橋下府知事と盗撮・盗聴体質

　大阪府教育委員会高等学校課に机上に盗聴器が仕掛けられていた、という問題が発生しました。
　他人の家や事務所に無断で盗聴器を仕掛けるのは、仕掛ける行為そのものだけでも住居侵入罪が成立することがあります。
　ましてや、他人のプライバシーを侵害することになる盗聴により、情報を流すのは電波法違反です。その他、電気通信法など、様々な法律に抵触するおそれのある盗聴。
　ましてや、府知事ともあろうものが、「くそ教育委員会」などと、ばかげた発言をくりかえす教育委員会のなかで発生した盗聴事件。
　橋下府知事は、盗聴事件の関連性を否定します。
　しかし、橋下府知事は、児童福祉館での盗撮を指示していたように、盗聴・盗撮を違法だとも思わない危険な思想の持ち主と言わざるをえません。今回も、「企業でも盗聴はよくあることで、たいした問題でない。」とのコメントは、常軌を逸しています。
　今回の盗聴事件が、仮に、府知事の指示でないとしても、府知事の日頃の態度が、大阪府職員に間違った観念を植え付けているように思います。
　マスコミ受けする橋下府知事のいうことを、そのまま鵜呑みにしていこうとする、マスコミの姿勢も、とても危険なことです。
　自分を批判する対象には、ヒステリックにがなり立て、あるいはセンセーショナルな発言をして注目を集めようとする橋下府知事の手法は、タレント時代の彼がマスコミ受けを意識するテクニックだったに違いありません。
　しかし、橋下府知事の大人げない態度は、地方公共団体を代表するものの行動として容認できるものではありません。
　茶番劇を演ずる橋下府知事を、マスコミは、どうして批判しないのでしょうか。
これは、マスコミが、橋下府知事の行動が大衆受けしている、と位置づけ、甘やかしているからに他なりません。
　これを批判することにより、マスコミの１報道機関が、大衆から逆に叩かれるのではないかと、おそれているからではないでしょうか。
　近時のマスコミのふがいなさには、困ったものです。
　正義を主張し、民意をリードするのが、マスコミの役割でしょうか。
　橋下府知事に対しては、マスコミ受けするから何をしてもいい、という勘違いを、速やかに捨て去るべきでしょう。
　政治を、遊びでやってもらっては困ります。
　すべて、府民の生活がかかっているのです。