スカイ(澄海)岬。礼文町船泊村ニシウエントマリ。
2022年6月17日(金)。
礼文島香深港行きフェリーは稚内港を6時30分発に出航し、香深港に8時25分に着いた。復路は香深港17時10分発・稚内19時5分着の日帰り旅が始まった。
旅行前にネットを見ながら、島内の見学ポイントや交通手段の検討をしていた。30年前から知っている桃岩展望台周辺のトレッキングと船泊遺跡関連の礼文町郷土資料館は外せない。
礼文島内路線バス1DAYフリー乗車券は、島内路線バスを対象とした「一日乗車券」で、2000円。定期観光バスは、3400円。スカイ岬、スコトン岬、桃台猫台、北のカナリアパークを下車観光する。
レブンアツモリソウ生息地下車鑑賞は期間制限があり、この日が最終日だった。当初予定していた18日だと見れなくなるところだったので、運が良かった。野草園もあるが余分なカネとヒマが必要。
路線バス1DAYフリー2000円は安いが、スカイ岬にバス停はないので使えない。原付バイクのレンタルは料金が不明。あとで、店舗の料金表を見たらレンタカーより少し安い程度で高かった。
ということで、香深港8:40発・12:30着の定期観光バスを利用することにした。
桃岩登山口へは香深港13時25分発・33分着の路線バスを使い、帰途は徒歩で下山することにした。下山時刻が何時になるか分からないので、香深港近くの礼文町郷土資料館は観光バスを下車して、路線バスに乗車するまでの時間に見学することにした。
定期観光バスの乗車券窓口は、香深フェリーターミナル内にあり、数十人が並んでいた。予約客優先なので当日客10人ほどは別の列に並ばされたが、全員乗車できた。バス内は一人客でも2席使えたので順当な混み具合だった。
久種湖。礼文島北部の船泊地区にあり、南方向に礼文岳が見えることもあるらしいが、見えなかった。
西上泊(にしうぇんとまり)港。
スカイ(澄海)岬への遊歩道入口にある駐車場付近から。岬の展望台には10分ほどの登り路。
ホッケの開き干し。途中の小屋に吊るされていた。
花。
エゾカンゾウ。登り坂の断崖に群落がある。
スカイ(澄海)岬。礼文島で一番の景勝地となっている。火口湖の名残りのような円形の湾がある。
レブンアツモリソウ群生地。
特定国内希少野生動植物種に指定されている野生のランで、礼文島でしか見ることができない貴重な植物。草丈は25-40cm程度。花の色は淡いクリーム色で、5-6月に開花する。花は茎頂に1個つき、唇弁は大きな袋状で、長さ3.5-5cm。側花弁は広卵形で先は短く尖る。
和名の由来は礼文島特産のアツモリソウの変種であることから。アツモリソウの和名は、袋状の唇弁を持つ花の姿を、平家物語などの軍記物語に描写された平敦盛の背負った母衣(ほろ;後方からの矢を防ぐ武具)に見立ててつけられている。この変種の特徴は、花色が紫ではなく、黄色であることである。
レブンアツモリソウ鑑賞者用駐車場。
かつては島内各地で見られたが、礼文島の大部分を焼く大きな山火事が起きたさい、木々に埋もれるように咲いていた花が露出したため盗掘に遭って数が激減し、現在では北鉄府地区の保護区「レブンアツモリソウ群生地」以外はきわめて数が少ない。
スコトン岬(須古頓岬)。
礼文島最北端の岬。正面には無人のトド島が浮かび、晴れた日には樺太(サハリン)が望める。スコトンとは、アイヌ語で、シコトン(大きな谷)・トマリ(入江)=「大きな谷にある入江」という意味である。
宗谷岬は北緯45度31分22秒、スコトン岬は北緯45度27分51秒。よって、宗谷岬の方が約3分31秒(約6,541m)北に位置する。以前は共に最北を名乗っていたが、測量の結果宗谷岬が「最北端」と判明したため、スコトン岬は「最北限」を名乗るようになった。
なお、日本国政府の実効支配の及ぶ範囲内での最北端は、宗谷岬北西方にある弁天島(北緯45度31分35秒)であり、更に日本国政府が領有権を主張する範囲内での最北端は、択捉島のカモイワッカ岬(北緯45度33分28秒)である。
最北限のトイレ。
縄文人のゲノム解析で有名な船泊遺跡跡。島の南にある桃岩へ向かう。