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蕩減の真の意味

「償い」ではなく「赦し」

「蕩減復帰原理」定義まとめ

2024年02月14日 | 解説

文鮮明教祖の御言葉、李相憲氏の論文、韓国語聖書、韓国語辞書を元に「蕩減」「蕩減条件」「蕩減復帰」「蕩減復帰原理」の定義をまとめる。

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(一)蕩減復帰原理

 アダムの堕落は神の心情に対して千秋万代にわたって消えることのない深い悲しみを刻みこんだ。その後孫である我々人間が罪を脱いで罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければならない。

 しかし人間が犯した罪は堕落人間自身によっては到底解決することは出来ない。そこには神によるある特別な法則がなければならない。それは何らかの特別な神の配慮がなかったとしたら誰も救われることが出来ないからである。

 また原罪においては血統的なものが根本的に存在する。それ故、原罪を除去するためにメシヤが必要となるのである。


(1)蕩減復帰

①蕩減

 聖書の中でイエスは人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現している。例えばイエスは王から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例を挙げている。(マタイ18/21~35)

 王は「もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい」と命じた。しかしそれでも一万タラントにならないかも知れないが、それで負債全額を蕩減(帳消しに)してやるというのである。

 このようにある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によってその中の一部の少額だけを返済することをもって負債の全額を帳消しにしてやることを韓国語で蕩減(負債の赦し。債務の帳消し。remission)という。

 韓国語聖書にはこの「罪の赦し」「負債の赦し」を「용서(容赦) 37箇所」、「면제(免除)6箇所」、「탕감(蕩減)5箇所」と訳されているが、中でも「蕩減」は一定の条件を立てて借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか無くしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味する。
聖書に記載されている箇所、申命記15/1、2、3、9、31/10ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43


②蕩減条件

 従来キリスト教では、この負債や罪の赦しがキリストの十字架の贖罪によって無条件でなされると説いてきたが、果たしてそうであろうか。マタイ伝18章25節を見ると、蕩減は先ず債務者が出来る得る限り返済することを条件として要求している。

 その後の展開(26~27節)を見ると、「僕の主人はあわれに思って彼をゆるし、その負債を免じてやった」と、一見この僕は無条件で赦されているようにも見える。

 しかしよく見ると、その後僕が自分に負債のある者を赦さなかったことを知った主人は立腹し、『わたしに願ったからこそ、あの負債を全部ゆるしてやったのだ。わたしがあわれんでやったように、あの仲間をあわれんでやるべきではなかったか』と、蕩減を撤回して彼を獄吏に引きわたしてしまった。

 これによって主人は決して無条件に赦したのではなく、債務者自身も他者に対し哀れみ(体恤)赦し(蕩減)を実践するという条件を無言の内に要求していたことがわかる。

 イエスはこの喩え話を通じて「あなたがためいめいも、もし心から兄弟をゆるさないならば、わたしの天の父もまたあなたがたに対して、そのように(蕩減を撤回)なさるであろう」(マタイ伝18章35節)と説いている。

 これからまた、蕩減を受けるためには負債の返済という外的条件だけでなく、「ゆるし」という内的条件がより本質であることが分かる。これがイエスが「あなたの敵(怨讐)を愛せ」と言われた根本的理由なのである。

 従来キリスト教が罪の赦しは無条件でなされると説いて来たのに対し、統一原理は、神による罪の赦し、即ち蕩減には内的にも外的にもある一定の条件が満たされなければならないと主張する。この条件を蕩減条件という。

このようにして神は常に誰もが救いを受ける機会が得られるように、その負債に対して、より小さな条件を設定されているのである。


③蕩減復帰

 このように、一定の条件(蕩減条件)を立てて神に罪を赦してもらった後、創造本然の位置と状態へと復帰することを「蕩減復帰」という。
 復帰摂理は、創造目的を再び成就するための再創造の摂理であるから、どこまでも原理によって摂理されなければならない。

 それ故に蕩減復帰摂理においても、神がなさる九五パーセントの責任分担に、その中心人物が担当すべき五パーセントの責任分担が加担されて初めて完成される。
 ここで、人間の責任分担五パーセントというのは、人間自身においては、一〇〇パーセントに該当する。

 従って、それは人間自身が犯した罪であるにも関わらず、神はその罪の九五パーセントを代わって背負われ、その苦労を既になさっておられるということを知らねばならない。

 結局、『私』自身のために神がそのように苦労して来られたということを知って、無限に感謝を捧げなければならないのである。
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「神のゆるし」が消失してしまう現況の英訳法(二)

2023年09月12日 | 解説

"蕩減"だけでも566箇所(英語版では何故か450箇所)あるのですが、私は英語版が「indemnity」と訳したことを問題視しているのです。

韓国語の「蕩減復帰」を直訳すると「(神の)赦しによる復帰」ですが、これを"Restoration through Indemnity"と英訳すると、「(罪人が)賠償金を支払うことによって神との関係を修復する」という意味になります。

