何故我々は数学を学ぶのでしょうか? いつかの大人が決めたから? 本当に必要だから?
勉強、そして数学に向かい合いたいのならば、まずは何からすべきなのか?
誰しもが持ち、そして答えの出ないそんな疑問に、この一冊は1つの回答をくれるかもしれません。

今回は過去の小説からの伏線を大分回収した気がします。
4さつめを読むことで…また最初から読みたくなります! 夏休みの読書感想文にいかがでしょう?(((

そして少年シリウスにてついに漫画化しましたよ!!!
こっちはこっちで要チェックです!!!

数学ガールの秘密ノート/式とグラフ であります。

2013-08-01 23:43:12 | 数楽小説
今日は小説、数学ガールの秘密ノート/式とグラフ の紹介をさせて頂きます。

題名:数学ガールの秘密ノート/式とグラフ
著者:結城 浩

おなじみ、「数学ガール」シリーズの新シリーズです。
従来の数学ガールシリーズより、とても優しい内容になっており、正に中高生にぴったりな一冊です!

数学上級者のミルカさん、数学中級者の「僕」、数学初心者のテトラちゃん、そしてユーリ。
4人の少年少女の「対話」を通じて、深く、より深く数学のことを知っていきましょう。
他の誰でもない、自分が納得できるまで、分かったふりをせずに読んでいけますよ!

当たり前のことだと読み飛ばしてしまう箇所を、一つ一つしっかり考え込む。
そうすることで、自分が本当に分かっていたことと、分かっていなかったことがはっきりと見えてくる。
読み飛ばしていたって、わかっていなくたって、学校の数学の問題は解ける。
その部分こそを深く読み込むこと。これが数学の醍醐味なんじゃないでしょうか。
そこを読み飛ばすのは勿体無い。その勿体無さを教えてくれます。
数学の学び方を。接し方を。考え方を。最初の第一歩を是非この本とともに迎えて見てくださいw

数学ガールの秘密ノートはcakesという定額課金(週150円)の有料コンテンツサイトにて毎週金曜日に更新されています。
どの回も途中までは無料で読めますし、更新日には何時間か全部見れる時もあります。
これを読んで是非数学する習慣をつけていきましょう!
2冊目は12月に出る予定! 早い! 嬉しい!!