Latin for Beginners_1713

【本文】
II.
1. He was unwilling, lest they prefer, they have wished.

【語句】
lest:~しないように

【訳文】
II.
1. 彼は欲しなかった、彼らがむしろ欲しないように、彼らは欲してしまっている。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

1. Nōluit (nōlēbat), nē mālint, voluērunt.
(解説)
 nōlō(欲しない)の直説法の活用形については、Latin for Beginners_1677 を御参照ください。英文では過去形になっていますが、ラテン語では完了形又は未完了過去形で訳せるかと思われます。
 「~しないように」は、nē +接続法で表されます(Latin for Beginners_1507 参照)。mālint は mālō(むしろ欲する)の接続法3人称複数現在形です(Latin for Beginners_1678 参照)。
 volō(欲する)の直説法の活用形については、Latin for Beginners_1677 を御参照ください。ここでは、完了形にしてみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1712

【本文】
13. Mercātōribus rogātīs, Caesar nihilō plūs reperīre potuit.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

13. 商人たちは尋ねられたけれども〔商人たちに尋ねたけれども〕、カエサルはそれ以上のことは何も見出すことができなかった。
(解説)
 mercātōribus rogātīs は絶対的奪格です。ここでは「~されたけれども」と訳してみました(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)が、〔 〕内のように能動相に訳した方が自然かと思われます(Latin for Beginners_1699, 1701 参照)。
 nihilō は比較級(ここでは plūs)とともに用いられて、「少しも~ない」の意味を表していると思われます(Latin for Beginners_1304 参照)。この部分の訳し方が難しいですが、ここでは「それ以上のことは何も~ない」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1711

【本文】
12. Magnitūdine Germānōrum cognitā, quīdam ex Rōmānīs timēbant.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

12. ゲルマン人の(体格の)大きさが知られたので〔ゲルマン人の(体格の)大きさを知ったので〕、ローマ人のうちのある者たちは怖がっていた。
(解説)
 magnitūdine ... cognitā は絶対的奪格です。ここでは「~されたので」と訳してみました(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)が、〔 〕内のように、能動に訳してもよいと思われます。magnitūdō には「大きさ、大きいこと、偉大さ」等の意味がありますが、ここでは「(体躯・体格の)大きさ」の意味に解してみました。
 ex +奪格は、ここでは「~のうちの」と全体を表しているものと解してみました。quīdam(ある人)は不定代名詞であり数詞ではありませんが、全体を表すのに部分属格ではなくこのような構文を取るようです(Latin for Beginners_1379, 1380, 1384 参照)。

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Latin for Beginners_1710

【本文】
11. Dux plūrīs diēs in Helvētiōrum fīnibus morāns multōs vīcōs incendit.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

11. 将軍は、ヘルウェティイ族の領土内に相当の日数とどまりつつ、多くの村々を焼き払った。
(解説)
 plūrīs diēs(時の)広がりの対格です(Latin for Beginners_1410, 1411 参照)。plūrīs は multus の比較級 plūs の複数対格男性形(又は女性形)です(Latin for Beginners_1275 参照)。ここでは比較級が単独で用いられていますので、「かなり多くの日々を」「相当の日数を」などと訳せるかと思います(Latin for Beginners_1215 参照)。
 fīnis の複数形 fīnēs は「領土、国土、領域」の意味になります。in Helvētiōrum fīnibus“P→G→N”の語順になっています(Latin for Beginners_396 参照)。
 morāns は、形式所相動詞 moror(遅れる、ためらう、とどまる)の現在分詞で、主語 dux(将軍)に係っています。形式所相動詞の現在分詞は能動の意味になります(Latin for Beginners_1640 参照)ので、ここでは「将軍は ... とどまりつつ」と叙述的に訳してみました(Latin for Beginners_1656 参照)。
 incendit は、incendō(火をつける、燃やす)の3人称単数の現在形とも完了形とも解することができますが、ここでは「焼き払った」と完了形で訳してみました。

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Latin for Beginners_1709

【本文】
10. Conciliō convocātō, prīncipēs ita respondērunt.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

10. 会議が招集されたとき、首長たちはこのように答えた。
(解説)
 conciliō convocātō は絶対的奪格です。ここでは「~されたとき」と訳してみました(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)。convocātus は convocō(召集する、招集する)の完了受動分詞です。
 ita は「このように、そのように」の意味ですが、主に動詞とともに用いられるようです(語彙tam の項参照)。

