2015年10月3日
「英教育専門誌 タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が1日発表した今年の「世界大学ランキング」で、東京大は43位(昨年23位)と大きく順位を落とし、26位のシンガポール国立大(同25位)にアジア首位の座を明け渡した。42位の北京大(同48位)にも抜かれた。東大がアジア首位から転落したのは2010年に香港大に抜かれて以来。日本勢は上位200校に入った数も昨年の5校から2校に減少し、同誌は「近隣のライバルに打ち勝つため、早急に研究投資を増やさねばならない」と指摘している。 日本勢で東大に続いたのは88位の京都大。東大と同様、昨年の59位から大きく順位を下げた。昨年141~165位だった東京工業大、大阪大、東北大は上位200校から姿を消した。 中国(香港を除く)、シンガポールも上位200校入りはそれぞれ2校ずつ。中国のもう1校は清華大で47位、シンガポールは南洋工科大で55位。韓国は4校入ったが、ソウル大の85位が最高で、残る3校は100位以下。」(1日 産経)。
遂に恐れていたことが現実になった。日本は大学ランキングで、長期低落傾向に歯止めがかからず、昨年の段階で、そのまま何もしなければアジア首位の座から転落するのは時間の問題と見られていた。結局、去年から今年にかけて、これらの大学は何も有効な手立てを打てず、ずるずると自壊過程をたどったということだ。今年の結果を見ると、東大が首位から転落したのみならず、日本はシンガポール、中国はもとより、香港、そして実質的には韓国からも抜かれてしまった(200位基準で)といってもよいだろう。そもそも、東大の順位が20位あたりで低迷していたこと自体が、世界第3位の経済力国家、科学技術立国としては、お寒い限りだった。更には、なぜ、人口1億200万人の日本が、人口わずか数百万人のシンガポールや香港に負けなければならないのか?! 評価基準が英語圏の国や多民族国家に有利な配点になっているとか、ランキングはTHE社だけではないとか、多様な機能を持っている大学をこんな数字で評価すること自体にほとんど意味がないなどと言い訳をしてみても、同じTHE誌のランキングで順位を下げ続けているのだから、虚しい。また、THE誌のランキングは最も権威あるものの一つとされている。更には、他誌、社のランキングでも、やはり日本の低落傾向、アジア首位明け渡しの傾向は変わっていないのだから、何を言っても言い訳でしかない。
結局、日本の大学は何かがおかしい、世界標準からずれている、そして世界の変化から取り残されていると言わざるを得ない。すなわち、「ガラパゴス化」が進んでいるということではないだろうか。日本経済も空白の20年というガラパゴス化の状態の中にあるが、それでもまだなんとか世界第3位の経済力を保持している。日本企業の技術開発力も、米欧になんとか追随し、中韓の追撃を振り払い続けている。それに比べれば、大学は独自の理由、動きで劣化し続けているようにしか見えない。日本経済は非常な苦境にあえいでおり、今、日本はアベノミクスで経済の活性化がなるかならぬかの瀬戸際で歴史的な挑戦をしている。本来的に大学にはこれを支援する活躍をしてもらいたいところなのに、まさに逆の動き、足を引っ張る動きになっているように思える。大学がこんな調子だと、社会に送り出される人材もどんどんレベルを下げ、それはそのまま日本の低落を導くのではないか。ランキングの主要な評価基準の一つが多くの人に読まれる研究論文の数であることを考えると、結局、大学は本来行うべき仕事である役に立つ真の学問・研究をせずに、役に立たない擬い物の「学問・研究」をしているということではないだろうか。文科省、そして主導的な大学で早急に問題点を洗い出し、対策を立てて、改革をしてもらいたいものだ。私は、とりあえず次のことだけをコメントし、お願いしておきたい。
一つは、とにかく現在の大学はいまだに「50年前の価値観、世界観」が醸し出す雰囲気の中で活動しているのではないかということである。というのは、何かにつけて大学の先生たちは「学問の自由」、「権力からの自立」などと叫んでいるが、これなどは大学を治外法権化しようとする行為以外の何物でもないからである。この人たちはいまだに戦前の軍国主義政権の残像を見ているのではないかと思わざるを得ない。つまり、ありもしない夢想に浸って、やるべきことをしていないのではないか。
二つ目には、外国人教員を増やすことは、学問・研究の幅と深みを増すことに貢献するし、ランキングの点数を上げることにつながるから、良いとしても、学問・研究とは無関係な政治的動機で日本批判をする外国人は、大学の活力を削ぐだけの存在だ。大切な国民の血税をこういうことに使うわけにはいかない。
三つ目には、日本の奨学金は優秀な外国人留学生に使うべきだということである。これも、大学のあり方を多様なものとして、活性化に役立つだろうし、ランキングの点数アップにもつながる。しかし、これまでのように、貴重な奨学金をばらまいて、頭数だけ増やすことはあってはならないことだ。できの悪い外国人留学生に、授業料どころか、生活費、小遣いまで出して、遊ばせて、挙句の果ては「反日」知識人として帰国させるようなことはあってはならない。
