木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

中小企業のデザインのお悩み、なんでもご相談ください!!

一人でできる発想法(4)

2007年06月12日 | アイデア発想法(コツツボ)


◆一人でできる発想法(4) Googleで検索
246:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第46発 商品企画


 こんにちは!「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。

 新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」 好評発売中 

 記事の目次
 デザイン相談室の目次    デザインの考え方と運用について
 デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて

 人気blogランキングへ



お金をかけるか、時間をかけるか

 3月からアイデア発想法の話をしています。前回までにアイデアの極意アイデア発想の6か条いろいろな発想法について書きました。

 今回は、お金をかけずに一人でできる発想法のご紹介です。

 私は現在一人でデザインコンサルタントをしています。なので、アイデアは一人で出しています。というわけで、私がアイデア出しをする際に実際に使っている手法をご紹介します。良くある手法ですが、結構有効です。

 お金をかけませんので、できることは限られます。しかし、お金はかけなくても、半日とか1日とか時間はかかります。お金も時間もかけないのでは、さすがにアイデアも出てきません。

 では早速、発想法のご紹介ですが、そのまえに、

アイデアは既成事実同士の組み合わせで生まれる

新しいアイデアは、キッカケがあれば出てくる


ということを思いだして下さいね。

 これからご紹介していく発想法はすべて、組み合わせるための事実をたくさん集めることと、アイデアのキッカケ創りのためにあります。いかにキッカケを見つけるか、どれだけ多くの関連する事実を集めるか、それが目的です。

 1人でできるキッカケ創りとして、以下の4つを挙げました。

 (1)テーマを決めて街に出て、半日市場調査をする
 (2)ポジショニングマップを作る
 (3)10年分のヒット商品番付を眺めてみる
 (4)思いついたキーワードをグーグルで検索する

 今回は、「(4)思いついたキーワードをグーグルで検索する」です。


メモは手描きで

 アイデアは既成事実同士の組み合わせで生まれます。ということは、とにかくたくさんの既成事実をまず、集めてみるというのがもっとも順当なアイデア発想法です。

 辞書を引くのもいいでしょうし、類語辞典(シーソラス)なんかも役に立ちますが、やはり今はグーグルが便利ですよね。アイデア出しに詰まったら、パソコンの前に座って、グーグル検索。

 ポジショニングマップを作るの説明をしたときも、ネットで競合製品の写真などを集めましょうと書きましたが、それもグーグルの画像検索をすれば、いっぱい出てきます。

 しかし、グーグル検索は始めてしまうと、いつの間にか最初の目的と違うサイトを探し始めたりするということもままあります。それはそれで楽しいのですが、それでは、アイデアを探すと言う初期の目的を果たせなくなってしまいます。

 なので、グーグルでアイデアを検索する際には、2つの注意点があります。

 一つ目は、検索して見つけたアイデアは、手で紙に書く。せっかくパソコンを使っているのだから、どんどんコピーしていけばいいと思いますが、パソコンの中に入れておくと後で整理するのが意外と大変です。

それに、手で書くと頭の中に残りやすい。アイデアは組合せですが、それは、画面上や紙の上で隣同士になっているだけでは閃かない。頭の中で隣同士に並んで組み合わされたとき、突然閃くのです。ひらめきは頭の中でしか起きません。ということは、たくさんのアイデアやキーワードをとにかく一度頭に中に入れないといけないわけで、それには、どうも手書きが一番いいみたいです。

 二つ目は、時間を区切ること。大体2時間くらいが目安みたいです。人間の集中力が2時間くらいしか続かないからです。2時間を越えると、集中力が落ちて、最初に話したように目的と違うサイトを探し始めたりします(笑)。


図書館に行ってみる

 そして、Googleと同じくらい役に立つのが、図書館です。

 大体、情報を欲しいときは最新のものを求めます。なので、図書館なんて時代遅れだろうと感じます。そういう見方をすると確かに図書館の情報はちょっと古い。

 しかし、何度も書いているように「アイデアは既成事実同士の組み合わせ」です。「既成事実」には古いも新しいもあまり関係ありません。50年前にヒットしたものが、またヒットすることだってあります。

 ネットは、この20年足らずで構築されたものなので、それ以前の情報は、かなり手薄です。

 それ以前の情報だって、役に立つものがたくさんあります。そういう目で見ると、図書館は、その情報が古いということで反って、ネット上にないアイデアの宝庫だと言うことができます。

 最初から、最新のアイデアを求めていくのではなく、ネットにない昔のアイデアを求めていけば、図書館はいろいろなアイデアであふれています。

 製品デザインの面で見ても、最近の20年よりも、戦後から20年前くらいの間のほうが、面白いデザインが多かったりします。そういうものを目にするだけでも、きっと刺激になると思います。


 新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」 発売中 

デザイン相談室の目次    デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて

 人気blogランキングへ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。