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オー、捨てないと!

隠れオタクな会社員の買い物や感じた事

HRT

2014-01-23 23:23:50 | ミリタリーコレクション
1月という事で新番組が各種放送されています。
アニメの新番組の話はともかく、ドラマの新番組も始まっています。
ドラマの場合、病院モノと刑事モノが鉄板と言った感じですが、
今回はちょっとずれて医者では無く災害派遣医療チーム(東京DMAT)、
刑事では無く警察の特殊部隊を舞台にしたものがやっているようです。

後者の方、1話をちょろっと見ていたのですが、有名な{SAT」では無く、架空の別な部隊のご様子。
何でも「犯人を殺すのではなく捕まえるのを主眼にする」ティームなんだそうで…。

ふと頭をよぎったのは米国FBIの擁する特殊部隊、HRTの存在でした。
HRTは「Hostage Rescue Team 」の略で直訳すると「人質救出班」となります。
あくまで主任務は人質の救出ですが、
創設のきっかけはFBI関係者が米軍の対テロ部隊・デルタフォースの訓練を見学した際、
手錠を持っていない事を質問すると「死人に手錠はいらない(=犯人を捕まえるつもりはない)」と言われたのがきっかけとされています。

最も、彼らとて人質の無事救出を優先するので犯人を裁判に立たせるのは難しいとどこかで聞いた記憶が。

でもって動画とか無いかと探してみたら最近の公式動画が出てきました。

Hostage Rescue Team Marks 30 Years


米軍の特殊部隊の映像、って言われても信じちゃうような感じですが、最近のSWATも迷彩服が多いから…(震え声)

なお、FBIにもFBI-SWATという特殊部隊があるのでパッと見ではよく分からない。

余談ですが、黒づくめのSWAT装備って昔日本でも流行りましたが、今見るのは自宅警備隊くらいですね…。


さらに余談になりますが件のドラマ、
人質をとって立てこもっている犯人を制圧するのに隣の部屋から拳で壁ごとブチ抜いて犯人を殴って制圧しててファッ!?ってなりました。
お口直しに映画からイギリス・SASが同様の場合にどのような作戦をとるか見てみましょう。

Who Dares Wins, Part 12 of 14


1982年のイギリス映画「ファイナル・オプション」(原題:Who Dares Wins)より。

なお、対テロ部隊の隊員がテロリストに躊躇なく引金を引くのは人を殺したいからでは無く、
テロを止めさせる、という大きな目的があるのをお忘れなく…。
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機動戦闘車 公開

2013-10-09 23:54:17 | ミリタリーコレクション
防衛省が開発を進めている「機動戦闘車」が今日、初めて報道陣に公開されました。

【HD】機動戦闘車(MCV:Maneuver Combat Vehicle)


形式的にはイタリアのチェンタウロとよく似たデザインで
装輪式の車体に戦車の様な砲塔・砲を組み合わせた車両です。

これは高い火力を持った車両に高い機動力を与える事で
有事の際に迅速に戦力を移動させることを目的にしています。

素人が何言ってもアレなので詳しく知りたい方はここらへんを参考に→「防衛省技術研究本部、新型戦闘車両を公開」(Yahoo!ニュース)

主砲は74式戦車と同じ口径となる105mmライフル砲で74式と同じ弾薬が使えるそうです。
ただし装填は人力。
見方によっては砲塔は10式戦車に似てますね。

RWSを開発中で10式戦車や機動戦闘車に搭載の予定があるとの噂もありますが…本当かな?
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零戦展示 追補

2013-09-26 21:48:25 | ミリタリーコレクション
所沢航空発祥記念館での零戦関連の展示、その他。

先ずはエンジン始動前の給油作業。

翼内タンクはこんなところから入れるのか…。
始めて見る光景にちょっと感動。

余談ですが、この後、給油を終えて脚立を降りたPOFのジョン・ヒントン氏が消火器に躓いて転倒するアクシデントが。
かなり痛そうでした…。

とはいうものの、その後、プロペラなどをウエスで拭いて回るジョン氏の姿にいかにこの機体が大切にされているかを知ることができました。


同じく特別展示に出されていた九五式射爆照準器。

零戦の先代、九六式艦戦に搭載されていたオイジー照準器の照準環を爆撃用に変更し、九九式艦爆等に搭載されたもの。
画像右側が先端で、風防から外に突き出すため、オイル等で汚れないよう、使わない時は機内から操作して蓋をするようになっている。