そこに神の95%のゆるしはありません。少なくとも英語版の復帰原理・緒論のどこにも書かれてありません。

またアダム・エバ(姦淫)、アベル・カイン(殺人)、及び全ての罪は、「賠償金(indmnity)」を支払えば、「本然の位置と状態」を回復出来ると書かれてあります。

これではメシヤによる贖罪もゆるしも必要としない自力本願の宗教になってしまい、海外ではそこが批判されております。
しかし文鮮明師の御言葉ではそうはなっておりません。

李相憲先生がもっと長生きされて御父様から命じられた「原理」の本を完成しておられたら、この部分ははっきり書かれた筈です。

李相憲氏の「蕩減復帰原理の定義」


英語版 原理講論「DIVINE PRINCIPLE」
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 「蕩減」の英訳:
   indemnity 444
   indemnify  4
   indemnified 2
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   計    450箇所


「神のゆるし」が消失してしまう現況の英訳法

2023年09月12日 | 解説

次の御言葉は文鮮明師が「蕩減」の二文字を原義で語ったケースです。即ち蕩減の原義とは、①負債の減免 ②罪のゆるし。

それが全く異なる「indmnity(賠償。賠償金。)」と訳されたことにより、債権者(神)による特別の配慮(ゆるし)の意味が消失しております。


「蕩減が行く道」1967年6月4日 
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蕩減復帰のみ旨

皆さんは「蕩減復帰」という言葉を学びました。
蕩減復帰ということは、小さな条件を通して大きなこと(負債)を蕩減する(赦す)ことです。

例をあげれば、百人を赦してあげるために一人が代身してサタンに打たれる場にあっても不平不満を言わず、ただ神を思慕して心には天国を抱いてその場に当たる人がいるなら、その善なる一人の人間が打たれる代価として百人の罪が赦されるのです。
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"The Path of Indemnity that We Must Go"4-Jun-'67
https://cafe.daum.net/ckatkfkdrhdqn/VbRY/1683
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Restoration through Indemnity

"You learned the word, “Restoration through Indemnity.” 
Restoration through indemnity means that you will indemnify large issues by making a small condition.
 For example, there are one hundred people who need to be forgiven.
 If there is one person who only loves and longs for God, while embracing the ideal of Heaven in his heart without a word of complaining, despite being beaten by Satan as a representative of the one hundred, the sins of the one hundred people would be indemnified in exchange for his suffering and beatings."
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(直訳)

「私たちが行かなければならない蕩減の道」1967年6月4日
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賠償(金)による回復のみ旨

 「賠償(金)による回復」という言葉を学びましたね。 
賠償(金)による回復というのは、小さな条件を立てて大きな
問題(負債)を賠償するということです。 
 たとえば、赦される必要がある人が100人います。
 もし、百人の代表としてサタンに打たれながらも、一言も文句も言わずに天国の理想を心に抱き、ただ神を愛し慕う人が一人いたとしたら、その百人の罪は、 彼の苦しみと殴打と引き換えに賠償された。
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"Restoration through Indemnity"を率直に訳すと、
「賠償金を支払うことによって神との関係が修復される」
となります。


(参考)

「蕩減」には複数の意味がある
http://101sns.net/?m=pc&a=page_c_topic_detail&target_c_commu_topic_id=12590&all=1
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 1.「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言われるケース
 2.「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言われるケース
 3.「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言われる
   ケース
 4.「蕩減復帰原理」を省略して「蕩減」と言われるケース
★5.「蕩減」を原義で言われるケース
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「蕩減復帰原理」の要修正・要補完10項目

2023年08月28日 | 解説

原理講論の「蕩減復帰原理」は、文鮮明師と李相憲先生の御言葉に照らして、次のような要修正・要補完事項があります。

1.蕩減復帰の必要が生じた内的原因。神の赦しを受けなければならないこと。

「罪人が罪を脱いで、罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければなりません。堕落によって神を悲しませたからです。」(李相憲著「統一民族史観」)

「堕落したアダムは、神の心情に対して千秋万代にわたって消えることのない深い悲しみを刻みこんだ」(後編 第一章 復帰基台摂理時代 第一節 アダムの家庭を中心とする復帰摂理)」

この部分は最初に来なければならない。

※そもそも「原理講論」には「神のゆるし」と言うキリスト教の最も核になる部分が一箇所も記載されていない。


2.原罪は罪人自身には解決出来ない。それ故にメシヤが必要であること。

「誰であったとしても決して全人類の負債を支払うことは出来ない。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「蕩減とは原罪を除去することです。原罪を除去するにおいては、血統的なものが根本的に存在します。それでメシヤが必要なのです。」(御言葉撰集 35-159, 1970.10.13)

(※しかし蕩減復帰は必ずしも原罪だけに適用されていないが。)


3.「蕩減」の原義

「負債などの赦し。借金の帳消し。remission。」精解『韓日辞典』(金素雲編、高麗書林)917頁

「蕩減とは、一定の条件を立てて、借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか、なくしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味します。」(李相憲著「統一民族史観」)

「蕩減の本当の意味は何か。神は私達が負っている負債の総額に充当するために、その内の一定額を支払うことを求めておられる。私達がその条件を満たすことにより、総額が返済されたという立場に立つ。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なすこと」
※これは原理講論の中で蕩減条件の立て方のうち「減償法」の例として記載されているものであるが、実はこれが「蕩減」の本来の意味なのである。

