エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

不風死岳(1102.5m)~樽前山(1022m)

2009年07月25日 | 山紀行 (道央・札幌・積丹)
風不死岳 (1102.5m)樽前山 (1022m)
若き剣士、健脚の初登山を体験・・・
■ 山 行 日     2009年7月11日(土)  日帰り  くもり
■ ル ー ト     7合目ヒュッテ~不風死岳~樽前山~ヒュッテ
■ メ ン バ ー      秋本さん、夫婦登山 №21
■ 登 山 形 態      登山道
■ 地 形 図     1/25000地形図  「樽前山」「風不死岳」
■ 三角点・点名    風不死岳 三等三角点 点名「風不止 フップシ」
            樽前山 一等三角点 点名「樽前岳 タルマエダケ」

■ コースタイム    風不死岳まで登り 2時間30分
<登り・下り>
07:20       ヒュッテ出発。
08:27       風不死岳登山口到着。 ~36休憩。
09:50       風不死岳(1103m) 頂上。 (登り 2時間30分 )
10:35       下山開始
11:27       風不死岳登山口 (下り 52分) ~11:35休憩。
11:55       932峰(北峰) 分岐
12:42       樽前山(1022m) 頂上
            コマクサ探検・・・
13:53       ヒュッテ登山口


★ 初登山への案内依頼・・・


登山は始めてという 34歳の秋本さん・・・
妻チーヤンと同じ仕事仲間で、以前から山登りの話題があったらしく興味を示していた若き剣士・秋本さん
が「どこかの山へ連れて行ってほしい」と依頼があって今回の日を迎えていた。聞くと、これまで全く登山
の経験は無く、装備も何もない状態で案内することとなったが、唯一の救いは若さだった。そして、初対面
の後車中での会話で「剣道を習っています」の言葉にそのすがすがしい若き青年像が伝わって今日の山なら
OKかも・・と少し安心する。


★ 必要装備はエバが・・・
秋本さんが自分自身で考えて揃えてきた山の装備は、ザック、水筒、行動食だった。汗を拭くタオルもカッ
パも登山靴も用意出来なかった・・というより何を用意して良いのかも判らなかったというのが正解だと思
う。登山が始めてという秋本さんに限らず山の初心者なら仕方ない対応だろう。今日の山は、初心者向けと
言いつつも岩場もあり風にもさらされる所が多いので安易な装備では危険のリスクが高くなりかねない。

一応、足サイズがエバと一緒だったので登山靴と靴下、カッパはエバのものを使ってもらった。



満開の「タルマエソウ」の群落・・


ヒュッテから不風死岳登山口へ向かうルート上・・

★ 初登山開始・・・
樽前山7合目ヒュッテ駐車場に7:00に到着。すでにヒュッテの管理人をはじめ苫小牧市のシルバースタッフ
の方々が駐車場の整備に忙しそうだった。指定された場所に車を止め早々出発準備をする。

7:20 登山開始。
ヒュッテの横から鬱蒼とした茂みの中に入り樽前山の北斜面下をトラバースするように辿って風不死岳の登
山口を目指した。風不死岳も樽前山も頂上付近はガスに覆われて見えず支笏湖が時折顔を出す程度の天候で
ある。しかし、一瞬だがガスが切れて樽前の頂上稜線を一望する事が出来そのスケールを観てもらう事が出
来たので良かった。数少ない高山植物を楽しみながらゆっくりと歩き世間話に花が咲く登りだった。



樽前の北側から望む頂上稜線・・・

8:27~36 風不死岳登山口前で休憩。
樽前の山容とは異なった木々の多い樹林帯に突入する。2018年の風台風で倒れたダケカンバの残骸が生々し
く無残に登山道に覆い被さっている。今はそれも整備され歩くには支障無いが秋本さんの目には何か写った
だろうか。


★ 軽快な足取りの秋本さん・・・
登山道途中の岩場や鎖場でも動じる事無くその動きは軽快だった。休憩を挟みながらも9:50 風不死岳頂上に
初登頂の秋本さんである。



風不死岳(1102.5m)頂上にて

★ 初登頂おめでとう!!
固い握手でそれぞれ登頂を喜びながらも展望の無い頂上に喜びも半減かも知れなかった。しかし、それ以上
に初登山、初登頂の場に立っている秋本さんの笑顔さえあれば文句はあるまい。
暫し、休憩しながら山談義を楽しむ・・・。

10:35 下山開始。



頂上直下に咲く「ハイオトギリ」


オオダイコンソウ


鎖場も笑顔の秋本さん

11:27~35 風不死岳登山口で休憩。
11:43 樽前山への縦走路分岐


通称932峰直下から樽前山の縦走路へ向かう・・

★ 第2峰 樽前山も登頂・・・


ガスに包まれた「樽前山」頂上にて

12:42 ガスの中の「樽前山」頂上に着く。
ガスに混じってイオウの臭いが風に乗って臭かった。
写真を撮って早々に下山・・。
   
★ ちょっと寄り道・・・


何故か咲く「コマクサ」・・・

時間も早いし元気な秋本さんに乗じてちょっと寄り道をしたくなった。以前報道で知ったことだが、本来樽
前山に自生しない高山植物の女王と言われた「コマクサ」が何年か前に誰かが持ち込みそれがある場所で繁
殖して話題となった。色々な議論があった中で「駆除」する方向でその作業も行われたと聞いていたのでも
う見付からないかもと思いつつその場所へ(場所は秘密です)

するとどうでしょう。あっちにもこっちにもコマクサがひっそりと・・いや力強く咲いている場所を発見し
ました。登山道から外れた火山石の窪みに広い範囲で咲いていました。登山道を普通に歩いているだけなら
多分見つけられないと思いますが、感動の出合でした。コマクサは根を這うように繁殖する植物なので花だ
けを駆除しても根が残っていれば翌年また芽を出し花を咲かせます。完全なる駆除には大掛かりな対策が必
要でしょう。

13:53 ヒュッテ登山口到着。


★ 総評・・・
天気にはあまり恵まれなかったが、想像通り若き剣士・秋本さんの軽快な足取りは心配後無用だった。本人談で
30分以上歩いたことが無いと言っていたが、しっかりと6時間30分も歩き続けた。
この初登山の印象はその後伺っていないが、登山に更なる興味を持っていただけたら嬉しい限りだ。
エバ夫婦にとっても久しぶりの里山、不風死と樽前だったがいつ来ても癒される落ち着く場所は変わりなかった。


※ 2021年1月13日、再編集してアップしました・・。

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