照準器を覗いたところ。

爆撃用の照準目盛りが見える。
ガラスケースに入っていたが、こういう展示をしてくれるのは有難い。

火星エンジン。

三菱製で有名な一式陸攻、二式大艇、局地戦闘機・雷電等に採用されていた。
厚木基地に埋まっていたものを掘り出した物だそうです。

エンジンと言えば川崎のハ40が常設展示であるらしいです(見てる暇なかった)。

その他常設展示。
陸上自衛隊が使っていたH-19。
機内が見学可能で実際に入ってみました。


こちらは「空飛ぶバナナ」ことV-44ヘリコプターのコックピット。
これも機内やエンジンが展示されてました。


とにかく常設展示をロクに見られなかったのが残念です。

航空発祥記念館の外、周囲にある航空公園に展示されているYS-11。

戦後初の国産旅客機で設計に零戦の堀越二郎の他、隼に携わった太田稔(中島飛行機)、飛燕の土井武夫(川崎)、
二式大艇・紫電改の菊原静男(川西航空機)、航研機の木村 秀政といった「5人のサムライ」に加え、
実機製作の指揮は東條英機の二男、東條 輝雄と戦中の航空産業の集大成となっている。

とまあ、見所満載のスポットで航空機好きなら一日いても楽しめるスポットでした。
ロクに見られなかったのが悔しいのでいつかじっくり見に行きたい…。
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零式艦上戦闘機 五二型 後編

2013-09-12 23:27:26 | ミリタリーコレクション
先日に続きまして所沢航空発祥記念館で展示されていた現存する唯一飛行可能な零戦のレポート。

再度左側面から。

翼端灯が単なる塗装に見えたので機能させていないものと思い込んでましたが、
こういうものなのかもしれません…現在とは色々違うしね。

主翼の画像手前側にあるのは速度を測るためのピトー管。
米国製のものに換装されているようである。

主脚のカバーは上下2つのカバーがついており、
脚柱の沈み込み具合でどの程度の荷重がかかっているか分かるように赤・黄・青の色が出るようになっているはず…なのだが
全て隠れてしまっている(塗装はしてある)。
塗装位置が悪いのか、それともこういうものなのか…?

その主脚のアップ。

現地ではよく分からなかったが、帰ってきてからよく見てみると日本語の銘板が着いている。
やたら綺麗な銘板は復元かもしれないが、脚自体はオリジナルの萱場製作所製(現カヤバ工業)らしい。
以前、某鑑定番組に同じ零戦の主脚を出していた人がいたが、あんなに大きい物、普段どうしてるんだろう…。

その他の展示。
色々と展示されていたがこれはその一部。

設計主任、堀越二郎氏の写真や有名な零戦パイロット、坂井三郎氏のサイン、実物計器や胴体内燃料タンク等。

武装類の展示。


左側は主翼内に装備される九九式二号二〇粍機銃。
零戦は当初、翼内に銃身の収まる九九式一号銃だったが、途中から威力を向上させるため、長銃身の二号銃に変更された。
これらはスイス・エリコン社製の20mm機関砲、MGFFをライセンス生産したもの。
大型の爆撃機をも撃墜可能な大口径機関砲は米軍もその威力を恐れたが、
捕獲した零戦をテストした米軍はその運動性能があって初めて価値があるとして自国の戦闘機への20mmクラスの機関砲搭載を諦め、
ブローニング系、12.7mm機銃を多数搭載する道を選んだ。
実際、零戦搭乗員の間でも二〇粍機銃は威力が高いものの、初速が遅くて機動時の命中が悪く、
携行弾数も少ないといった不満もあったようだ。
余談だがこの銃の改良を行った河村正弥博士は戦後、陸上自衛隊向けの62式機関銃の開発を行っている。

