goo blog サービス終了のお知らせ 

邪馬台国・奇跡の解法

古代中国の知見と価値観で読む『倭人伝』解読の新境地

●付記3・『後漢書』倭伝の検証

2010-05-18 | 付記3・文献検証始末
 『後漢書』以降に書かれた(倭国との使節外交や文書外交をしていない王朝の)歴史書の伝の末尾を飾る倭伝・倭国伝は、ほとんどが先史を頼りに書かれている。膨大な歴史書編纂にあたっては、伝の末尾まですべてを編纂責任者が手がけるわけではなく、弟子やスタッフに分担を振り分けることなるのだが、編纂を任された担当者の能力によって誤読・誤字・意味違いが頻発している。  こういう「たとえ」が分かりやすいだろう。極限ま . . . 本文を読む

付記3・『梁書』諸夷伝の検証

2010-05-18 | 付記3・文献検証始末
❷『梁書』諸夷伝  『梁書』諸夷伝・倭の条をもほとんど『倭人伝』からの写しである。『後漢書』倭伝同様「『三国志』にいう」といった断わりを入れていないから、3世紀当時の倭国が梁代にもそのまま存在したかのようでさえある。しかも、滅茶苦茶といえるほどに誤字・脱字・錯誤が目立つ。伝の末尾につけ足し的に置かれた倭の条を任されて、先史だけを頼りに書いたであろう編纂スタッフのデキの悪さもまた、他 . . . 本文を読む

付記3・『宋書』倭国伝の検証

2010-05-18 | 付記3・文献検証始末
❸『宋書』倭国伝 『宋書』倭国伝から倭王・武の上表文  「封国は偏遠にして藩の外に作える。昔より祖禰躬ら甲冑を擐き、山川を跋渉して寧處に遑あらず。東の毛人を征すること五十五国、西の衆夷を服わすこと六十六国、渡って海北を平げること九十五国。王道は融泰にして土を廓き畿を遐かにす。累葉、朝宗して歲を愆えず。臣は下愚と雖も忝なくも先緒を胤ぎ、統ぶる所を駆り率い、 . . . 本文を読む

付記3・『旧唐書』の「別種」の検証

2010-02-28 | 付記3・文献検証始末
❹『旧唐書』 ●『旧唐書』の「別種」について  倭人国家と唐との交流は、倭国と称していた時代から日本とした時代にわたって長く続いた。そうしたことから『旧唐書』は、倭国と称していた時代と日本と称するようになった時代とを明確に分けて言及している。  倭国とは古えの倭奴国なり。 京師を去ること一万四千里、新羅東南の大海中に在り、山島に依って居る。東西五月南北に三月行(の領域を版図とする) . . . 本文を読む