「英教育専門誌 タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が1日発表した今年の「世界大学ランキング」で、東京大は43位(昨年23位)と大きく順位を落とし、26位のシンガポール国立大(同25位)にアジア首位の座を明け渡した。42位の北京大(同48位)にも抜かれた。東大がアジア首位から転落したのは2010年に香港大に抜かれて以来。日本勢は上位200校に入った数も昨年の5校から2校に減少し、同誌は「近隣のライバルに打ち勝つため、早急に研究投資を増やさねばならない」と指摘している。 日本勢で東大に続いたのは88位の京都大。東大と同様、昨年の59位から大きく順位を下げた。昨年141~165位だった東京工業大、大阪大、東北大は上位200校から姿を消した。 中国(香港を除く)、シンガポールも上位200校入りはそれぞれ2校ずつ。中国のもう1校は清華大で47位、シンガポールは南洋工科大で55位。韓国は4校入ったが、ソウル大の85位が最高で、残る3校は100位以下。」(1日 産経)。
遂に恐れていたことが現実になった。日本は大学ランキングで、長期低落傾向に歯止めがかからず、昨年の段階で、そのまま何もしなければアジア首位の座から転落するのは時間の問題と見られていた。結局、去年から今年にかけて、これらの大学は何も有効な手立てを打てず、ずるずると自壊過程をたどったということだ。今年の結果を見ると、東大が首位から転落したのみならず、日本はシンガポール、中国はもとより、香港、そして実質的には韓国からも抜かれてしまった(200位基準で)といってもよいだろう。そもそも、東大の順位が20位あたりで低迷していたこと自体が、世界第3位の経済力国家、科学技術立国としては、お寒い限りだった。更には、なぜ、人口1億200万人の日本が、人口わずか数百万人のシンガポールや香港に負けなければならないのか?! 評価基準が英語圏の国や多民族国家に有利な配点になっているとか、ランキングはTHE社だけではないとか、多様な機能を持っている大学をこんな数字で評価すること自体にほとんど意味がないなどと言い訳をしてみても、同じTHE誌のランキングで順位を下げ続けているのだから、虚しい。また、THE誌のランキングは最も権威あるものの一つとされている。更には、他誌、社のランキングでも、やはり日本の低落傾向、アジア首位明け渡しの傾向は変わっていないのだから、何を言っても言い訳でしかない。
結局、日本の大学は何かがおかしい、世界標準からずれている、そして世界の変化から取り残されていると言わざるを得ない。すなわち、「ガラパゴス化」が進んでいるということではないだろうか。日本経済も空白の20年というガラパゴス化の状態の中にあるが、それでもまだなんとか世界第3位の経済力を保持している。日本企業の技術開発力も、米欧になんとか追随し、中韓の追撃を振り払い続けている。それに比べれば、大学は独自の理由、動きで劣化し続けているようにしか見えない。日本経済は非常な苦境にあえいでおり、今、日本はアベノミクスで経済の活性化がなるかならぬかの瀬戸際で歴史的な挑戦をしている。本来的に大学にはこれを支援する活躍をしてもらいたいところなのに、まさに逆の動き、足を引っ張る動きになっているように思える。大学がこんな調子だと、社会に送り出される人材もどんどんレベルを下げ、それはそのまま日本の低落を導くのではないか。ランキングの主要な評価基準の一つが多くの人に読まれる研究論文の数であることを考えると、結局、大学は本来行うべき仕事である役に立つ真の学問・研究をせずに、役に立たない擬い物の「学問・研究」をしているということではないだろうか。文科省、そして主導的な大学で早急に問題点を洗い出し、対策を立てて、改革をしてもらいたいものだ。私は、とりあえず次のことだけをコメントし、お願いしておきたい。
一つは、とにかく現在の大学はいまだに「50年前の価値観、世界観」が醸し出す雰囲気の中で活動しているのではないかということである。というのは、何かにつけて大学の先生たちは「学問の自由」、「権力からの自立」などと叫んでいるが、これなどは大学を治外法権化しようとする行為以外の何物でもないからである。この人たちはいまだに戦前の軍国主義政権の残像を見ているのではないかと思わざるを得ない。つまり、ありもしない夢想に浸って、やるべきことをしていないのではないか。
二つ目には、外国人教員を増やすことは、学問・研究の幅と深みを増すことに貢献するし、ランキングの点数を上げることにつながるから、良いとしても、学問・研究とは無関係な政治的動機で日本批判をする外国人は、大学の活力を削ぐだけの存在だ。大切な国民の血税をこういうことに使うわけにはいかない。
三つ目には、日本の奨学金は優秀な外国人留学生に使うべきだということである。これも、大学のあり方を多様なものとして、活性化に役立つだろうし、ランキングの点数アップにもつながる。しかし、これまでのように、貴重な奨学金をばらまいて、頭数だけ増やすことはあってはならないことだ。できの悪い外国人留学生に、授業料どころか、生活費、小遣いまで出して、遊ばせて、挙句の果ては「反日」知識人として帰国させるようなことはあってはならない。
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