中央は三式十三粍機銃。
コルト・ブローニング系の機関銃で後期の零戦に装備されたが、
今回展示の零戦は五二型であり、本来この機銃は装備されてなかったはずである。
零戦五二型までの固定武装は
・二〇粍機銃二挺(翼内)
・七粍七機銃二挺(機首・プロペラ同調)
であったが、
威力向上のため五二丙型においては
・二〇粍機銃二挺(翼内)
・一三粍機銃二挺(翼内)
・一三粍機銃一挺(機首・プロペラ同調)
に変更されている。

これら機銃類は表面が荒れていたのでどこかから回収してきたものと思われます。
靖国神社・遊就館には確かきれいなものがあったはず。

画像右端はエンジン始動用の慣性始動機(イナーシャ)とそのハンドル。
本来はエンジン・カウリング内に装備され、外からハンドルで回すことでエンジンを始動させますが、
流石にこの機体ではモーターで始動できるよう、改造されている。

31日のエンジン始動見学会では機体の手前に置いたイナーシャを実際にハンドルで回してから始動することでこの作業を模擬していました。


射爆照準器(OPL)の展示。

零戦はそれまでの戦闘機に装備されていた光学式照準器(ライフルスコープの様なもの)と異なり、
機銃の照準用に光像式照準器を装備した。
これはハーフミラー式のガラスに電灯でレティクル(照準環)を投影するもので、
光学式と異なり風防から突き出させる必要が無く、空気抵抗や汚れに対して強く、
覗きこむ必要もないので照準が容易になった。

先進的な照準器ではあるのですが、実際のところドイツから購入した航空機に装備したReviのコピーであり、
アクタン島で初めて捕獲した零戦を見た米軍の技術者は照準器を含めた操縦席内の計器等が欧米の模倣であることに一目で気付いたという。

この照準器、前方に模型の飛行機が吊るされており、後ろから覗きこんで実際に狙えるようになってましたが、
並んでたし、時間が無くて無理でした…。

光像式照準器は実物が少ないうえに人気が高いので結構高いです。
私も欲しい。

とまあ、とりとめもなく零戦の展示について書いてみました。
ある種、象徴的な戦闘機であり、飛行は不可能でも国内の数か所に展示されている所がありますので、
一度現物を見てみるのも悪くないかと思います。
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零式艦上戦闘機 五二型

2013-09-06 00:02:02 | ミリタリーコレクション
先日エンジン始動・タキシング見学会をレポートした
所沢航空発祥記念館に来ていた米POF航空博物館所属の零式艦上戦闘機(零戦)ですが、
夕方までは記念館館内にて展示されました。
今回はこの様子をレポートしたいと思います。

館内での展示は通常展示とは異なり、パーテーションで区切られていました。

左斜め側面より。
先日も書いた通り、この機体は1943年に中島飛行機で製作され、1944年のサイパン島で米海兵隊によって捕獲されたもの。
同時に捕獲された機体の1機は現在、米・スミソニアン航空宇宙博物館に展示されているという(飛行はできないようだ)。

右斜め前方より。

エンジンオイルが漏れるようでオイルパンとステンレス(?)板を置いて対応している。
三菱重工の開発した零戦だが、本家三菱は新型機・雷電の試作や度重なる空襲により生産に全力を注ぐ事ができず、
中島飛行機の方が生産性が多かった。

もとより零戦のエンジン・栄は中島飛行機のものである。
これは十二試艦戦として試作中、三菱製エンジンでは要求を満たせないと判断した設計陣の英断だったが、
この機体:三菱、発動機:中島の組み合わせに用兵側である海軍は固定観念を持ってしまい、
後の海軍機の設計・試作に問題を残すこととなってしまう。

