ebakam art studio blog

眞壁 陸二

アートフェア東京2011終了

2011年08月01日 | Weblog
昨日をもってアートフェア東京2011は終了いたしました
震災の影響のため3か月延期での開催となり入場者数も心配されましたが、連日満員!約3万人ぐらいはお越し頂けたのではないでしょうか?
おかげさまで僕の作品の販売も好調で嬉しい結果となりました。感謝!
ベイスギャラリーのスタッフの皆様、アートフェア実行委員会および運営に関わった全てのの皆様、メインスポンサーのドイツ銀行、関係各位の皆様ありがとうございました。

僕にとっては初めてのアートフェア東京でしたが以下個人的な感想です。
過去に2回客として見て、そして今回初めて出品者として参加したことで見えてきた事と考えた事です。

このような機会は一般の美術愛好家の方を愛好家からコレクターになっていただくためのフェアだと思います。

実際非常に多くの約3万人の入場者を数えましたがもっと「買う気」で来て欲しいのです。
アートフェアは「買える美術見本市です!」
映画「ハーブ&ドロシー」のようにサラリーマンコレクターが一人でも多く現れれば日本のアート界はもう少し成長出来ると思います。

購入する事で作家の作家活動を支援していく事に繋がります。
買う人の数だけ好みや趣向が違い、その違いが作家の多様性を生み出します。
一部人気作家だけをターゲットにして買ったり見るというのはブランド信仰です
自分の目で見て作家や画商さんと話をして自分の感覚をたよりに購入して欲しいと願っています。

購入するという事は、その気に入った作家に投票するような感じなのです。

反省と批判としてはフェア全体に感じることはギャラリー、作家のクオリティがバラんバラんなこと
現代アート系、画壇系、サブカルイラスト系、古美術骨董系とがひしめき合ってしまっている
アートとまるっきり思えない作品が多くありすぎる
イラストレーションやサブカルアニメ系は確かに日本のアートシーンにとって語られる特徴の一つですが
コミケや秋葉原で活躍の場を見つけた方がよろしいのではないでしょうか?
何度も言ってますがイラストやアニメのキャラクターっぽいものを描いても断じてアートではありません
骨董古美術も面白いですし僕も好きですがこちらも「クラフトフェア」などが適切なのではないでしょうか?

それより写真やインスタレーション作家や彫刻系の作家を取り扱うギャラリーが圧倒的に少ないのが気になります。
見本市では見せにくいとは思いますが、絵画だけがアートではないですのでそのあたりは今後の課題だと思います

そして個人的な意見ではもっと現代アートのギャラリーが出店をしてほしい
東京の現代アートのコマーシャルギャラリーの1/3も出ていない

美大の学生や卒業間もない若い作家も沢山来てました。(しかも入場料をはらって)
彼らにとっては東京や日本、海外にはどんなギャラリーがあるのかをリサーチする場所だと思います。
「ドイヒーだとか、くだらねぇな」とかきっと思ってますよ幻滅してますね僕が学生だったら…
アートを生業にするなら避けられないはずのアートフェアとギャラリーですが、彼らが本気で目指すべき場所に見えないのでは困る。

むろんギャラリーとしての考えや方針、出展料金の負担など色々と理由があるだろうけど
今回133件中20件弱ぐらいがお勧め出来るギャラリーか?いや10件無いかも…
いづれにせよ少なすぎます。

入場料をとって見せてるアートフェアです。
それにふさわしいレベルの画廊、作品がそろっているようにはまだまだ感じない。
勝手な事ばかり言ってますが…本音です
今回もやっぱり愚痴で終わりましたね スイマセン