このように「神の赦し」を意味することを説かなければならない。


4.「蕩減」という言葉は聖書に由来する。

「『蕩減』という言葉が、一見耳慣れないようでも、韓国では日常用いられている、ごく普通の言葉であり、かつ聖書に忠実に従った用語である」(野村健二著「天下の愚論-『洗脳の時代』を裸にする」大学と理想83年4月号)

聖書的根拠(出典)
  韓国語聖書に登場する「蕩減」10箇所
  申命記15/1、2、3、9、31/10、
  ネヘミヤ10/31、
  マタイ18/27、マタイ18/32、
  ルカ7/42、ルカ7/43


5.「例(P274~275)」を修正

「例を挙げれば、失った名誉、地位、健康などを原状どおりに回復させるため」
 
「互いに愛しあっていた二人の人間が、何かのはずみで憎みあうようになったとすれば、このような状態から再び、互いに愛しあっていた元の状態に復帰するため」

これらは「蕩減」の例ではない。

「蕩減には必ず債務者と債権者、また罪人と神様の関係がある。」(李相憲著「統一民族史観」)

「蕩減とは、負債に関する概念であると同時に、罪に関する概念である。」(李相憲著「統一民族史観」)

「ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なすこと。」(原義、辞書、聖書、金東俊教授、文鮮明師)


6.「蕩減条件」とは

「蕩減条件は罪を赦してもらって原状へ復帰するために立てなければならない最も基本的な条件です。」(李相憲著「統一民族史観」)

このように「神の赦し」が入っていなければならない。


7.「蕩減復帰」とは

「復帰摂理上の蕩減は、一定の条件(蕩減条件)を立てて、罪を赦してもらった後、原状に復帰することを意味します。このように蕩減条件を立てて、原状に復帰することを『蕩減復帰』といいます。」(李相憲著「統一民族史観」)

このように「神の赦し」が入っていなければならない。


8.蕩減復帰における神と人との分担

「蕩減復帰においても神は人間の負債の九十五パーセントに責任を持たれ、五パーセントだけが人間の責任という有難い恩赦が蕩減である。」(「文鮮明先生御言葉撰集 第29巻」P.335)

「もし我々が神に対して我々の全てを捧げるならば、たとえそれが贖罪に必要な総額のわずか五パーセントにしかならないとしても、神は喜んで残りの九十五パーセントを差し出して下さるのである。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)

「『統一原理』は十七世紀の清教徒と同じように、神と人とのパートナーシップという概念から『蕩減』ということをも理解する。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)

神の九十五パーセントと人間の五パーセントは予定説に書いてあるが、蕩減復帰原理の中にも書かれなければ、復帰摂理に於いてこの神と人間との責任分担の関係は不明のままである。


9.神の赦しの背景にはメシヤによる贖い(贖罪、代贖)がある

人類の罪を清算するためには必ず贖いが必要である。それをキリスト教ではイエスの十字架によって成し遂げたとしているが、統一原理の主張は、メシヤの全生涯によって贖われると主張している。

キリスト教がイエスの十字架と復活を最も尊ぶように、統一原理はメシヤの全生涯による贖罪路程を最も尊ぶことを明確化しなければならない。

「キリストはどのようにして人類の罪を清算(贖罪)し得るのかということが問題になりますが、ここにおいて私たちは次のような贖罪観を提示します。それは、キリストはほふられた小羊としての犠牲の生涯を歩み、それを通して贖罪の業を全うするという見方です。そこにおけるキリストは肉体的には生命をもっていても、個人的存在としては、全く無私(死)の立場に立って公的生涯(贖罪の道)を歩む存在です。人類はまさに、この神の摂理的祭壇にほふられたキリストによるあがないの業(生涯)によって贖罪されるわけです。」(梅本憲志・迫園隆繁著「統一原理批判に答える」)

「私はあたかも神に対して罪を犯した罪人であるかのようでした。人類のために歴史の重荷を担い、世界の罪の代価を支払いました。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「先生がこのように苦労したのは、先生自身の道を開拓すると同時に、万民に全く同じ祝福の道を付与するためでした。結局、『私』自身のために神がそのように苦労して来られたということを知って、無限に感謝を捧げなければなりません。」(御言葉「祝福と理想家庭・韓日対訳Ⅱ」P.83)


10.「蕩減条件の立て方」の間違い

「蕩減条件はどの程度に立てなければならないのだろうか。この問いに対して、我々は次のような三つの種類のものを取りあげることができる。」として「報償法」「減償法」「増償法」が挙げられている。

そもそも「蕩減」の意味は「減償」である。「報償法」「増償法」を「蕩減」とは言わない。

この三つの償いの種類は「蕩減条件の違い」ではなく、ユダヤ教とキリスト教の「救済観の違い」と言うべきである。

ユダヤ教において「報償法」とそれを失敗した場合の「増償法」があり、キリスト教においては専ら「減償法」である。


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韓国人幹部が訳せなかった聖書の中の「蕩減」

2023年01月05日 | 解説

これはかつて古い韓国人幹部が訳せなかった聖句です。
何も見ないで日本語、英語に訳せますか?