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Latin for Beginners_1708

【本文】
9. Labōribus cōnfectīs, mīlitēs ā Caesare quaerēbant ut sibi praemia daret.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

9. 仕事が成し遂げられたので〔仕事を成し遂げたので〕、兵士たちは、自分たちに報酬を与えるようカエサルに求めていた。
(解説)
 labōribus cōnfectīs は絶対的奪格です。ここでは「~されたので」と訳してみました(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)。cōnfectus は cōnficiō(やりとげる、終える)の完了受動分詞です。カッコ内のように、能動に訳すこともできるかと思われます。
 ab +奪格 quaerō + ut +接続法は、「に~するよう求める」の意味です(Latin for Beginners_1586; 1505 参照)。ここでは、主節の動詞が未完了過去形になっていますので、ut 節の動詞も「時制の一致」により接続法未完了過去形(第二次時制)daret となっています(Latin for Beginners_1536, 1537 参照)。daret の主語は「カエサル」です。
 接続法未完了過去形は“不定法能動相現在形+人称語尾”で作られます(Latin for Beginners_1525 参照)ので、dō(与える)の場合には、その不定法能動相現在形 dare に人称語尾を付けて、darem, darēs, daret と活用することになりますLatin for Beginners_435, 436 参照)。
 再帰代名詞 sibi(自分たちに)は主節の主語「兵士たち」を指しているものと思われます。

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Latin for Beginners_1707

【本文】
8. Hīs rēbus cognitīs, Helvētiī fīnitimīs persuāsērunt ut sēcum iter facerent.

【新出ラテン語句】
sēcum

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

8. これらのことが知られたとき〔これらのことを知ると〕、ヘルウェティイ族は、自分たちと一緒に行軍するよう隣りの部族を説得した。
(解説)
 hīs rēbus cognitīs は絶対的奪格です。ここでは「~されたとき」と訳してみました(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)。cognitus は cognōscō(知る)の完了受動分詞です。カッコ内のように、能動に訳すこともできるかと思われます。
 与格+ persuādeō + ut +接続法は、「~にするよう説得する」の意味です(Latin for Beginners_1572, 1577 参照)。ここでは、主節の動詞が完了形になっていますので、ut 節の動詞も「時制の一致」により第二次時制(接続法未完了過去形)facerent となっています(Latin for Beginners_1536, 1537 参照)。
 fīnitimīs は fīnitimī(隣人、近所の人)の与格(複数形)ですが、ここでは「隣りの部族」と訳してみました。これは ut 節の facerent の主語でもあります。
 sēcum は「自分たちと一緒に」の意味です(Latin for Beginners_1065 参照)。再帰代名詞 は主節の主語「ヘルウェティイ族」を指しているものと思われます。
 iter facere は「行軍する」と訳してみました。

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Latin for Beginners_1706

【本文】
7. Caesare legiōnēs hortātō, mīlitēs paulō fortius pugnāvērunt.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

7. カエサルが軍団を激励したけれども、兵士たちはほんの少し勇敢に戦っただけだった。
(解説)
 Caesare ... hortātō は絶対的奪格です。ここでは「~したけれども」と訳してみました(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)。形式所相動詞 hortor(励ます)の完了分詞 hortātus は能動の意味「励ましたる」を表します(Latin for Beginners_1640 参照)。
 paulō は「少し、少しだけ」の意味です(Latin for Beginners_1304 参照)が、比較級とともに用いられて“差異の程度の奪格”を表します(Latin for Beginners_1301 参照)。ここでは否定的な意味に訳してみました。
 fortius は、副詞 fortiter(勇敢に)の比較級です(Latin for Beginners_1332 参照)。

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Latin for Beginners_1705

【本文】
6. Clāmōribus audītīs, barbarī prōgredī recūsābant.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

6. 叫び声が聴かれたので〔叫び声を聴いたので〕、蛮族どもは前進することを拒否していた。
(解説)
 clāmōribus audītīs は絶対的奪格です。ここでは「~されたので」と訳してみましたが、「~されたとき、~された後に」等と訳すこともできるかと思われます(Latin for Beginners_1693, 1691 参照)。また、〔 〕内のように、能動に訳してもよいと思われます。
 不定法+ recūsōは、「~することを拒否する」の意味と思われます。prōgredī は形式所相動詞 prōgredior(前進する)の不定法現在形です。

-初学者のためのラテン語-

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