しかしまあこの戦闘機を見に行くために乗っていったのが
中島飛行機が分割した企業の一つであるSUBARUの車と言うのもなかなか興味深い話ではある。

主翼前縁より突き出している棒状のものは二〇粍機銃の銃身。
当初の零戦では機銃の銃身が短く、全て翼内に収まっていたが、長銃身化に伴い、こうして突き出すようになった。

館内の階段を利用し、やや上方から見た零戦。

この日はまだ夏休み中とはいえ金曜日の平日。
であるのに大変なにぎわいようだった。

太平洋戦争当初は全体がグレーっぽい(明灰白色でしたっけ?)塗装だった零戦も南方での作戦が増え、
機体上面は暗緑色に塗装されるようになった。

風防を通して見える座席にも注目。
これもオリジナルのものを使っているのだろうか、軽量化のために多くの穴が空いている。
零戦が戦争初期に強さを誇った理由の一つとして高い運動性が挙げられるが、
逆に防弾装備は全く施されていない。
これは海軍側の要求に含まれていなかったせいだが、
優秀な搭乗員が消耗していくと未熟な搭乗員が次々と失われる理由ともなった。

戦争中期に米海軍の投入したF6Fヘルキャットでは
防弾座席・防弾ガラスに加えて燃料タンクにも防漏処置が施されるなど防御性能にも配慮がなされた。
機体は量産できても搭乗員の育成には時間がかかる。
この辺り、日米の設計思想の差が如実に表れている。

余談だが、この機体の内部、操縦席周りは緑系の塗装が施されているようだが、
実際には青系の塗装がされていたと言われている。

操縦席左側面外側のアップ。

折り畳み式の足掛けと収納式(だったかな?)の手掛けが出ている。
話には聞いた事があったが、実際に使用状態にしてあるのは初めて見た。
稼働機ならではの光景で、感心してしまった。

続きます。
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富士総合火力演習 2013

2013-08-26 23:38:42 | ミリタリーコレクション
去る25日の日曜、東富士演習場において恒例の富士総合火力演習が実施されました。

例年同様、今年も行けませんでしたのでニコニコ動画の中継を拝見していましたが…
生憎の天候で標的が見えない事が多く、射撃中止が多かったですね。
現地に行かれた方はちょっと残念でしたね。
しかし逆に爆発による衝撃波はしっかりと見えました。

後段演習においても悪天候用のシナリオ?で近距離射撃が多かったですが、その分、見ていて楽しめました。

正確な射撃で戦車砲用の標的が穴だらけになっる姿は驚きですね。

相変わらずニュースでは「使った弾薬の価格がいくらだ」とかお決まりの文句を言ってましたが、
基本は「国民に日頃の成果を見てもらう」イベントであるとともに、
その能力を海外にも示すイベントであることを忘れてはなりません。
各国の駐在武官(つまりは軍人)も招待されますしね。

まあ、実際のところ「券はあるよ」って言われたのですが、平日…憧れの夜間演習券もあったのですが流石に厳しかったです。
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マスク考 その5

2013-08-06 05:42:34 | ミリタリーコレクション
さて、ダラダラとやってきたこのシリーズ。
今回はまとめとして手持ちに無いものの、特徴的な物を列記して行きたいと思います。

とりあえず、基本的に軍の放出品は使用期限切れのコレクション品ですので注意してください(この辺の記事参照)。


・ドイツ GM30/GM38ガスマスク
ドイツ軍が第二次大戦中に使用した特徴的なマスク。
近代戦で化学戦が行ったのは第一次大戦中・イープル戦線におけるドイツ軍が最初だが、
その後、高濃度・長時間のガス攻撃に備えるべく各国が大型のキャニスターを備えた隔離式のマスク(ホースがついてるタイプ)を採用、
第二次大戦まで続いたのに対し、ドイツ自体は小型の吸収缶を備えた直結式を使い続けた。

特徴的な金属製の缶ケースと相まってコレクション性が高いです。
戦後型でいいので欲しいですが…。

余談ですがあのケース、近年では安価なレプリカが手頃な値段で手に入るようになりました。
プレス製とはいえ大量に作らないとコストが高くつくのでレプリカは困難であると20年ほど前には言われていましたが、
映画用などの需要で作られるようになったようです。
いい時代になりました。