〝그 종의 주인이 불쌍히 여겨 놓아 보내며 그 빚을 탕감(蕩減)하여 주었더니”

日本では「蕩減とはつぐない、罪滅ぼし」と教えられ、英語版では「indmnity(賠償)」と翻訳されております。
それで全体を訳してみてください。

※これは債権者の主人と債務者の僕の会話の場面です。、

「Then the lord of that servant was moved with compassion, and loosed him, and indemnify him the debt.」
「僕の主人はあわれに思って彼を解き放ち、その負債を『賠償して』やった」?

正解は、

「Then the lord of that servant was moved with compassion, and loosed him, and forgave him the debt.」
「僕の主人はあわれに思って彼を解き放ち、その負債を『赦して』やった。」

これはマタイ伝18章21~35節の中の一節です。
この解釈の仕方に「キリスト教」と「統一教会」の共通性、連続性、超越性という最も重要な部分が説かれているのです。

・「これは赦しに条件があると言っているのではない」と強弁するプロテスタント。

・「主が十字架上で赦して下さったように、私達も赦しあいましょう」と行いを強調するカトリック。

・ 愛する者の命を犠牲にしても敵を赦すアーミッシュ

・そして「赦されるためには人間が『条件』を全うしなければならない」と明確に説く統一教会。

この中に「ゆるし(蕩減 forgiveness)」「あわれみ(体恤 compation)」が出てきますが、これがキリスト教の最も重要なポイントなのです。
それを「蕩減」を「indemnity(賠償金)」、「体恤」を「experience(体験)」と間違って未だに使い続ける統一教会。本気でキリスト教統一を考えてきたとは思えない。

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「蕩減」を統一教会が「indemnity」と訳すことによる実害

2023年01月05日 | 解説


↑これが一般に対してどう実害を与えているか分かりますか?

これは統一教会が「蕩減」を「indemnity(賠償、賠償金)」と解釈するところから起こった一般社会に対する実害の一つです。

「Google 翻訳」の辞書機能は、既存の翻訳ソフトに加えて、使用者たちの投稿が強く影響しております。

「탕감(蕩減)」を「Google 翻訳」で翻訳する場合、時として正確に翻訳する場合と、誤訳する場合が混在しているのです。
これは統一教会による影響以外に考えられません。

この頁の最下段に韓英辞典による正確な意味を記載します。

※「蕩減」を「Divine Princple」が「indemnity」と訳していることをNHKハングル講座初代講師の金東俊先生にお見せしたら、「あり得ない」と呆れられました。


■【Google 翻訳】における実害
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Google 翻訳(韓国語→英語)

[例1]

 탕감
  ↓
 indemnity 賠償(賠償金)

 

[例2]

 탕감하다
  ↓
 indemnify 賠償する(賠償金を払う)


[例文3]

앞서 정부는 문 대통령 공약대로 1000만원 이하 장기 소액 연체자의 빚을 전액 탕감줬다.
  ↓
Earlier, as President Moon had promised, the government canceled all debts of long-term delinquents of less than 10 million won.
(これに先立ち、文大統領の約束通り、政府は長期滞納者の1000万ウォン以下の債務をすべて帳消しにした。)


[例文4]

박근혜 정부 때도 원금을 최대 90% 탕감해주는 등 여러 차례 빚 탕감 대책이 나왔지만.
  ↓
Even during the Park Geun-hye administration, debt relief measures were introduced several times, such as canceling up to 90% of the principal.
(朴槿恵政権時代にも、元本の90%までを帳消しにするなどの債務救済策が何度か導入された。)


[例文5]

주님은 우리가 죄인이었을 때에, 하나님과 원수 되어서 용서 받을 자격과 능력이 없을 때에 그 크신 사랑으로 우리 믿는 자들의 죄를 탕감해 주셨고
  ↓
The Lord forgave us the sins of our believers with His great love when we were sinners, when we were enemies with God and did not have the qualifications and power to be forgiven.
(私たちが罪人であり、神の敵であり、赦される資格も力もなかったとき、主は私たちの信者の罪を彼の大きな愛で赦してくださいました。)
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■韓英辞典
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●탕감 蕩減 
(a) write-off (debts), remission, cancellation 
탕감하다 write off (debts) , remit, cancel, forgive

  [Dong-a's Prime Korean-English Dictionary]


●탕감하다 蕩減― 
forgive (a debt), write off

  [ET-house Neungyule Korean-English Dictionary]
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原理講論「蕩減復帰」に書かれていないこと

2022年09月22日 | 解説

[000]「原理講論 緒論 (一)蕩減復帰原理(1)蕩減復帰」に書かれていないこと

文鮮明師の御言葉、李相憲氏の論文から補足すべきポイント。

    →「蕩減」文鮮明師による定義 
    →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義

【1】罪の本質

「堕落したアダムは、神の心情に対して千秋万代にわたって消えることのない深い悲しみを刻みこんだ」(後編 第一章 復帰基台摂理時代 第一節 アダムの家庭を中心とする復帰摂理)」


