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第21回 第2部 第48問

2013-08-26 09:56:46 | 第4章

PCを買い取ってもらう際、情報漏洩を防ぐために施す対策として、もっとも適切なものを1つ選びなさい。

a. 個人情報などが入ったファイルを、ごみ箱フォルダに入れる。
b. OSを再インストールする。
c. 不正プログラム対策ソフトを新規インストールする。
d. HDDデータ消去専用のソフトを使い、HDD全体にランダムなデータを書き込む。
e. HDDにデフラグ(ディスク最適化)を実行しておく。



コムたろう「選択肢が5つある問題は難しいなぁ・・・。」


ドット先生「ははは。落ち着いて一つずつ考えていこうね!」


コムたろう「うん。まず『a』はまずいよね!?ゴミ箱にいれてもゴミ箱を覗けばまだファイルが見れる状態だもんね?」

ドット先生「そうだね。ゴミ箱を空にして初めてデータが消去されるから『a』は不適切だね。」
「じゃあ『b』はどうかな?」

コムたろう「OSを再インストールかぁ。OSだけ入れ替えても個人情報のファイルは残ってしまうような気がするなぁ。」

ドット先生「そうだね。OSと個人情報等が保管されている領域は別物なんだよ。」


コムたろう「次の『c』も不正プログラム対策ソフトのインストールをしても、PC内のデータは残ってしまうから不適切だよね?」

ドット先生「その通り!」


コムたろう「次は『d』かぁ。」
「データ消去専用ソフトを使うからこれは正解だと思うけどHDD全体にランダムなデータを書き込むってどういうことだろう?」

ドット先生「これはねHDDのデータの消去をするときにデータ消去専用ソフトが新たにデータを上書きしてしまうんだよ。」

コムたろう「どういうデータを上書きするの?」


ドット先生「ソフトにもよるけど数字の0とか1をランダムに上書きするんだよ。上書きしてしまえば復元はできないからね。」

コムたろう「どうして上書きする必要があるの?」


ドット先生「まず一つめの理由は、HDDのデータはゴミ箱を空にして削除しても、実は残ってるということ。」
「データの保管場所とかを記録した管理領域に削除した事が記録されるだけで、イメージ的にはねぇ・・・本の目次からは消えたけど実際の中身のページは残っているような状態になるんだ。」


コムたろう「え?じゃあ見ようと思えば見えちゃうの?」


ドット先生「それを見えるように復活させるのが、データ修復ソフトだね。」


コムたろう「へぇ~、なるほど~。」


ドット先生「そこで、復活できないようにランダムなデータで上書きするんだ!」


コムたろう「そういう事か~!」


ドット先生「だけどまだ安心しちゃいけないぞっ!2つ目の理由が残ってる。」
「実は残留磁気ってものがあってね。1~2回上書きした程度ではまだ微かに残った磁気の痕跡を読み取れちゃうんだよ。」


コムたろう「ええ~!?」


ドット先生「だから消去専用ソフトでは何回もランダムなデータで上書きすることで、残留磁気さえも読めないようにしちゃうんだ。」
「イメージ的には次の写真のような感じかな。」

21248

コムたろう「あ~、こんな事務用品見たことあるよ!」
「単色で塗りつぶすよりも、こっちの方が読み取りにくいんだよね!」

ドット先生「そういう事」


コムたろう「という事で、この選択肢『d』が正解なんだね!」


ドット先生「正解が分かったところで・・・最後の選択肢『e』のデフラグって、コムたろうくんは聞いたことあるかな?」

コムたろう「聞いたことあるけどよく分からないや~。」


ドット先生「たとえばHDD上にAAというデータがあったとして、新たにBBBというデータとCCCCというデータを追加したとしよう。」
「そうするとHDDのデータに保管されている順番はAABBBCCCCになるよね?」


コムたろう「うん。」


ドット先生「この内BBBのデータを削除したらどういう並びになるかな?」


コムたろう「えーっとAACCCCになるのかな?」


ドット先生「それがちがうんだよ~!BBBのスペースは空いたままだからAA CCCCが正解なんだ。」


コムたろう「そうなの!?」


ドット先生「そして新たにDDDDDというデータを追加したらどうなると思う?」


コムたろう「うーん。AAの後のスペースには入らないからAA CCCCDDDDDかな?」


ドット先生「ところがどっこい、AADDDCCCCDDになるんだよ。」
「まぁ、毎回必ずそうなるわけでもないけどね。」
「こういったデータがバラバラに保管されるのを断片化っていうんだ。英語ではフラグメンテーションだよ、ちなみにフラグメント(複数形でフラグメンツ)が破片とかそんな意味ね。」
「そして、このDDDDDのデータを読み込むときDが離れて保管されているから読み込みに若干時間がかかるんだ。」


コムたろう「へ~そうなんだ!?」


ドット先生「だからこの離れたD達をひとまとめにしたいよね?」


コムたろう「AADDDDDCCCにするってこと?」


ドット先生「そうだよ!こうすることによってDのデータを素早く読み込むことができるようになるんだ。」
「こういう断片化されたデータをまとめることをデフラグというんだ!」
「デフラグは、デ+フラグでここでのフラグはフラグメンテーションの略で、デってのは単語の頭に付いて否定の意味にする言葉だよ。」


コムたろう「デフラグって聞いたことはあったけど、そんな意味があったんだね~。なにかの旗かと思ってたけど違うんだ~。」
「またひとつ賢くなったよ!」


ドット先生「というわけで、デフラグをしてもHDDの中のデータの並びがきれいになるだけで、情報漏洩の防止にはなんら効果がないね。」

コムたろう「なるほど!よくわかりましたぁ。」







【 第21回 第2部 第48問 解答&解説 】
[解答]d.
[解説]
a. 不適切。ゴミ箱フォルダに入れただけでは読み取りが可能である。
b. 不適切。OSの再インストールだけでは、別領域に保存されたデータは残ったままである。
c. 不適切。不正プログラム対策ソフトをインストールしても、HDD内に保存されたデータは読み取り可能である。
d. 適切。HDDデータ消去専用のソフトを使うことで、他の人に読み取られる心配がなくなる。
e. 不適切。ディスクの最適化をしたとしてもデータが残っているので読み取り可能である。


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