・日本海軍 九三式防毒面
大戦中の日本軍で挙げるとこれ。九七式でもよいのですが。
陸軍の物と違って海軍の物は専用のファイバー製トランクに収納されているのが特徴(ちょっと記憶が曖昧で形式によるかもしれません)。
このトランク、たまに骨董品で出てきますね。
また、海軍の物は吸収缶の底部に「別缶」と呼ばれる特製の吸収缶が存在。
これは艦内の事故や火災の際に発生する一酸化炭素に対応するためのもの。
これれがフルセットだとかなりの家宝と言えるかも。

陸軍の物もそうですが、あまり程度の良いものが残っていないのが難点ですね。


・米軍 M5アサルトガスマスク
同じく大戦もので米軍のものを挙げるとするとこれでしょうか。
ノルマンディ上陸作戦に使用され、映画「プライベートライアン」でも登場した黒いゴム引きのバッグが特徴。
機動性向上のため、それまでの隔離式を止め、直結式にしたのが特徴。
吸収缶に異物侵入防止のカバーが着くのも珍しいですね。
大戦中のマスクだとヘビーウェイトでもライトウェイトでも程度のいいものを持っていたら自慢できる気がします。

余談ですが個人的にこのM5用のバッグは手にしたことがあるんですよね。
値段も妙に手頃でかなり悩んだのですが…。


この辺まではコレクション用の古いものですが、近代の物を。

・イギリス RF-1ガスマスク
他のガスマスクとはちょっと概念の異なるマスク。
防じんマスクのような形状の簡易防護用のもので布製のストラップで頭部に装着する。
目の防護には別にゴーグルが必要。
NBCフェイスレット(facelet)も同系。
国内ではとあるショップがかつて実用可能な新品を輸入していました。
小型なので避難用としては申し分ないですが、現在は国内に入っていないようです。

同メーカーのレスプロマスクは花粉や大気汚染から呼吸器を守るためのスポーツ用品として売られている。

とまあ、いろいろ書いたのですが、個人的にもっとも優秀と感じたのは
・00式個人防護セット(防護マスク)


自衛隊現用のマスクです。
先代の4形の改良型で眼ガラスの大型化、ハーネスの変更などが行われています。
4形の頃からですが、小銃の取り扱いにはホースを併用できる点、
セットに除染具(スプレー式)が入っている点、
通気性のフードが用意されている点(米軍のフードは通気性が無いぞ)など細かい点に配慮が見られます。
基地祭で装着させてもらった程度ですが、優秀なマスクであると感じました。

個人的には何か作業に当たるとしたらこのマスクを支給して欲しいと思います。

以上、長く(しかも間が空いた…すみません)なりましたが、いち軍装コレクターから見たガスマスクの考察です。
最後にもう一度、あくまで私の現時点の意見であることをお断りしておきます。


しかしこれ書いてる際に知ったんだけど、4形が市場に流れた事あるのね…欲しいわ…。
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マスク考 その4

2013-06-24 21:44:32 | ミリタリーコレクション
続きます。

先ずはお約束として軍の放出品は未使用であっても使用期限切れのコレクション用です。
ウチの記事ですがこのへんの注意を参考に。

・ドイツ M65ガスマスク

戦後(実際には戦中にもあったが)、イギリスや米国のガスマスクがキャニスターの取り付け位置を左側面に持ってきたが、
ドイツは面体正面のままで通した。
世界で初めて近代戦で毒ガスを用いたドイツとしてはこの方に利点を見出したのだろう。
私の勘違いでなければ戦後すぐは大戦中同型、その後は2000年に新型が採用されるまでずっとこのM65であったはず。
冷戦の最前線で化学戦に長けたソビエトと対峙していたドイツが使っていたという意味は大きいだろう。

≪所感≫
ずっと採用されていたと書きましたが、当然ながら細部の変更があり、
ハーネスの形状やストラップ固定部分の金具の違いなど数種類あるようだ。
また、ケースも初期の小型のファスナー付きバッグ、後期にはNBC戦用アクセサリーが収納可能な大型ゴム引きバッグがあった。
最初期は大型缶ケースでしたっけ?