【2】罪の赦し

「罪人が罪を脱いで、罪のない人間になろうとすれば、神の前で罪の赦しを受けなければなりません。堕落によって神を悲しませたからです。」(李相憲著「統一民族史観」)


【3】罪人自身には解決出来ない

「誰であったとしても決して全人類の負債を支払うことは出来ない。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「蕩減とは原罪を除去することです。原罪を除去するにおいては、血統的なものが根本的に存在します。」(御言葉撰集 35-159, 1970.10.13)

 ※しかし蕩減復帰は必ずしも原罪だけに適用されていない。


【4】メシヤの必要性

「原罪を除去するにおいては、血統的なものが根本的に存在します。それでメシヤが必要なのです。(御言葉撰集 35-159, 1970.10.13)


【5】「蕩減」の意味

 ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なすこと。

「負債などの赦し。借金の帳消し。remission。」

「蕩減とは、一定の条件を立てて、借金を減らすか相殺するのと同様に、罪を減らすか、なくしてもらうこと、罪を赦してもらうことを意味します。」(李相憲著「統一民族史観」)

「神は私達が負っている負債の総額に充当するために、その内の一定額を支払うことを求めておられる。私達がその条件を満たすことにより、総額が返済されたという立場に立つ。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

【6】「蕩減」の由来

「『蕩減』という言葉が一見耳慣れないようでも韓国では日常用いられているごく普通の言葉であり、かつ聖書に忠実に従った用語である」(野村健二著「天下の愚論-『洗脳の時代』を裸にする」大学と理想83年4月号)


【7】聖書的根拠(出典)

 申命記15/1、2、3、9、31/10、ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43


8】神と人との関係

「蕩減には必ず債務者と債権者、また罪人と神様の関係がある。」(李相憲著「統一民族史観」)

「蕩減とは、負債に関する概念であると同時に、罪に関する概念である。」(李相憲著「統一民族史観」)


【9】「蕩減条件」の意味

「蕩減条件は罪を赦してもらって原状へ復帰するために立てなければならない最も基本的な条件です。」(李相憲著「統一民族史観」)


【10】「蕩減復帰」の意味

「復帰摂理上の蕩減は、一定の条件(蕩減条件)を立てて、罪を赦してもらった後、原状に復帰することを意味します。このように蕩減条件を立てて、原状に復帰することを『蕩減復帰』といいます。」(李相憲著「統一民族史観」)


【11】神と人との分担

「蕩減復帰においても神は人間の負債の九十五パーセントに責任を持たれ、5%だけが人間の責任という有難い恩赦が蕩減である。」(「文鮮明先生御言葉撰集 第29巻」P.335)

「もし我々が神に対して我々の全てを捧げるならば、たとえそれが贖罪に必要な総額のわずか五パーセントにしかならないとしても、神は喜んで残りの九十五パーセントを差し出して下さるのである。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)

「『統一原理』は十七世紀の清教徒と同じように、神と人とのパートナーシップという概念から『蕩減』ということをも理解する。」(「統一神学」(金永雲著)第八章の二、蕩減復帰)


【12】贖罪

「キリストはどのようにして人類の罪を清算(贖罪)し得るのかということが問題になりますが、ここにおいて私たちは次のような贖罪観を提示します。それは、キリストはほふられた小羊としての犠牲の生涯を歩み、それを通して贖罪の業を全うするという見方です。そこにおけるキリストは肉体的には生命をもっていても、個人的存在としては、全く無私(死)の立場に立って公的生涯(贖罪の道)を歩む存在です。人類はまさに、この神の摂理的祭壇にほふられたキリストによるあがないの業(生涯)によって贖罪されるわけです。」(梅本憲志・迫園隆繁著「統一原理批判に答える」)

「私はあたかも神に対して罪を犯した罪人であるかのようでした。人類のために歴史の重荷を担い、世界の罪の代価を支払いました。」(御言葉「蕩減復帰摂理歴史」1981年2月10日)

「先生がこのように苦労したのは、先生自身の道を開拓すると同時に、万民に全く同じ祝福の道を付与するためでした。結局、『私』自身のために神がそのように苦労して来られたということを知って、無限に感謝を捧げなければなりません。」(御言葉「祝福と理想家庭・韓日対訳Ⅱ」P.83

緒論 

[
001]「『蕩減復帰』というのはどういう意味なのであろうか。」

★ この文章は不要。

「蕩減復帰とは」で始まりながら「蕩減」「蕩減条件」「蕩減復帰」「蕩減復帰摂理」の説明で終わるという前後が矛盾した書き方をしている。この原因は前著「原理解説」にある。

■ 原理解説(日本語版)P.127
「されば蕩減復帰とは何を意味するか、何はともあれその本然の位置又は状態が喪失された時、その状態を回復するには必ず或る条件が成立しなければならない。此様に本然の位置又は状態を回復する為に之に該当する償いの条件を立てるのを蕩減と云い、此の条件を立てて本然の位置と状態に復帰するのを蕩減復帰と云う。」


[002]「蕩減の定義」の間違い

「どのようなものであっても、その本来の位置と状態を失ったとき、それらを本来の位置と状態にまで復帰しようとすれば、必ずそこに、その必要を埋めるに足る何らかの条件を立てなければならない。このような条件を立てることを『蕩減』というのである。」

"DIVINE PRINCIPLE(英語版)"
 "When someone has lost his original position or state, he must make some condition to be restored to it.The making of such conditions of restitution is called 'indemnity(蕩減)'"


★ これは完全な間違い。何故なら「文鮮明師の定義」と異なっており、「原義」とも異なっている。

         →「蕩減」の原義 
         →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義 
         →「蕩減」の意味を金東俊教授に聞く
         →「蕩減」金東俊教授が原理講論を訳す 
         →「蕩減」の由来(聖書的根拠)
         →「蕩減」聖書の相反する2つの使い方
         →「蕩減」には複数の意味がある(教祖のスラング)    
         →「蕩減」文鮮明師による定義     
         →「蕩減復帰原理」定義まとめ 

 「蕩減」の意味
   = ある債務者が多額の負債を負っているとき、債権者の好意によって、その中の一部だけを返済することをもって全額を清算したと見なすこと。
    英訳は「remission」「wtite off a debt」「 forgive a debt」
 
 ★ 罪の赦し(forgiveness)を負債の赦しに例えた聖句の中で使われている。
  
  [解説] これは「蕩減条件の立て方の種類」の中の「より小さいものをもって蕩減条件を立てる(減償法)」方法の文章と同じだが、この「減少法」も間違い[005]。

    何故なら、「蕩減」という言葉自体が「減償」を意味する言葉だから。

 ★ 「蕩減」は韓国製の漢字語であるが、韓国では漢字廃止の影響で漢字語を正確に理解出来る層と出来ない層がある。
  原理講論の「蕩減」「体恤」の使い方を見ると、著者・劉孝元氏は漢字語をよく知らない層の一人だったと言えよう。
  文氏のスラングで言う時の「蕩減」(99%)と原義で言う時の「蕩減」(1%)の区別が出来きていないし、「体恤」という言葉を知らない。 
  統一教会に於いて「蕩減」の意味を正確に語った記録があるのは文鮮明師と李相憲氏の二人だけだ。

         → [参考]「漢字廃止で韓国に何が起きたか」(呉善華著) 

 
[003] 蕩減の「例」の間違い

①「例を挙げれば、失った名誉、地位、健康などを原状どおりに回復させるためには、必ずそこに、その必要を埋める努力とか財力などの条件を立てなければならない。」

②「また、互いに愛しあっていた二人の人間が、何かのはずみで憎みあうようになったとすれば、このような状態から再び、互いに愛しあっていた元の状態に復帰するためには、彼らは必ず、お互いに謝罪しあうなどのある条件を立てなければならないのである。」

★ ①の名誉、地位、健康、②の人間関係、いずれも「蕩減」とは全く関係のない例。正しい例えは下記。

★ 李相憲氏の例え(李相憲著「統一民族史観」より)

「イエス様は、人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現されています。例えばイエス様は王様から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例(マタイ18/21~35)を挙げています。王様は『もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい』と命じました。それらを全部売っても一万タラントにならないかも知れないが、それで一万タラントの借金と相殺してやるという意味です。これも蕩減を意味します。ところが僕がひれ伏して『必ず借金を返しますから、暫くお待ち下さい』と言って哀願しました。その姿を見て気の毒に思った王様は『お前の心掛けは殊勝だ。負債を免じてやるから帰りなさい』と言って彼を赦してやったのです。これもやはり蕩減なのです。」

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原理講論 緒論(一)(1)「蕩減復帰」の間違いを正す

2022年05月25日 | 解説

リンクサイト
「原理講論<要説明箇所> 修正・補足を要する箇所を指摘する」より

緒論 

[
001]「『蕩減復帰』というのはどういう意味なのであろうか。」

★ この文章は不要。

「蕩減復帰とは」で始まりながら「蕩減復帰摂理」で終わるという前後が矛盾した書き方をしている。この原因は前著「原理解説」にある。

■ 原理解説(日本語版)P.127
「されば蕩減復帰とは何を意味するか、何はともあれその本然の位置又は状態が喪失された時、その状態を回復するには必ず或る条件が成立しなければならない。此様に本然の位置又は状態を回復する為に之に該当する償いの条件を立てるのを蕩減と云い、此の条件を立てて本然の位置と状態に復帰するのを蕩減復帰と云う。」


[002]「蕩減の定義」の間違い

「どのようなものであっても、その本来の位置と状態を失ったとき、それらを本来の位置と状態にまで復帰しようとすれば、必ずそこに、その必要を埋めるに足る何らかの条件を立てなければならない。このような条件を立てることを『蕩減』というのである。」

"DIVINE PRINCIPLE(英語版)"
 "When someone has lost his original position or state, he must make some condition to be restored to it.The making of such conditions of restitution is called 'indemnity(蕩減)'"