完成された形なのだろう、とは書きましたが、
鼻の部分という一般と異なる高い位置にある排気弁はマスク内の溜まった水分(特に寒冷期に於いて顕著になる)の排出をやりにくくし
(伝声効果に期待したのかもしれないがもっと大きくするべきでは無かったか)、
また、金属製の排気弁カバーは固定されており、排気弁の交換もできないようだ。

このような欠陥となりうる部分が長いこと放置された理由は不明だが、少なからず不具合があったはずだ。

以前より時々中古品が出回っていたが、昨年、まとまった数が放出されたようで私も2個目として入手したものが画像。
中古品では外されている事の多かった(むしろ着いている個体を見た事が無い)首から下げるストラップが着いているのが嬉しいところ。
だがショップ側がどういう気を利かせたのか、新品のキャニスターの封を解いてわざわざ接続した状態で送ってきた…。

かくしてマスク本体は比較的入手しやすい気がするが、他の国と比較してバッグの入手がしにくい気がする。
ゴム引きのバッグがハードな扱いに耐えきれず、放出時には使用不能になっているのかとも思うがさて…。
私も大きい方のバッグは持っていない。


・ドイツ M2000ガスマスク

長年使い続けたM65に変わり2000年(多分)に採用された新型。
ボイスミッター内蔵、給水機能の付与など世界的な水準に追いついた。
(やっぱりそれまではM65を更新する余裕が無かったんじゃ…)
排気弁は交換可能になり、マスクの下部についた事で水分が溜まることも無くなった。
また、レンズ部にはスモークカラーやレーザー防護用の外付けレンズが装着可能になった。

≪所感≫
昨年入手できた管理人ご自慢のマスク。
キャニスターの偏芯構造が謎でしたが、手に入った事でなるほど、と。
ちなみに独特のキャニスター接続部分ですが、NATO標準のねじ込みキャニスターも装着可能になっています。
ハーネスもゴム製では無く布製になり、装着感が向上した。

画像はレーザー用レンズ装着状態ですが、固定方法が心許なく、簡単に外れる恐れ。
多分後に改善されると思いますが…(マスクの右にある緑色のケースがレンズのケース)。
バッグは内側がゴム引き防水加工のされたナイロン製。
ドイツ軍のピストルベルトに装着可能ですが、肩掛け用ストラップや胴体固定用ストラップがあるようです(ついてない…)

装着感が良好でキャニスターが偏心している(4方向に固定でき、左利き用に右方向に寄せることも可能)ので
小銃の取り扱いも良好で優秀なマスクであると感じました。
個人的にキャニスター位置は横に持って来るよりも、正面に持ってきた方が扱いやすいのではないかと思っています。
ただし外付けレンズの装着だけは何とかして欲しいものです。

ストラップ固定部分などが樹脂化されており、金属部分がキャニスターロック用のスプリングのみというのも特徴ですね。

余談ですが、ドイツ・ドレーゲル社が開発元だと思うのですが、手に入れた物はキャニスター共々MSA社製である。
MSAって米国のメーカーだよね…現地法人なんだろうか。
自慢のコレクションではあるのですが、この記事を書くにあたって調べてみたらより揃っているセットを所有している方が国内におられるようで
ぐぬぬってなってみたり。

長くなりましたが、以上で手持ち物ので特徴的な物のミニレビューを終わります。
次回はガスマスク総まとめとして「このマスクがすごい」、およびもっとも優秀と思われるマスクの考察をお送りします。
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マスク考 その3

2013-06-17 21:33:36 | ミリタリーコレクション
まだまだ行きます。

お約束。
軍用のガスマスクは新品の放出品であっても期限切れの使用不能品です。
この辺の記事を参考にしてください。

どうしても私のコレクションの関係上、米軍がメインになってしまいますね。

・米軍 M9A1

(画像は同形式のフィンランド軍用。 実物は奥に入ってて出せなかったんで…)