★ これは完全な間違い。何故なら「文鮮明師の定義」と異なっており、「原義」とも異なっている。

         →「蕩減」の原義 
         →「蕩減復帰原理」 李相憲氏の定義 
         →「蕩減」の意味を金東俊教授に聞く
         →「蕩減」金東俊教授が原理講論を訳す 
         →「蕩減」の由来(聖書的根拠)
         →「蕩減」聖書の相反する2つの使い方
         →「蕩減」には複数の意味がある(教祖のスラング)    
         →「蕩減」文鮮明師による定義     
         →「蕩減復帰原理」定義まとめ 

 「蕩減」の意味 
   = ある債務者が多額の負債を負っているとき、債権者の好意によって、その中の一部だけを返済することをもって全額を清算したと見なすこと。
    英訳は「remission」「wtite off a debt」「 forgive a debt」
 
 ★ 罪の赦し(forgiveness)を負債の赦しに例えた聖句の中で使われている。
  
  [解説] これは「蕩減条件の立て方の種類」の中の「より小さいものをもって蕩減条件を立てる(減償法)」方法の文章と同じだが、この「減少法」も間違い。

    何故なら、「蕩減」という言葉自体が「減償」を意味する言葉だから。

 ★ 「蕩減」は韓国製の漢字語であるが、韓国では漢字廃止の影響で漢字語を正確に理解出来る層と出来ない層がある。
  原理講論の「蕩減」「体恤」の使い方を見ると、著者・劉孝元氏は漢字語をよく知らない層の一人だったと言えよう。
  文氏のスラングで言う時の「蕩減」(99%)と原義で言う時の「蕩減」(1%)の区別が出来きていないし、「体恤」という言葉を知らない。 
  統一教会に於いて「蕩減」の意味を正確に語った記録があるのは文鮮明師と李相憲氏の二人だけだ。

         → [参考]「漢字廃止で韓国に何が起きたか」(呉善華著) 

 
[003] 蕩減の「例」の間違い

①「例を挙げれば、失った名誉、地位、健康などを原状どおりに回復させるためには、必ずそこに、その必要を埋める努力とか財力などの条件を立てなければならない。」

②「また、互いに愛しあっていた二人の人間が、何かのはずみで憎みあうようになったとすれば、このような状態から再び、互いに愛しあっていた元の状態に復帰するためには、彼らは必ず、お互いに謝罪しあうなどのある条件を立てなければならないのである。」

★ ①の名誉、地位、健康、②の人間関係、いずれも「蕩減」とは全く関係のない例。正しい例えは下記。

★ 李相憲氏の例え(李相憲著「統一民族史観」より)

「イエス様は、人間が犯した罪は借金をすることと同じだとしばしば表現されています。例えばイエス様は王様から借りた一万タラントの借金を返す事が出来ないでいる僕の例(マタイ18/21~35)を挙げています。 
 王様は『もし一万タラントの借金を返すことが出来ないのであれば、お前と妻子と持ち物全部を売って返しなさい』と命じました。それらを全部売っても一万タラントにならないかも知れないが、それで一万タラントの借金と相殺してやるという意味です。これも蕩減を意味します。 
 ところが僕がひれ伏して『必ず借金を返しますから、暫くお待ち下さい』と言って哀願しました。その姿を見て気の毒に思った王様は『お前の心掛けは殊勝だ。負債を免じてやるから帰りなさい』と言って彼を赦してやったのです。これもやはり蕩減なのです。」
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「蕩減条件の立て方」の間違い

2022年05月07日 | 解説

緒論

①「蕩減条件の立て方の三つの種類」の間違い

[004] 第一は、同一のものをもって蕩減条件を立てる(報償、還償)

[005] 第二は、より小さいものをもって蕩減条件を立てる(減償)

[007] 第三には、より大きなものをもって蕩減条件を立てる(増償)

★「蕩減」という言葉自体が「減償」の意味であるので、第一、第三を「蕩減」とは言わない。

「ある債務者が多額の負債を負っているとき、その債権者の好意によって、その中の一部の少額だけを返済することをもって、負債の全額を清算したと見なす」とは正に「蕩減の意味」そのものの説明になっている。
韓国人に「『蕩減』とは何?」と質問すると異口同音に返ってくる答え。文師も同じように答えたという。

★ この三つは「蕩減条件」の三種ではなく「贖罪」の三種にあたる。

  第一、第三は「自犯罪」などの比較的軽い罪にしか当てはまらない。即ち「蕩減(減償)」が不要な贖罪。
 「原罪」「遺伝罪」「連滞罪」のような大罪に対してのみ必要となるのが「蕩減(減償)」である。

★ 韓国では漢字廃止の影響で、基本的な漢字語を正確に理解出来る層と出来ない層とに分かれている。
 文鮮明教祖以外で原理の中の「蕩減」の原義を理解していたのは李相憲氏だけ。
 著者・劉孝元氏は文氏のスラングで言う「蕩減」(99%)と原義で言う「蕩減」(1%)の区別が出来なかった。
 
   → 「蕩減」には複数の意味がある(教祖様のスラング)
   → 呉善花著「漢字廃止で韓国に何が起きたか」
   → 何故、初歩的なキリスト教用語の間違いが多いか?


[006] 
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② 我々は十字架の代贖を「信ずる」というごく小さな蕩減条件を立てることにより、イエスと同一の死を経て再び生きたという条件を立てたと見なされて、救いの大いなる恩恵を受けるようになるのである。

③ また、我々は数滴の水を頭の上から注がれ、洗礼を受けたという蕩減条件を立てることにより、イエスと聖霊によって重生したという立場を復帰することができるのである。このほかにも、聖餐式において一切れのパンと、一杯のぶどう酒をとるだけで、我々はイエスの聖体を食べたという、より大きな価値の恩恵を受けるのである。このような例は、みなこれに該当するということができる。
----------------------------------------------------------------------------------------

★ ②のパウロの「信じて義とされる(信義)」という神学は、本来統一教会は否定する立場。即ち「信じるだけでは救われるわけではない」と主張してきたことと矛盾する。

★ ②、③ともに「これで大きい罪を小さくする」という意味ではない。いずれもサタン側から神側に移行する意思表明の形であって、罪に関しては全てキリストによって贖われると言っているのであり、人によるものはないとする立場に変わりはない。

故にこれらは「減償的蕩減条件の立て方」の例とはならない。

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「蕩減復帰原理」キリスト教との連続性の証明

2022年02月10日 | 解説

● キリスト教との連続性

・マタイ5/17 
 「わたしが律法や預言者を廃するためにきた、と思ってはならない。廃するためではなく、成就するためにきたのである。」

・「御旨の道」より
 「歴史を無視する人は現実の責任者になり得ない。現実の責任者になりたい人は歴史の相続者となりなさい。」

・1970.10.13「血統的転換」より
 「神の摂理下すべての過去において失敗したその悩みをいかに自分が受け継いで勝利した基盤に立つかということが問題である。それを完全に受け継いだという基準に立たなければメシヤとして立つことができない。」


● マタイによる福音書第18章21節~35節の解釈

人間は神に対して計り知れない大きい罪(原罪)を負っている罪人である。その罪の「ゆるし」を受けるためには、キリストは人を無限に「ゆるしなさい。敵をも赦し、愛しなさい」という。マタイによる福音書第18章21節~35節の解釈を、

「それが『ゆるしの条件』というわけではない」と言うプロテスタント

「キリストの命令に従って懸命に『ゆるす努力』をしよう」と言うカトリック

命を犠牲にしても敵を『ゆるす』アーミッシュ

それに対し文鮮明師は、
「神の大いなる『ゆるし』を受けるためには、人間自身が『ゆるしの条件(蕩減条件)』を全うしなければならない」と明確に説く。

人類歴史は、神から「ゆるし」を得るために人類が「ゆるしの条件」を全うして、失われた本然の位置へと復帰する「蕩減復帰摂理」であると同時に、加えて人類が果たせなかった神の創造理想を同時に果たそうとする「再創造摂理」、その二重目的を「人間の責任分担」として要求されてきた歴史であったと説く。

イエスは例え話(マタイによる福音書第18章21節~35節)の中で、僕は王から借金を蕩減してもらったにもかかわらず、自身はその60万の1の貸金を赦さなかったことにより、蕩減を撤回されてしまったように、神は私たちにも同じようになされると警告している。
その神と人との関係を統一原理は、人が「5%の赦しの条件」を満たすことによって神による「95%の赦し」を受けることが出来ると言う。(「この数字は飽くまで象徴的なもの」金永雲著「統一神学」)

この主旨に従い「原理講論」の蕩減復帰原理用語を正式なキリスト教用語を使って英訳すると下記のようになる。

「蕩減」=「赦し(forgiveness)」=神の95%、

「蕩減条件」=「赦しの条件(condition of forgiveness)」=人の5%

「蕩減復帰」=「条件付き赦しによる回復(restoration through conditional forgiveness)」= 神の95% + 人の5%


● イエスの教えからパウロ教へ

ここで「条件付き赦し」とはキリスト教徒には当然違和感のある言葉だが、ここで明確にこれを認識すべきであると主張している。これは同時に元来キリスト教が抱えて来た問題に解答を与えることにもなるのである。
キリスト教はこれまで「神が『無条件の愛』故に『無条件に赦される』」と説いて来た。しかしそれは間違いであることを明確に知る必要がある。その考え方は元を辿ればキリスト教初期にパウロによって、イエスが説いた「条件付き赦し(マタイ18/21~)」から「無条件の赦し(ローマ10/1~)」へと変質させてしまったということ。

そして更なる問題は、イエスの「私は律法を成就するために来た」という御言葉をパウロが継承しなかったため、パウロはユダヤ教を真っ向から否定し、後世のイエスの弟子たちをユダヤ教と対立する立場へと追いやり、またイエスの教えとも異なる新しい宗教「キリスト教(実質パウロ教)」を創設し世界に広めてしまった。それが後々のユダヤ教とキリスト教の断絶と抗争を生む大元の原因となったということ。

それ故新しい真理の使命は、この2つの宗教の連続性を回復させ、更に昇華発展させ、統一させなければならない。その完成期の救済観を説いたのが「統一原理」であると主張しているのである。

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