ベトナム戦初期に使用されたタイプ。
第二次大戦まで使用していた大型のキャニスターと面体をホースで繋ぐ隔離式を止め、
小型のキャニスターを本体に取り付けたが、ライフルの照準が容易なように左頬部(右利きの場合)に装着した。
この形式は大戦中に限定数が生産されたM5アサルトガスマスクと同形式である。

≪所感≫
外見上、やたら大きな鼻の形のモールドが特徴。
何でかはよく分からない。

旧式のマスクながらそのライフルの照準のしやすさは特筆もので右利き・左利き共通の面体を作り、
使わない方の取り付け部を塞いでいる後のM40などと比較して無駄な出っ張りが無いため使用感は上。
ただし面体が小ぶりなのか、装着時にアイレンズがかなり目に近い気がする。

収納バッグは旧来と異なり、装備の都合から太もも部に装着するのが標準となったが、
M17以降の物と異なり、マスク保護用の樹脂板が入っていないせいか、マスクを入れた状態ではかなりゴツゴツする。

このマスクはバッグ、キャニスター、曇り止めキットなどと大型の金属缶に密閉されて入っているのが特徴。
数年前にまとまった数が比較的安価で放出されたので手に入れた方も多いはず。
最近は流石に見かけなくなってきたが、あんな超絶ミントコンディションの物を手に入れて開封してしまった御仁もおられるのかと思うと何とも…。
程度のいい中古を持っているので未開封品を手に入れたいと思っているのですが、
開けられない缶詰を手に入れることに意味なんてあるのでしょうか。

当然の事ながらキャニスターが右頬につく左利き用も存在します。
未使用品の缶入りの場合、当然の事ながら外にペイントされてますし、
バッグも同梱されているせいか、いちいちスタンプされています。
例えば「M L」とスタンプがあれば面体サイズがMでキャニスター取り付け位置が左(Left)で右利き用となります。
参考までに。

このマスク、結構色々なところに影響を与えたようで、画像のフィンランドの他に
韓国(KM9A1)、日本(2型)、イギリス(警察用)等、よく似たマスクが開発されている。


順序が前後しますが米軍のM40以降の比較的新しいマスクを手短に。

・米軍M45ガスマスク
特殊部隊用に採用された?ガスマスク。
キャニスターが側面につく形式で全体的に見てM40と大差ないのですが、
アイレンズが小さくなっており、かえって視界が狭くなっているのではないかと不安になるものである。
一度手にしてみたいけど、物が少なくて高価なので、手に入れる意味は無いかな、という個人の感想です。

・米軍M50ガスマスク
米軍現用。
少なくとも数年前の時点で沖縄の米海兵隊・米空軍に支給が開始されています。
特徴は薄型のキャニスターを両頬部に装着(M17の内蔵とは異なり外側)しており、
アイレンズは米陸軍採用としては珍しい左右一体成型。
クリアーやグレーのアウターレンズを装着可能。
当然、給水機能やボイスミッターは標準装備。
製造は英軍のS-10と同じAVON社(の米国法人)である。
同社の公式ページはこちら

これ、M17みたいにライフルの照準ができんのじゃないか…?
あと、何気にNATOの共通フィルター規格を無視しちゃってるんだよね。
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マスク考 その2

2013-06-12 21:26:35 | ミリタリーコレクション
先日の続き。

お約束として放出品は実用不能なコレクション用です。
この辺参照。

・米軍M40

湾岸戦争のM17と異なりイラク戦争で有名になったタイプ。
M17のフィルター内蔵を止め、オーソドックスなキャニスター外装に戻したタイプ。
当然ながらボイスミッター内蔵、給水機能あり。
左利き用は右頬部にキャニスターがつくが、製造時に反対側は塞がれるので手元に来てから取り付け方向を替えることはできない。
これはイギリスS-10と同じ。

同系のM42は戦車兵用でキャニスターでは無くホースが着き、戦車内の空気供給装置に接続されるが、
外に出る際は歩兵用と同じキャニスターをOD色の樹脂製キャリングケースに入れて接続する。
バッグはM40、M42共通のため、このホースを接続したりする部分が設けられている。
また、M42にはマイクロフォン接続用端子がボイスミッター部にあり、
内部にマイク、外部にコードを接続することで無線等の通信機が使用可能となる。

専用のフードはM17の物と異なり顔に当たる部分が黒いゴム製でフードの着脱が容易になっている。
M17はこの作業が大変だった…。
このゴム部(セカンドスキン)を独立させたタイプがM40A1・M42A1(他の変更があるかもしれません)。
ちなみにセカンドスキンが独立したのは防護服の形式変更が理由と思われます。
旧来、米軍の化学防護服はフード無しの防護服とフード付きガスマスクの組み合わせでしたが、
フード付きの上衣を持つサラトガ防護服に変更されたのが理由と思われます。
現用の防護服であるJSLISTもフード付きのため、同じく現用のM50ガスマスクにはフード自体が無いようだ。

≪所感≫
キャニスターが側面に移った事でライフルの照準が容易になったかと思いきや、右利き用・左利き用共通面体のため、
使わない方の取り付け穴を塞ぐ金属キャップが邪魔で結構やり難い。
アイレンズはそれまでの逆三角形から底辺を延長させ視界が広くなっている。
アイレンズにはダメージ防止用のクリアーの他にスモーク、レーザー防護用のグリーンの外付けレンズが存在。
(M17にもレーザー用の外付けレンズが存在)

面体の素材も旧来のゴムよりもOD色の樹脂っぽい素材に変更され、耐久性が高そうだ。

米軍の現用からは外れたのですが、少し前まで使っていたので入手は容易、なはずなんですが、ここ1~2週間の感じを見るに、そうでもないようですね。
数年前までは面体の真ん中をカッターで切れ込み(非軍事化)されたものが纏まった数で出ていました。
実際、10年近く前に沖縄に行った際も払下げ品店で目撃しています。
ちなみにこのカッターによる処置はテロリスト等に悪用されないようにするための措置。
9.11のテロ以降、NBC関連や防弾装備に対する放出が厳しくなったのでいい迷惑です。

米軍採用品だけあって比較的よく纏まっていると思います。


・米軍MCU-2/P

名称から分かるように米空軍が地上部隊用に採用したモデル。
作業がしやすいように一枚ものの大型レンズを採用。
その特徴から海軍でも採用されています。
元々海軍は陸軍と異なり独自のマスクを開発する傾向がありました。

こちらもボイスミッター内蔵で給水機能有。
この辺りのデザインは陸軍用M40と共通です。
むしろマイクロフォン取り付け可能なのでM42と共通と言った方が正しいですね。
製造メーカー(開発も?)がM40と同じMSAなのでその関係と思われます。

特徴的な大型レンズはビニール(?)製で強度が劣るので外側に樹脂製のレンズを装着可能。
これにはスモークのタイプも存在。

≪所感≫
これもM40同様、右利き、左利きでキャニスター装着位置が異なるが、製造時のセッティングであり、各人で変更できるものではない。
やはり同様にキャップが邪魔で小銃の照準がやり辛く、せっかく側面にキャニスターを装着した意味が薄いような(ここはM40、S-10にも感じる)。

海軍が使っている事で「ネイビーシールズ採用」という謳い文句(誰が考えた)でM40よりも需要は高いかも。
在沖の米空軍が新型のM50(陸軍と共通です)の配備が進んでいるため今後放出量は減る気がしますが、
どうしても欲しい方以外はお勧めしません。
ビニール製のレンズがかなりの速さで黄ばみます。
ある程度で黄ばみが止まるだろう気がしますが、さて…。
なお、面体のはライトグレーですが、M40同様の素材で耐久性は高そうであるだけに残念。
コメント (2)
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